学生限定アイドルガール
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5初ライブ
____今日はついに初ライブ当日
時間になるまでステージの幕は降ろしたまま。
メアリちゃんのクラスメイトの放送部が手伝いに来てくれて音楽やアナウンスをお願いした。
その子はピンマイクを一つずつ私たちに付けてくれる。
私たちは衣装に着替えると、位置の確認、一度だけ本番と同様に通しを行う。
その後は水分補給をして休憩していた。
「ついに初ライブなのだ……。人来てくれるといいのう…。」
「そうだね。来てくれた人のためにも最高のライブにしなくちゃ。」
「私、廊下に募金箱置いといたのよ。いっぱいマネー集まったら部費にするわ。」
「メアリ殿頭がいいのだ!!」
メアリちゃんってすごいこと考えるな……
足音が聞こえてきて幕の向こう側がだんだん賑わってきた。
「すごい声聞こえるね。体育館は響くからさらにすごい…。」
「うう…緊張してきたのだ。緊張すると笑ってしまう……。」
「やよい、ナイススマイルだわ。」
【皆様ご来場いただきありがとうございます。今年の4月に1年生3人で結成した花咲学園スクールアイドルRYANの初ライブが間もなく始まります。】
「よし、円陣でも組んでみる?」
「望むところなのだ!」
「いいわよ。」
3人で肩を組み合い輪になる。
「RYAN初ライブ成功させるぞー!」
「「おー!」」
【それではRYAN初ライブを始めます。最後まで楽しんで行ってください。】
______ゆっくりと幕が上に上がっていく。
「わ______」
すごい人の数__!
目視で数えるには時間がかかりそう……
「マネーに期待ね…。」
「やってやるのだ。」
メアリちゃんに関しては目的がちょっと違ってきちゃってるけど、今までの練習の成果しっかり発揮しなくちゃ……!
___まずはリーダー挨拶だ。
「はじめまして!私たちは花咲学園スクールアイドル RYANです!初ライブに来ていただき本当にありがとうございます!最後までどうぞよろしくお願いいします!」
大きな拍手が鳴り響き、放送局に合図を送ると音楽が流れ始める。
__________________
___________
_______
___
最後のポーズと共に音楽がどんどん小さくなっていく_____
ワアァ!!!と、体育館中に盛大な拍手が鳴り響いた。
校門の時とは比べ物にならないくらいだ……。
__ヒューヒューと指笛も聞こえる。
_____やり切った。
涙をこらえながら3人で手を取る。
「「ありがとうございました!」」
拍手はまだ鳴りやまない中、幕が降りてゆく。
【花咲学園スクールアイドルRYANの初ライブにご来場いただき誠にありがとうございました。気を付けてお帰りください。】
アナウンスが鳴り始めると、だんだん拍手は小さくなって体育館の重いドアが開く音が聞こえた。
そして足音もどんどん遠ざかっていく___
「~~~やったのだぁ!最後までやり切れたのだっ!」
「あはは!やよいちゃんすごい顔になってるよ!」
「名前もすごいわよ。」
「メアリ殿もやばいのだ!」
お互い抱き合ってわんわん泣いていた。
そこに放送部の子が、お疲れ様!すごくよかった!と、私たちの予備タオルを持ってきてくれた。
その言葉にさらに涙が出たが、止まるまでタオルで顔を覆った。
放送部の子たちは先に帰ってしまったが、みんな落ち着いてから私たちも帰る準備をしていた。
「今日、帰りに駅近くにできたケーキ屋さん行こうか。」
「行くのだ!」
「OH、スイーツ大好きよ。」
___お店の前
「ここなのだ!空いているぞ!」
「キュートなお店ね。」
可愛いお店だな…
いつもはすごい混んでるって聞いてたけど、良い時間に来たのかも?
____あれ?あの男の人店の前をうろうろしてどうしたんだろ…?
ケーキ屋さんのメニュー表には、男性のみのご来店はご遠慮させていただきますって書いてある……
__ケーキ食べに来たけど入れなかったのかな?
「あの」
「!」
「一緒にケーキ食べませんか?」
「ぃ、いや、俺は…」
見た目なんだか怖そうだけど、勇気を振り絞って話しかけてみた。
「お、そこの男子も食べるのか!よし!共に行くのだ!」
「大人数で食べた方がデリシャスよ。」
「だ、だから俺は……!」
こわもての男の人は二人に背中を押されて無理やり中に入っていった。
なんていうか、二人とも行動派だなあ…。
__店内
「我はこのケーキを食べるぞ!」
「わたしはこれよ。」
「うーん、迷うなぁ…。何にするか決まりましたか?えっと…」
「…兵頭十座。」
「十座さんですね!私、花咲学園1年の立花名前です。」
「我は神上やよいぞ!十座の制服は学ランなのだ。もしやO高かのう?」
「Oこう?」
「欧華高校…1年っす。」
「同じ1年ね。私は高嶺メアリ。ナイストゥミーチュ。」
同い年なんだ!
大人っぽかったから年上と思った。
あ、じゃなくてケーキ決めないとだよね!
「十座くんはケーキ決めた?」
「…盛り盛りケーキセットっす。」
「敬語はいらないのだ。ていうかめちゃくちゃ食べるではないか!」
「スイーツ男子ってやつだわ。」
オープン記念の盛り盛りケーキセット…
いろんなケーキを楽しめるのはいいけどかなりの量があって一人では食べきれないってクラスメイトが言ってた____。
「じゃあ、私は今日の紅茶とケーキセットにする!すみませーん!」
「ただいまお伺いいたします!」
「悪いな…。諦めるか迷ってたんだ。」
「全然いいよ!これも何かの縁かもしれないし!また何かあれば一緒に食べに行こう!」
「ああ。」
十座くんは少し笑って答えた。
笑うんだ!
「ケーキ美味しかったのだ!!」
「クリームとスポンジがすごくあってたわ。」
「また来ようね!十座くんも、LIMEいつでも待ってるからね!」
「おう、今日はありがとな。また。」
「またな~十座殿!!」
「さあて帰ってリラックスするわよ~。」
「そうだね!」
______次の日の朝
「おはよ~」
「あ!名前ちゃん来た!」
「おはよう!」
「名前ちゃんだ!!」
「え、え?」
教室に入るなり集まってくるクラスメイト達。
「インステ見た!?すごいことになってるよ!」
「い、インステ?」
「え!やってないの!?」
「始めよういますぐ!教えてあげる!」
「観てこれ!」
クラスメイトが見せてくれたのは、昨日のライブ映像だ。
誰かが撮ってくれてたんだ……。
「この投稿に超ええな来てるの!コメントもすごい書かれてる!」
「名前ちゃん、すっかり超有名人だよ!」
「サイン!サイン頂戴!」
「え、ええぇ!」
____RYANの皆さん、至急生徒会室にお集まりください。
「えぇええええ!!!」
い、いったい何が起こってるの……?
____今日はついに初ライブ当日
時間になるまでステージの幕は降ろしたまま。
メアリちゃんのクラスメイトの放送部が手伝いに来てくれて音楽やアナウンスをお願いした。
その子はピンマイクを一つずつ私たちに付けてくれる。
私たちは衣装に着替えると、位置の確認、一度だけ本番と同様に通しを行う。
その後は水分補給をして休憩していた。
「ついに初ライブなのだ……。人来てくれるといいのう…。」
「そうだね。来てくれた人のためにも最高のライブにしなくちゃ。」
「私、廊下に募金箱置いといたのよ。いっぱいマネー集まったら部費にするわ。」
「メアリ殿頭がいいのだ!!」
メアリちゃんってすごいこと考えるな……
足音が聞こえてきて幕の向こう側がだんだん賑わってきた。
「すごい声聞こえるね。体育館は響くからさらにすごい…。」
「うう…緊張してきたのだ。緊張すると笑ってしまう……。」
「やよい、ナイススマイルだわ。」
【皆様ご来場いただきありがとうございます。今年の4月に1年生3人で結成した花咲学園スクールアイドルRYANの初ライブが間もなく始まります。】
「よし、円陣でも組んでみる?」
「望むところなのだ!」
「いいわよ。」
3人で肩を組み合い輪になる。
「RYAN初ライブ成功させるぞー!」
「「おー!」」
【それではRYAN初ライブを始めます。最後まで楽しんで行ってください。】
______ゆっくりと幕が上に上がっていく。
「わ______」
すごい人の数__!
目視で数えるには時間がかかりそう……
「マネーに期待ね…。」
「やってやるのだ。」
メアリちゃんに関しては目的がちょっと違ってきちゃってるけど、今までの練習の成果しっかり発揮しなくちゃ……!
___まずはリーダー挨拶だ。
「はじめまして!私たちは花咲学園スクールアイドル RYANです!初ライブに来ていただき本当にありがとうございます!最後までどうぞよろしくお願いいします!」
大きな拍手が鳴り響き、放送局に合図を送ると音楽が流れ始める。
__________________
___________
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___
最後のポーズと共に音楽がどんどん小さくなっていく_____
ワアァ!!!と、体育館中に盛大な拍手が鳴り響いた。
校門の時とは比べ物にならないくらいだ……。
__ヒューヒューと指笛も聞こえる。
_____やり切った。
涙をこらえながら3人で手を取る。
「「ありがとうございました!」」
拍手はまだ鳴りやまない中、幕が降りてゆく。
【花咲学園スクールアイドルRYANの初ライブにご来場いただき誠にありがとうございました。気を付けてお帰りください。】
アナウンスが鳴り始めると、だんだん拍手は小さくなって体育館の重いドアが開く音が聞こえた。
そして足音もどんどん遠ざかっていく___
「~~~やったのだぁ!最後までやり切れたのだっ!」
「あはは!やよいちゃんすごい顔になってるよ!」
「名前もすごいわよ。」
「メアリ殿もやばいのだ!」
お互い抱き合ってわんわん泣いていた。
そこに放送部の子が、お疲れ様!すごくよかった!と、私たちの予備タオルを持ってきてくれた。
その言葉にさらに涙が出たが、止まるまでタオルで顔を覆った。
放送部の子たちは先に帰ってしまったが、みんな落ち着いてから私たちも帰る準備をしていた。
「今日、帰りに駅近くにできたケーキ屋さん行こうか。」
「行くのだ!」
「OH、スイーツ大好きよ。」
___お店の前
「ここなのだ!空いているぞ!」
「キュートなお店ね。」
可愛いお店だな…
いつもはすごい混んでるって聞いてたけど、良い時間に来たのかも?
____あれ?あの男の人店の前をうろうろしてどうしたんだろ…?
ケーキ屋さんのメニュー表には、男性のみのご来店はご遠慮させていただきますって書いてある……
__ケーキ食べに来たけど入れなかったのかな?
「あの」
「!」
「一緒にケーキ食べませんか?」
「ぃ、いや、俺は…」
見た目なんだか怖そうだけど、勇気を振り絞って話しかけてみた。
「お、そこの男子も食べるのか!よし!共に行くのだ!」
「大人数で食べた方がデリシャスよ。」
「だ、だから俺は……!」
こわもての男の人は二人に背中を押されて無理やり中に入っていった。
なんていうか、二人とも行動派だなあ…。
__店内
「我はこのケーキを食べるぞ!」
「わたしはこれよ。」
「うーん、迷うなぁ…。何にするか決まりましたか?えっと…」
「…兵頭十座。」
「十座さんですね!私、花咲学園1年の立花名前です。」
「我は神上やよいぞ!十座の制服は学ランなのだ。もしやO高かのう?」
「Oこう?」
「欧華高校…1年っす。」
「同じ1年ね。私は高嶺メアリ。ナイストゥミーチュ。」
同い年なんだ!
大人っぽかったから年上と思った。
あ、じゃなくてケーキ決めないとだよね!
「十座くんはケーキ決めた?」
「…盛り盛りケーキセットっす。」
「敬語はいらないのだ。ていうかめちゃくちゃ食べるではないか!」
「スイーツ男子ってやつだわ。」
オープン記念の盛り盛りケーキセット…
いろんなケーキを楽しめるのはいいけどかなりの量があって一人では食べきれないってクラスメイトが言ってた____。
「じゃあ、私は今日の紅茶とケーキセットにする!すみませーん!」
「ただいまお伺いいたします!」
「悪いな…。諦めるか迷ってたんだ。」
「全然いいよ!これも何かの縁かもしれないし!また何かあれば一緒に食べに行こう!」
「ああ。」
十座くんは少し笑って答えた。
笑うんだ!
「ケーキ美味しかったのだ!!」
「クリームとスポンジがすごくあってたわ。」
「また来ようね!十座くんも、LIMEいつでも待ってるからね!」
「おう、今日はありがとな。また。」
「またな~十座殿!!」
「さあて帰ってリラックスするわよ~。」
「そうだね!」
______次の日の朝
「おはよ~」
「あ!名前ちゃん来た!」
「おはよう!」
「名前ちゃんだ!!」
「え、え?」
教室に入るなり集まってくるクラスメイト達。
「インステ見た!?すごいことになってるよ!」
「い、インステ?」
「え!やってないの!?」
「始めよういますぐ!教えてあげる!」
「観てこれ!」
クラスメイトが見せてくれたのは、昨日のライブ映像だ。
誰かが撮ってくれてたんだ……。
「この投稿に超ええな来てるの!コメントもすごい書かれてる!」
「名前ちゃん、すっかり超有名人だよ!」
「サイン!サイン頂戴!」
「え、ええぇ!」
____RYANの皆さん、至急生徒会室にお集まりください。
「えぇええええ!!!」
い、いったい何が起こってるの……?