学生限定アイドルガール
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19・消えない思い出
__教室
「学園祭の学園全体の出し物の演劇なんだけど、名前ちゃんと万里くんで主役をやってほしくて。」
演劇……。
「俺は別にいーけど。」
「あー…。私以外の人じゃ、ダメかな…?」
「…は?やんねぇの?」
「ええと…。」
「学園の生徒投票で二人に決まったんだけど…。もし、良ければもう少し考えてみて。じゃ、お返事待ってるね。」
「名前殿、なぜ劇をやらないのだ?」
「あ、あんまりいい思い出なくってさ。あはは…。」
「……。」
___談話室
万里_side
「へえ!学園全体で演劇やるんだ!」
「だけど、名前がやりたがらねぇんだよな。」
「あー…。そうかもね。」
やっぱ、なんかあんのか…。
「名前、小学校の頃引っ込み思案でね、発言するのも苦手だったの。なのに学芸会の演劇、くじで主役に選ばれちゃって……。」
「くじとか、まじかよ…。」
「そう…。それで先生とかクラスの子に主役なのに声が小さいとか、演技下手とかせめられて、いじめられるようになってね…。それ以降演劇を自分でやるのは無理なの。」
「ふーん…。ま、あんがと監督ちゃん。」
「…?うん?」
___階段
名前_side
二階の自室に戻ろうとしたところをゲーマー至さんにつかまった。
「え、なんですか。」
「おいで。」
「え、なんか嫌です。」
「いいから来い。」
「え」
ずるずると抵抗する私を引きずって、至さんの部屋に連行される。
__103号室
「前にJKは男の人の部屋に入っちゃだめって言ってたじゃないですか。」
「言ったのに毎日入ってくるよね。」
入ってるけど……。
「タコタコペンキやるから。これお前のコントローラー。」
至さんに半ば強引にコントローラーを受け取らされる。
「部活で疲れてるんですけど…。」
「いーから、やろーぜ。ここ、来いよ。」
あ、万里もいたんだ。
万里と至さんに挟まれてソファーに座ることになった。
「私なんかしました?」
「いや、嫌がらせじゃないから。普通に遊ぶだけだから。」
いつもそんな誘ってくることないのに、怖い…。
変なゲーマー至さん…。
「あーしんだ。名前のローラーうざい。」
「至さんも復活してすぐにコロすのやめてください!」
「あ、名前じゃん。」
「あ!しんだ!なんで万里も私を狙うの!」
なんか、私、2人のストレス発散にされてる…?
タコタコペンキ好きだけどさ…。
「そういえば、演劇やるの怖いんだってね。」
「……誰に聞いたんですか。」
「万里。」
「え?小学校一緒だったっけ?」
「一緒じゃねぇよ…。監督ちゃんにきいた。」
あ。
学園祭の演劇のことで聞いたのかな…。
「万里がどうしても名前と舞台あがりたいって言うから。協力してあげようと思って。」
「トラウマ克服って話な。」
トラウマ…克服……。
「じゃあ、なんでタコタコペンキやってるんですか。」
「俺がやりたいだけ。」
「勝手に人でストレス発散するのやめてください!」
「たまにはいいでしょ。で、どうしたいの。名前は。」
流されたぁー。
…どうしたいって。
「お菓子食べたいです。」
「なんの話してたか忘れるから、話変えないでくれる?」
「…おじいちゃん」
「あ?」
どうやってもコレばっかりは克服のしようがないと思うんだよなぁ…。
はっきりいって、演劇すること諦めてるし…。
「名前。」
「ん?___ひゃっ!」
万里が私の耳にキスをしてきて、そのまま至さんの膝に倒れた。
「クソ、しんだし。お前覚えてろよ。」
「今の絶対私悪くないと思うんですけど。」
至さんから退くと、万里を覗き睨んでやる。
「この前の腰に突撃した仕返し1/100」
なんで、1/100?
残りの99は…?
「リア充撲滅。で、どうするの。」
できるものなら___。
「克服したいです。」
___劇場
「いやいやいやいや!なんでですか!!」
「大丈夫大丈夫。左京さんにも監督さんにも許可貰ってきたから。」
「で、ででで!でも、この舞台は代々男性だけが!」
「別に公演するわけじゃねぇんだから。来いって。」
なんで舞台の上に連れて行こうとするのこの人たち。
「や、やっぱり大丈夫です。克服しなくてもいいです!」
「名前に二言はないでしょ。」
「そんな言葉聞いたことないですよ!」
ライブならいいけど、演劇とか演技するのは無理。
できない。
「__あ!」
万里にひょいとお姫様抱っこされて連れていかれる。
「……降りろよ。」
そのまま万里にしがみつく。
「なんでこんな荒療治を!」
「てーきへーき。俺も左京さんに荒療治されてっから……。」
「名前のためにゲームの時間削ってやってるんだから早くおいで、至さんだよ、怖くないよ。」
「余計に嫌です、こわいです。」
しぶしぶ万里から降りる。
「じゃ、エチュードで、テーマは生き別れの兄弟。」
なんでそんなテーマ……。
「お、お前らが俺の兄弟だと…?」
「そうだよ至兄さん!俺と妹は、至兄さんと生き別れた兄弟なんだ!」
もうさっそく始まってしまった……。
あの時のことを思い出してしまう。
怖い…嫌だ……。
心臓がバクバクする。
「お前、本当に俺の妹だって言うのか…?」
私にふられてる。
なにか言わなきゃ。
「…ぇ……ぁ…。」
無理、怖い。
やっぱりできない。
(名前ちゃんって声小さいよね。)
(主役のくせに。)
(名前さん!もっとはっきり話して!)
____怖い。
瞼が熱くなって、ぽろぽろと涙があふれる。
「名前…。」
「……そうか。」
お兄さん役の至さんが近づいてきて、頭を撫でてきた。
「その涙が何よりの証拠だな。」
「___!」
私のせいで中断させてしまったと思っていると、至さんはエチュードを続けた。
「…疑って悪かったな。生き別れの妹よ。」
「____ゃ…ちゃっ………お兄ちゃん!!」
____!
声…出た……!
「JKにお兄ちゃんって呼ばせんの犯罪臭すんですけど。」
「いやいやいや、エチュードだってエチュード。」
「ぅ…………っ。」
「…じゃ、俺ゲーム行くから万里後よろ~。」
私の頭から手をはなすと、スタスタと行ってしまった。
至さん、変なの…。
いつもならこういうこと、めんどくさくてやらなそうなのに……。
「ホラ。もう、自分で舞台歩けんだろ。」
「___うん!」
_____
至_side
いつもならこんなことしないけど…。
(「引っ込み思案で、あんま発言しない子だった___」)
(「 ____、先生とかクラスの子にいじめられてたそうっすよ。」 )
「……。」
なんとなく自分の過去と重なったような気がしただけ___。
__教室
「学園祭の学園全体の出し物の演劇なんだけど、名前ちゃんと万里くんで主役をやってほしくて。」
演劇……。
「俺は別にいーけど。」
「あー…。私以外の人じゃ、ダメかな…?」
「…は?やんねぇの?」
「ええと…。」
「学園の生徒投票で二人に決まったんだけど…。もし、良ければもう少し考えてみて。じゃ、お返事待ってるね。」
「名前殿、なぜ劇をやらないのだ?」
「あ、あんまりいい思い出なくってさ。あはは…。」
「……。」
___談話室
万里_side
「へえ!学園全体で演劇やるんだ!」
「だけど、名前がやりたがらねぇんだよな。」
「あー…。そうかもね。」
やっぱ、なんかあんのか…。
「名前、小学校の頃引っ込み思案でね、発言するのも苦手だったの。なのに学芸会の演劇、くじで主役に選ばれちゃって……。」
「くじとか、まじかよ…。」
「そう…。それで先生とかクラスの子に主役なのに声が小さいとか、演技下手とかせめられて、いじめられるようになってね…。それ以降演劇を自分でやるのは無理なの。」
「ふーん…。ま、あんがと監督ちゃん。」
「…?うん?」
___階段
名前_side
二階の自室に戻ろうとしたところをゲーマー至さんにつかまった。
「え、なんですか。」
「おいで。」
「え、なんか嫌です。」
「いいから来い。」
「え」
ずるずると抵抗する私を引きずって、至さんの部屋に連行される。
__103号室
「前にJKは男の人の部屋に入っちゃだめって言ってたじゃないですか。」
「言ったのに毎日入ってくるよね。」
入ってるけど……。
「タコタコペンキやるから。これお前のコントローラー。」
至さんに半ば強引にコントローラーを受け取らされる。
「部活で疲れてるんですけど…。」
「いーから、やろーぜ。ここ、来いよ。」
あ、万里もいたんだ。
万里と至さんに挟まれてソファーに座ることになった。
「私なんかしました?」
「いや、嫌がらせじゃないから。普通に遊ぶだけだから。」
いつもそんな誘ってくることないのに、怖い…。
変なゲーマー至さん…。
「あーしんだ。名前のローラーうざい。」
「至さんも復活してすぐにコロすのやめてください!」
「あ、名前じゃん。」
「あ!しんだ!なんで万里も私を狙うの!」
なんか、私、2人のストレス発散にされてる…?
タコタコペンキ好きだけどさ…。
「そういえば、演劇やるの怖いんだってね。」
「……誰に聞いたんですか。」
「万里。」
「え?小学校一緒だったっけ?」
「一緒じゃねぇよ…。監督ちゃんにきいた。」
あ。
学園祭の演劇のことで聞いたのかな…。
「万里がどうしても名前と舞台あがりたいって言うから。協力してあげようと思って。」
「トラウマ克服って話な。」
トラウマ…克服……。
「じゃあ、なんでタコタコペンキやってるんですか。」
「俺がやりたいだけ。」
「勝手に人でストレス発散するのやめてください!」
「たまにはいいでしょ。で、どうしたいの。名前は。」
流されたぁー。
…どうしたいって。
「お菓子食べたいです。」
「なんの話してたか忘れるから、話変えないでくれる?」
「…おじいちゃん」
「あ?」
どうやってもコレばっかりは克服のしようがないと思うんだよなぁ…。
はっきりいって、演劇すること諦めてるし…。
「名前。」
「ん?___ひゃっ!」
万里が私の耳にキスをしてきて、そのまま至さんの膝に倒れた。
「クソ、しんだし。お前覚えてろよ。」
「今の絶対私悪くないと思うんですけど。」
至さんから退くと、万里を覗き睨んでやる。
「この前の腰に突撃した仕返し1/100」
なんで、1/100?
残りの99は…?
「リア充撲滅。で、どうするの。」
できるものなら___。
「克服したいです。」
___劇場
「いやいやいやいや!なんでですか!!」
「大丈夫大丈夫。左京さんにも監督さんにも許可貰ってきたから。」
「で、ででで!でも、この舞台は代々男性だけが!」
「別に公演するわけじゃねぇんだから。来いって。」
なんで舞台の上に連れて行こうとするのこの人たち。
「や、やっぱり大丈夫です。克服しなくてもいいです!」
「名前に二言はないでしょ。」
「そんな言葉聞いたことないですよ!」
ライブならいいけど、演劇とか演技するのは無理。
できない。
「__あ!」
万里にひょいとお姫様抱っこされて連れていかれる。
「……降りろよ。」
そのまま万里にしがみつく。
「なんでこんな荒療治を!」
「てーきへーき。俺も左京さんに荒療治されてっから……。」
「名前のためにゲームの時間削ってやってるんだから早くおいで、至さんだよ、怖くないよ。」
「余計に嫌です、こわいです。」
しぶしぶ万里から降りる。
「じゃ、エチュードで、テーマは生き別れの兄弟。」
なんでそんなテーマ……。
「お、お前らが俺の兄弟だと…?」
「そうだよ至兄さん!俺と妹は、至兄さんと生き別れた兄弟なんだ!」
もうさっそく始まってしまった……。
あの時のことを思い出してしまう。
怖い…嫌だ……。
心臓がバクバクする。
「お前、本当に俺の妹だって言うのか…?」
私にふられてる。
なにか言わなきゃ。
「…ぇ……ぁ…。」
無理、怖い。
やっぱりできない。
(名前ちゃんって声小さいよね。)
(主役のくせに。)
(名前さん!もっとはっきり話して!)
____怖い。
瞼が熱くなって、ぽろぽろと涙があふれる。
「名前…。」
「……そうか。」
お兄さん役の至さんが近づいてきて、頭を撫でてきた。
「その涙が何よりの証拠だな。」
「___!」
私のせいで中断させてしまったと思っていると、至さんはエチュードを続けた。
「…疑って悪かったな。生き別れの妹よ。」
「____ゃ…ちゃっ………お兄ちゃん!!」
____!
声…出た……!
「JKにお兄ちゃんって呼ばせんの犯罪臭すんですけど。」
「いやいやいや、エチュードだってエチュード。」
「ぅ…………っ。」
「…じゃ、俺ゲーム行くから万里後よろ~。」
私の頭から手をはなすと、スタスタと行ってしまった。
至さん、変なの…。
いつもならこういうこと、めんどくさくてやらなそうなのに……。
「ホラ。もう、自分で舞台歩けんだろ。」
「___うん!」
_____
至_side
いつもならこんなことしないけど…。
(「引っ込み思案で、あんま発言しない子だった___」)
(「 ____、先生とかクラスの子にいじめられてたそうっすよ。」 )
「……。」
なんとなく自分の過去と重なったような気がしただけ___。