学生限定アイドルガール
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1_オーディション
___今年の春
私は、花咲学園の二年生になった。
去年のように教室の扉の前に貼ってある紙を見て、自分の席を確認していた。
「えーっと…。」
「じゃまー。」
なんかデジャブ____。
「あ、万里。今年も同じクラスなんだ!よろしくね!」
「よろー。しかもまた席隣だしな。」
え!
万里、自分の席見つけるのはや!!
私の席は、一番後ろの一番窓際だ。
万里に続いて、私も教室の中へ入っていった。
__教室
「…知ってる子いない…。___あれ!」
やよいちゃんとメアリちゃん!?
「「あ!」」
「やよいちゃん!メアリちゃん!同じクラスになったんだね!!」
「わあああ!みんなそろったのだぁあ!」
「OMG!最高だわ!」
嬉しさのあまり、三人で抱き合ってしまった。
「万里殿も同じクラスだったのか!咲也殿はいないのだな…。残念だ。」
「うるせー奴らそろっちまったな…。」
「素直に喜ぶのだ。」
「え!RYANみんな同じクラス!?」
「なにこの神がかってるクラスは!」
「まるでガチャでSSR引いたようだ…。」
「ざわざわしているのだ…。」
「二人の席はどこなの?」
「我はここじゃ。」
そう言って座ったのは万里の前の席。
「私はここよ。」
メアリちゃんは私の目の前。
「んでここに集まんだよ…。」
「受け入れろ!さだめなのだ!」
「はぁ…。」
万里は心底嫌そうにため息をついた。
「ねぇねぇ!聞いた!一年の子のこと!」
「あ!聞いた!めっちゃカッコいい子いるって!」
「私見に行ったの!白いヘッドフォンしてた!」
「うわあ!話しかけたーい!」
「おなごが早速、後輩バナシなのだ。」
「女ってそんなもんでしょ。」
「そうなの?」
「…名前以外の女子なのだ。」
あ、私は含まれていないんだ…。
「あー、忘れてたわ。名前。」
「ん?なに万里?」
「これ、ホワイトデーに渡し忘れてたやつ。」
万里は私に少し小さめの紙袋を渡した。
中には小さい箱が入っている。
「ありがとう!」
「早速開けてみるのだ!」
袋の中から箱を取り出し、リボンを取って箱を開けると____
「綺麗…ネックレスだ!」
小さなダイヤがゆらゆら揺れて、キラキラと輝いているシルバーのネックレスだった。
「おぉ…高そうなのだ……。まわらない寿司に行ってるだけはあるのう。」
「街で見かけて、名前っぽいなって。」
「こんなにきれいなもの私とは程遠いよ。でもありがとう!早速つけてみるね!」
手を後ろに回して、ペンダントを付ける_____
が、全然付けられない…。
「ホラ、貸してみ。」
万里が私の手からペンダントを取ると、すぐに付けられた。
「ありがとう!大事にするね!」
「そーしろよ。」
「(普通の女子ならドキドキシチュエーションなのだ…。)」
「(いろいろ鈍すぎるのよね、名前。)」
__オーディション会場
入学式が終わって放課後には、映画のオーディションだ。
2人も友達役として出ることになっていて、RYANで会場に来た。
「えーっと、RYANの皆さんですね。今日はよろしくお願いします。」
「「よろしくお願いします!」」
審査員が、男性二人と、右側にはあの皇天馬が座っていた。
今年からO高の一年生になったらしい。
「では、やよいさん、メアリさん、名前さんの順番で課題の演技をお願いしますね。」
私たちは、セリフのみが書かれた紙を渡されており、その台詞を言いながら演じるという課題を出されていた。
三人とも演技は未経験だが、二人はそこそこできていてすごいと思った。
__私は別だけど。
「うーん。まあ、練習を積み重ねていけば名前さんもうまく慣れますので!今日は来ていただきありがとうございました!後日脚本の方をお送りいたしますので、ともに練習していきましょう!」
「「ありがとうございました!」」
審査員の男性二人は部屋から出て行った。
だが、皇天馬だけは椅子に座ったままこちらを見ていた。
「…あの。」
「なんだ今の芝居は。」
「え。」
「審査員は合格と言ったが、俺は認めない。お前の演技は人並以下だ。俳優をなめるな。ちっぽけなアイドル活動とは違う。出直してこい。」
分かってる。私の演技が下手なことくらい……。
でも_____
「……取り消してください。」
「は?」
「ちっぽけって言ったこと取り消してください。」
「……1か月後、ここで同じ課題をしろ。その時の演技次第で取り消してやるか考えてやる。」
「分かりました。」
仲間と積み上げてきたものをそんな風に言われたことが許せなかった…。
__練習場
「名前、大丈夫なの?」
「絶対に見返して見せるよ。絶対。」
支配人に聞いて、演劇ではどんな稽古があったのかおしえてもらった。
「エチュード?」
「うん。道でお客さんに見せる場合は、ストリートACTって言うらしいんだけど。アドリブで即興劇をすることらしいの。」
お客さんの反応が確認できて、アドリブの対策にもなるみたい…。
わたしたちはさっそく、
基礎練と、ドラマ・映画を見て、真似て練習に励んだ。
__一週間後…
やよいちゃんがそろそろやってみようといって、天鵞絨駅前でストリートACTを行うことになった。
テーマは、おとぎ話事情。
設定は、やよいちゃんがアリス。メアリちゃんがスノーホワイト。私がシンデレラとなった。
「あー紅茶紅茶飽きたのだ~!タピオカ飲ませるのだー!」
「あらあら、リンゴでもいかが?」
「い、いらないのだ!毒リンゴって書いてあるのだ!」
「うふふ。」
2人ともすごい…。
すぐ話をはじめられた。
「なになに?ストリートACT?どこの劇団?」
「みんなお揃いでメガネしてる!姉妹なのかな?」
「おとぎ話のお芝居みたいね!」
お客さんが次々と集まってきた…。
「お茶会ばっかりは飽きるのだ…シンデレラ殿もそう思うであろう?」
あ、私に話がふられてる!
え、えっと____
「ぁ、そうだね!じゃなくって!おっしゃるとおりだわ!」
だめ、焦って言葉がうまく言えない…。
「あの子シンデレラ?ほかに比べるとひどいね。」
「めっちゃ大根じゃね?」
「行こ行こ。」
私の言葉で今までいたお客さんがみんないなくなってしまった。
でも、ちゃんとやらないと練習した意味がない。
最後までやってみよう____。
________
その後、お客さんは数人しか集まらず、拍手も何もなかった。
やっぱり私にお芝居なんて向いてないんだ。
皇天馬にまた、私たちの事を”ちっぽけ”と言われてしまう。
まだそう決まったわけではない。
そうなったときのことを考えると悔しくて唇を強くかんで涙をこらえた。
「…。」
お客さんがみんないなくなったかと思ったら、少し遠くの方から一人の男性が私たちの方を見ていた。
あの制服は、花咲学園の____。
私たちがまだ何かすると思っているのかな?
声、かけてみようかな……。
「あの。」
「…!」
声をかけた男の子は驚いたように目を見開いて私を見た。
「最後まで見てくれてありがとう。見苦しい演技で申し訳ないけど…ははは。」
「…別に。」
「えっと、花咲学園の生徒だよね?私2年生の立花名前って言います!よろしくね。」
「1年の碓氷真澄。……アンタ何組?」
「私?B組だけど…。」
「分かった。」
そう言って彼は帰っていった。
後輩だったんだ!
すごくおとなしい感じの男の子だったな。
「どうしたのだ?」
「私たちのストリートACT最後まで見ててくれて、声かけてみたの。」
「あの子、碓氷真澄よね。入学したばっかりなのに、もうファンクラブができてるのよ。」
ええええ!
そんなに人気があるんだ真澄くん。
___なんでクラスまで聞いてきたんだろう?
「今日はもう帰るのだ。また明日!」
「うん!みんなお疲れ様!」
___今年の春
私は、花咲学園の二年生になった。
去年のように教室の扉の前に貼ってある紙を見て、自分の席を確認していた。
「えーっと…。」
「じゃまー。」
なんかデジャブ____。
「あ、万里。今年も同じクラスなんだ!よろしくね!」
「よろー。しかもまた席隣だしな。」
え!
万里、自分の席見つけるのはや!!
私の席は、一番後ろの一番窓際だ。
万里に続いて、私も教室の中へ入っていった。
__教室
「…知ってる子いない…。___あれ!」
やよいちゃんとメアリちゃん!?
「「あ!」」
「やよいちゃん!メアリちゃん!同じクラスになったんだね!!」
「わあああ!みんなそろったのだぁあ!」
「OMG!最高だわ!」
嬉しさのあまり、三人で抱き合ってしまった。
「万里殿も同じクラスだったのか!咲也殿はいないのだな…。残念だ。」
「うるせー奴らそろっちまったな…。」
「素直に喜ぶのだ。」
「え!RYANみんな同じクラス!?」
「なにこの神がかってるクラスは!」
「まるでガチャでSSR引いたようだ…。」
「ざわざわしているのだ…。」
「二人の席はどこなの?」
「我はここじゃ。」
そう言って座ったのは万里の前の席。
「私はここよ。」
メアリちゃんは私の目の前。
「んでここに集まんだよ…。」
「受け入れろ!さだめなのだ!」
「はぁ…。」
万里は心底嫌そうにため息をついた。
「ねぇねぇ!聞いた!一年の子のこと!」
「あ!聞いた!めっちゃカッコいい子いるって!」
「私見に行ったの!白いヘッドフォンしてた!」
「うわあ!話しかけたーい!」
「おなごが早速、後輩バナシなのだ。」
「女ってそんなもんでしょ。」
「そうなの?」
「…名前以外の女子なのだ。」
あ、私は含まれていないんだ…。
「あー、忘れてたわ。名前。」
「ん?なに万里?」
「これ、ホワイトデーに渡し忘れてたやつ。」
万里は私に少し小さめの紙袋を渡した。
中には小さい箱が入っている。
「ありがとう!」
「早速開けてみるのだ!」
袋の中から箱を取り出し、リボンを取って箱を開けると____
「綺麗…ネックレスだ!」
小さなダイヤがゆらゆら揺れて、キラキラと輝いているシルバーのネックレスだった。
「おぉ…高そうなのだ……。まわらない寿司に行ってるだけはあるのう。」
「街で見かけて、名前っぽいなって。」
「こんなにきれいなもの私とは程遠いよ。でもありがとう!早速つけてみるね!」
手を後ろに回して、ペンダントを付ける_____
が、全然付けられない…。
「ホラ、貸してみ。」
万里が私の手からペンダントを取ると、すぐに付けられた。
「ありがとう!大事にするね!」
「そーしろよ。」
「(普通の女子ならドキドキシチュエーションなのだ…。)」
「(いろいろ鈍すぎるのよね、名前。)」
__オーディション会場
入学式が終わって放課後には、映画のオーディションだ。
2人も友達役として出ることになっていて、RYANで会場に来た。
「えーっと、RYANの皆さんですね。今日はよろしくお願いします。」
「「よろしくお願いします!」」
審査員が、男性二人と、右側にはあの皇天馬が座っていた。
今年からO高の一年生になったらしい。
「では、やよいさん、メアリさん、名前さんの順番で課題の演技をお願いしますね。」
私たちは、セリフのみが書かれた紙を渡されており、その台詞を言いながら演じるという課題を出されていた。
三人とも演技は未経験だが、二人はそこそこできていてすごいと思った。
__私は別だけど。
「うーん。まあ、練習を積み重ねていけば名前さんもうまく慣れますので!今日は来ていただきありがとうございました!後日脚本の方をお送りいたしますので、ともに練習していきましょう!」
「「ありがとうございました!」」
審査員の男性二人は部屋から出て行った。
だが、皇天馬だけは椅子に座ったままこちらを見ていた。
「…あの。」
「なんだ今の芝居は。」
「え。」
「審査員は合格と言ったが、俺は認めない。お前の演技は人並以下だ。俳優をなめるな。ちっぽけなアイドル活動とは違う。出直してこい。」
分かってる。私の演技が下手なことくらい……。
でも_____
「……取り消してください。」
「は?」
「ちっぽけって言ったこと取り消してください。」
「……1か月後、ここで同じ課題をしろ。その時の演技次第で取り消してやるか考えてやる。」
「分かりました。」
仲間と積み上げてきたものをそんな風に言われたことが許せなかった…。
__練習場
「名前、大丈夫なの?」
「絶対に見返して見せるよ。絶対。」
支配人に聞いて、演劇ではどんな稽古があったのかおしえてもらった。
「エチュード?」
「うん。道でお客さんに見せる場合は、ストリートACTって言うらしいんだけど。アドリブで即興劇をすることらしいの。」
お客さんの反応が確認できて、アドリブの対策にもなるみたい…。
わたしたちはさっそく、
基礎練と、ドラマ・映画を見て、真似て練習に励んだ。
__一週間後…
やよいちゃんがそろそろやってみようといって、天鵞絨駅前でストリートACTを行うことになった。
テーマは、おとぎ話事情。
設定は、やよいちゃんがアリス。メアリちゃんがスノーホワイト。私がシンデレラとなった。
「あー紅茶紅茶飽きたのだ~!タピオカ飲ませるのだー!」
「あらあら、リンゴでもいかが?」
「い、いらないのだ!毒リンゴって書いてあるのだ!」
「うふふ。」
2人ともすごい…。
すぐ話をはじめられた。
「なになに?ストリートACT?どこの劇団?」
「みんなお揃いでメガネしてる!姉妹なのかな?」
「おとぎ話のお芝居みたいね!」
お客さんが次々と集まってきた…。
「お茶会ばっかりは飽きるのだ…シンデレラ殿もそう思うであろう?」
あ、私に話がふられてる!
え、えっと____
「ぁ、そうだね!じゃなくって!おっしゃるとおりだわ!」
だめ、焦って言葉がうまく言えない…。
「あの子シンデレラ?ほかに比べるとひどいね。」
「めっちゃ大根じゃね?」
「行こ行こ。」
私の言葉で今までいたお客さんがみんないなくなってしまった。
でも、ちゃんとやらないと練習した意味がない。
最後までやってみよう____。
________
その後、お客さんは数人しか集まらず、拍手も何もなかった。
やっぱり私にお芝居なんて向いてないんだ。
皇天馬にまた、私たちの事を”ちっぽけ”と言われてしまう。
まだそう決まったわけではない。
そうなったときのことを考えると悔しくて唇を強くかんで涙をこらえた。
「…。」
お客さんがみんないなくなったかと思ったら、少し遠くの方から一人の男性が私たちの方を見ていた。
あの制服は、花咲学園の____。
私たちがまだ何かすると思っているのかな?
声、かけてみようかな……。
「あの。」
「…!」
声をかけた男の子は驚いたように目を見開いて私を見た。
「最後まで見てくれてありがとう。見苦しい演技で申し訳ないけど…ははは。」
「…別に。」
「えっと、花咲学園の生徒だよね?私2年生の立花名前って言います!よろしくね。」
「1年の碓氷真澄。……アンタ何組?」
「私?B組だけど…。」
「分かった。」
そう言って彼は帰っていった。
後輩だったんだ!
すごくおとなしい感じの男の子だったな。
「どうしたのだ?」
「私たちのストリートACT最後まで見ててくれて、声かけてみたの。」
「あの子、碓氷真澄よね。入学したばっかりなのに、もうファンクラブができてるのよ。」
ええええ!
そんなに人気があるんだ真澄くん。
___なんでクラスまで聞いてきたんだろう?
「今日はもう帰るのだ。また明日!」
「うん!みんなお疲れ様!」