第三章 闇
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
--------------------------------------------
-------------------------------
-------------------
「桜ちゃん?!」
甲高い叫び声が林に響く。
------------------ん……?
「殺生丸さまっ桜は?!」
「……今は、分からぬ」
-------みんなの声………
「桜ちゃんっ!!」
重く閉ざされていた桜の瞼がゆっくりと開く。
「ん……
……………って、え?!」
だが、視界に入った人物と自分の体勢に気付くと、目を見開いた。
「せ、っしょうまる、さま…」
気が付けば、桜は殺生丸に“お姫様抱っこ”されている状態。
だから、背の低いりんと邪見の様子が見えないが、安堵のため息をもらしているようだった。
殺生丸は何か探るような眼で桜を見つめている。
----------うわ、殺生丸さまの顔近い…
絶対、体重重いとか思われてるよ……
ていうか、私、どうなったんだっけ?
「桜ちゃん?」
----------------そうだ、闇桜に……
みるみる桜の顔は暗くなっていく。
思い出してしまったから。
自分が何をしたか。
闇桜に言われたことを。
「桜」
それに気付いてか、殺生丸は声をかける。
「……はい」
「何があった」
「…何でもないです…」
その瞳には、再び涙が溜まり始めていて。
殺生丸はそれ以上問わなかった。
りんや邪見も空気を感じとったようで、何も言わない。
----------あぁ、空気重くしちゃった。
本当に駄目だな、自分…
空は変わらず晴天なのに、桜の心は重く、締め付けられるようだった。
一陣の風が吹き抜ける音が、やけに大きく聞こえた。
.
7/7ページ