学生限定アイドルガール
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
10夏の思い出
__寮の中庭
(ミ~ンミンミンミンミ~)
(ジジジジジ)
「うう、暑い……。」
夏休みもあと少し。
今月末のライブの準備も順調だし、このまま何もないと良いな。
花と、夏野菜に水をあげながら、肩にかけたタオルで汗を拭いた。
支配人はどこか行っちゃったし、今日は寮の掃除でもしようかな?
「それにしても…暑いぃ……。」
____
寮全体に掃除機をかけてから窓を拭いて、大きな浴槽とトイレの掃除。
最後に玄関前をほうきで掃除していた。
これで掃除は終わり。
「うぅ……。」
頭がくらくらする。
暑いのに動きすぎちゃったかな。
___少し休もう。
玄関から寮に入ろうとすると、背後から声が聞こえた。
「ぇ?」
振り向いたと思ったら視界がぐらっとゆがんで意識を失った。
__なんだろう?
すごく懐かしい感じがする。
_____かなり前だ。
私がもっと小さかったころ。
「名前~!」
「あ!お姉ちゃん!どうしたの?」
「稽古始まってるよ!名前も見に行きたいって言ってたよね!行こ!」
「覚えててくれたんだ!うん!」
___練習場
「みんなすごいなぁ…お芝居ってかっこいいね!」
「あのメガネの男の子、前にずっと入り口からここを見てた子なんだ!お芝居が好きなら言ってくれればいいのにね!」
「そうなんだ!お名前なんて言うの?」
「ふるいち さきょう くんだよ!」
「さきょうくんかー!」
「えー!さきょうくんもう帰っちゃうの?やだ!まだ帰らないでよー!」
「名前!左京くんを困らせちゃダメよ…!」
「ほら。また来るから泣くなよ。」
左京は名前の頭を優しくなでた。
「…!分かった!」
そうだ……。
あれから私は引っ越して。
1度も会えなくなったんだ。
____
…あれ?
ここどこだっけ……?
おでこが冷たい。
私いつの間にソファーでなんか眠っちゃって…。
いや違う。
玄関で掃除していた記憶まではあるぞ?
そのあと、確か後ろから誰かに声をかけられて……。
「目、覚めたのか。」
向かい側のソファーから声がして、振り向いてみると____
「…あ!」
「はあ……熱中症だ。ったく、手間かけさせやがって…。」
ため息をついてあきれたように話す彼は。
さっきの夢に出てきた。
___古市左京。左京くん。
「さ、さきょうくん!だよね!左京くん!!」
「もう、”くん”て、歳じゃねぇだろ…。」
思い出した。
この間十座くんに撫でられた時のあの違和感も。
左京くんだったんだ。
「なんでずっと気づかなかったんだろ…。うわーん!左京くん会いたかったよ!」
「抱きつくな暑苦しい!あと、”くん”はやめろ、元気になったなら俺はもう行く。」
「あ、私の事看病してくれたんだよね。ごめんなさい、迷惑かけちゃって……。」
「お前は昔から無理をする癖がどうたろこうたら______」
始まった。
長い長いお説教タイム____。
私また人に迷惑かけちゃったな。
でも、お世話になったんだから、何かお返ししなくちゃ。
あ!
中庭にそろそろ収穫しないといけない夏野菜があったはず!
「ちょっと待ってて!」
「おい!人の話を!____ったく。まだまだガキだな…。」
____
袋にトマトや、キュウリなどの夏野菜を入れて、外まで見送る。
「礼なんていらねぇって言ってんだろ。」
「それじゃ私の気が済まないの!あと、借金ちょっとずつ返していくね…。」
「はぁ…。お前のじゃねぇだろ。名前がここに住んでるのは幸夫さんから手紙が来たからだ。借金を作ったあの天パに払ってもらう。」
「はは……。___左京く…。左京さん。……もう帰っちゃうの?」
ここから左京さんを見送ると、昔と重なっちゃって切なくなる…。
___また会えなくなっちゃう気がしてちょっと寂しいな……。
「…今度はまた会えんだろ。もう無茶しようとか思うんじゃねぇぞ。」
さみしくなって俯く私の頭を左京さんは、わしゃわしゃと撫でた。
おかげで髪はぐしゃぐしゃだ。
そうだよね、今度は私は引っ越すことなんてない。
言い方が悪いけど、支配人の借金のおかげで彼に再会できたんだ。
__また会える。
「うん。待ってる!」
「……お前はガキのまま変わんねぇな。」
ふっ。と、鼻で笑うとスタスタと行ってしまった。
___左京さんが見えなくなるまで見送った。
____
左京_side
「アーニーキー!!!外で待ってろはないっす!暑すぎて俺死ぬかと思いやした!」
「ああ、悪いな。」
「俺、暑すぎてアイス買って食っちゃいやしたよ!……って、アニキなんか嬉しそうじゃありやせん?」
「……気のせいだ。さっさと行くぞ迫田!」
「あいあいさー!」
___
名前_side
「あれ?野菜収穫したんですか?」
「今日、熱中症で倒れたところを左京さんに助けていただいて、お礼に少し分けたんです!」
「えええええ!左京さん来てたんですか!?!ええええっ!!!」
___また会える。
__寮の中庭
(ミ~ンミンミンミンミ~)
(ジジジジジ)
「うう、暑い……。」
夏休みもあと少し。
今月末のライブの準備も順調だし、このまま何もないと良いな。
花と、夏野菜に水をあげながら、肩にかけたタオルで汗を拭いた。
支配人はどこか行っちゃったし、今日は寮の掃除でもしようかな?
「それにしても…暑いぃ……。」
____
寮全体に掃除機をかけてから窓を拭いて、大きな浴槽とトイレの掃除。
最後に玄関前をほうきで掃除していた。
これで掃除は終わり。
「うぅ……。」
頭がくらくらする。
暑いのに動きすぎちゃったかな。
___少し休もう。
玄関から寮に入ろうとすると、背後から声が聞こえた。
「ぇ?」
振り向いたと思ったら視界がぐらっとゆがんで意識を失った。
__なんだろう?
すごく懐かしい感じがする。
_____かなり前だ。
私がもっと小さかったころ。
「名前~!」
「あ!お姉ちゃん!どうしたの?」
「稽古始まってるよ!名前も見に行きたいって言ってたよね!行こ!」
「覚えててくれたんだ!うん!」
___練習場
「みんなすごいなぁ…お芝居ってかっこいいね!」
「あのメガネの男の子、前にずっと入り口からここを見てた子なんだ!お芝居が好きなら言ってくれればいいのにね!」
「そうなんだ!お名前なんて言うの?」
「ふるいち さきょう くんだよ!」
「さきょうくんかー!」
「えー!さきょうくんもう帰っちゃうの?やだ!まだ帰らないでよー!」
「名前!左京くんを困らせちゃダメよ…!」
「ほら。また来るから泣くなよ。」
左京は名前の頭を優しくなでた。
「…!分かった!」
そうだ……。
あれから私は引っ越して。
1度も会えなくなったんだ。
____
…あれ?
ここどこだっけ……?
おでこが冷たい。
私いつの間にソファーでなんか眠っちゃって…。
いや違う。
玄関で掃除していた記憶まではあるぞ?
そのあと、確か後ろから誰かに声をかけられて……。
「目、覚めたのか。」
向かい側のソファーから声がして、振り向いてみると____
「…あ!」
「はあ……熱中症だ。ったく、手間かけさせやがって…。」
ため息をついてあきれたように話す彼は。
さっきの夢に出てきた。
___古市左京。左京くん。
「さ、さきょうくん!だよね!左京くん!!」
「もう、”くん”て、歳じゃねぇだろ…。」
思い出した。
この間十座くんに撫でられた時のあの違和感も。
左京くんだったんだ。
「なんでずっと気づかなかったんだろ…。うわーん!左京くん会いたかったよ!」
「抱きつくな暑苦しい!あと、”くん”はやめろ、元気になったなら俺はもう行く。」
「あ、私の事看病してくれたんだよね。ごめんなさい、迷惑かけちゃって……。」
「お前は昔から無理をする癖がどうたろこうたら______」
始まった。
長い長いお説教タイム____。
私また人に迷惑かけちゃったな。
でも、お世話になったんだから、何かお返ししなくちゃ。
あ!
中庭にそろそろ収穫しないといけない夏野菜があったはず!
「ちょっと待ってて!」
「おい!人の話を!____ったく。まだまだガキだな…。」
____
袋にトマトや、キュウリなどの夏野菜を入れて、外まで見送る。
「礼なんていらねぇって言ってんだろ。」
「それじゃ私の気が済まないの!あと、借金ちょっとずつ返していくね…。」
「はぁ…。お前のじゃねぇだろ。名前がここに住んでるのは幸夫さんから手紙が来たからだ。借金を作ったあの天パに払ってもらう。」
「はは……。___左京く…。左京さん。……もう帰っちゃうの?」
ここから左京さんを見送ると、昔と重なっちゃって切なくなる…。
___また会えなくなっちゃう気がしてちょっと寂しいな……。
「…今度はまた会えんだろ。もう無茶しようとか思うんじゃねぇぞ。」
さみしくなって俯く私の頭を左京さんは、わしゃわしゃと撫でた。
おかげで髪はぐしゃぐしゃだ。
そうだよね、今度は私は引っ越すことなんてない。
言い方が悪いけど、支配人の借金のおかげで彼に再会できたんだ。
__また会える。
「うん。待ってる!」
「……お前はガキのまま変わんねぇな。」
ふっ。と、鼻で笑うとスタスタと行ってしまった。
___左京さんが見えなくなるまで見送った。
____
左京_side
「アーニーキー!!!外で待ってろはないっす!暑すぎて俺死ぬかと思いやした!」
「ああ、悪いな。」
「俺、暑すぎてアイス買って食っちゃいやしたよ!……って、アニキなんか嬉しそうじゃありやせん?」
「……気のせいだ。さっさと行くぞ迫田!」
「あいあいさー!」
___
名前_side
「あれ?野菜収穫したんですか?」
「今日、熱中症で倒れたところを左京さんに助けていただいて、お礼に少し分けたんです!」
「えええええ!左京さん来てたんですか!?!ええええっ!!!」
___また会える。