第十一章 覚悟
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周りの景色がコマ送りのように流れていく。
小鈴が向かってくるが、上空の強い風に煽られて距離が縮まらない。
小鈴も白い岩壁も遠くなっていって。
----------私…ここで死ぬのかな……
徐々に落下速度は上がり、息が出来なくなってきた。
---------ここで死ぬなんて嫌だ…
途切れていく意識の中で、
走馬灯のように沢山の思い出が駆け巡る。
助けて───────
殺生丸さま────────
「っ!?」
力強い支えと温もり。
たなびく銀髪、琥珀色の瞳。
「な…んで……」
---------どうして此処に…
-----------結界は大丈夫なの…?
疑問が次々と浮かんでくる。
けれど、それを口にする前に涙が溢れてきて。
「せ、せっしょ…まるさま…っ」
今までの緊張が全部緩み、堰を切ったように大粒の雫が頬を伝っていく。
-----------良かった…!
泣きじゃくる桜を殺生丸は黙って見つめた。
そして。
「もう大丈夫だ」
そう、静かに告げた。
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