第二章 存在意義
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夕食後。
桜と邪見とりんは草の上で直に寝転び、就寝することにした。
--------野宿なんて初めてだなぁ。
制服ってのがあれだけど、何だか新鮮かも。
既に寝付いたりんと邪見の隣で桜は未だ星空を眺めていた。
灯りがないため、元の世界では見たことのないような、満天の夜空である。
少し顔を横に向けると、先程の大きな木の根元に殺生丸が腰を据えているのが見えた。
殺生丸に関する事は、少し夕食時に邪見達から聞いてあった。
父親が西国を支配する大妖怪であること、今は強さを求めて旅をしていること。
奈落、という殺生丸に度々関わってくる妖怪。
そして、異母兄弟の半妖、犬夜叉のこと。
父親の形見である刀のうち、戦闘用として使える鉄砕牙が犬夜叉の手に、死者を蘇らせる天生牙が殺生丸に与えられたらしく。
殺生丸は鉄砕牙を求め、故に左手を失ってしまったことも。
---------確かに、私に名前を聞く前、鉄砕牙とか何とか呟いてたような…
しかし、何より桜の興味をそそったのが、犬夜叉が桜と同じように異世界から来た巫女を連れている、ということだった。
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「それ本当、りんちゃん?!」
「うん!かごめさまっていうの!」
「へぇ~」
「また会えると思うよ!」
「それはどうじゃろうのう…
なんせ、殺生丸さまは犬夜叉がお嫌いじゃからな」
「あ…そっかぁ…」
「きっと大丈夫だよ、桜ちゃん!」
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そんなやり取りを思い出し、桜は再び安堵した。
同じ境遇の子と会えれば、何かアドバイスがもらえるかもしれない。
それまでは、頑張って、りんや邪見を真似しつつ、殺生丸を追いかけていこう。
そう、桜は決心したのだった。
----------そろそろ、寝なきゃ…って、あれ?
目を閉じる寸前、桜は大木の根元に殺生丸がいないことに気が付いた。
「?」
その時、自分の上に影がかかる。
真っ直ぐ上を見ると、自分を見下ろす殺生丸の瞳が目に入った。
「────っ殺生丸さま?!」
急いで立ち上がり、自分よりだいぶ背の高い殺生丸を見上げる。
「えっと……」
桜が口を開いたのと、殺生丸が踵を返したのは同時だった。
殺生丸は小さく、来い、と言うと、大木へ向かい出した。
---------なんだろう?
桜は一瞬戸惑ったが、すぐに後を追った。
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