失ったモノ、芽生えた決意
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「わ、私は…ぜんぜんっ……それよりお父さんっ早く手当をっ」
「も、う…私はっ…助から、ないっ……」
「やだっ、やだやだやだっ!!死んじゃやだっ!私を一人にしないで!!」
「ごめん、なっ……一人に、して……でも、大丈夫……ゴホッゴホッ、はあっ……お前は強い子、だっ。いずれ、大事な…仲間が…できるっ……きっ、と…」
泣きじゃくる娘の頭をくしゃくしゃっと撫でると柚葉の父は微笑んだ後、静かに息を引き取った。
「あっ、あっ……お父さあぁぁん!!」
「………」
冷たくなり動かなくなった父にしがみつきながら泣きじゃくる柚葉にかける言葉が見つからず、義勇は恩人だった柚葉の父を亡くし怒りに震えていた。
「………ぐすっ」
柚葉はしばらく泣いた後、すくっと立ち上がった。
「!大丈夫か?」
「はいっ、もう…泣きません。いつまでも泣いていたらお父さん達が心配すると思うから…」
「……そうだな」
一度に家族を三人も亡くし、兄は未だに見つかっておらず生死不明のままだというのに柚葉は立ち止まらず歩き出そうとしている。
義勇は柚葉は本当に強い子だなと思っていた。
「……富岡さん」
「なんだ?」
「……どうすれば、鬼殺の剣士に…なれますか?」
「っ!?」
柚葉の言葉に義勇は驚いた。
「……お前は、何を言っているか分かっているのか?」
「はい。いつ命を落とすか分からない…なれるかは分からないけど、なった後も鬼殺の剣士がどれだけ苦難の道になるかは…小さい頃からお父さんから聞かされてきました。
生半可な覚悟で剣士になれない、と。それでも私は…鬼殺の剣士になって一人でも多くの人を救いたい…。私みたいな苦しみを抱えて生きていく人を出さない為にも……」
義勇は柚葉のその強い覚悟を見て“やめておけ”とは言えなかった。
「……鬼殺の剣士になるには育手と呼ばれる剣士を育てる者に認められ最終選別への参加の資格を得る事だ。その後、藤襲山 で行われる最終選別で生き残る事。そうすれば剣士として認められる」
「……育手?」
「ああ、狭霧山の麓に住んでる俺の師でもある鱗滝左近次という老人を訪ねるといい。俺の紹介だと言えば伝わるだろう」
「……は、はい。ありがとうございますっ」
柚葉は深々と頭を下げた。
その後、二人は協力して家族の亡骸を埋葬し手を合わせた。
「も、う…私はっ…助から、ないっ……」
「やだっ、やだやだやだっ!!死んじゃやだっ!私を一人にしないで!!」
「ごめん、なっ……一人に、して……でも、大丈夫……ゴホッゴホッ、はあっ……お前は強い子、だっ。いずれ、大事な…仲間が…できるっ……きっ、と…」
泣きじゃくる娘の頭をくしゃくしゃっと撫でると柚葉の父は微笑んだ後、静かに息を引き取った。
「あっ、あっ……お父さあぁぁん!!」
「………」
冷たくなり動かなくなった父にしがみつきながら泣きじゃくる柚葉にかける言葉が見つからず、義勇は恩人だった柚葉の父を亡くし怒りに震えていた。
「………ぐすっ」
柚葉はしばらく泣いた後、すくっと立ち上がった。
「!大丈夫か?」
「はいっ、もう…泣きません。いつまでも泣いていたらお父さん達が心配すると思うから…」
「……そうだな」
一度に家族を三人も亡くし、兄は未だに見つかっておらず生死不明のままだというのに柚葉は立ち止まらず歩き出そうとしている。
義勇は柚葉は本当に強い子だなと思っていた。
「……富岡さん」
「なんだ?」
「……どうすれば、鬼殺の剣士に…なれますか?」
「っ!?」
柚葉の言葉に義勇は驚いた。
「……お前は、何を言っているか分かっているのか?」
「はい。いつ命を落とすか分からない…なれるかは分からないけど、なった後も鬼殺の剣士がどれだけ苦難の道になるかは…小さい頃からお父さんから聞かされてきました。
生半可な覚悟で剣士になれない、と。それでも私は…鬼殺の剣士になって一人でも多くの人を救いたい…。私みたいな苦しみを抱えて生きていく人を出さない為にも……」
義勇は柚葉のその強い覚悟を見て“やめておけ”とは言えなかった。
「……鬼殺の剣士になるには育手と呼ばれる剣士を育てる者に認められ最終選別への参加の資格を得る事だ。その後、
「……育手?」
「ああ、狭霧山の麓に住んでる俺の師でもある鱗滝左近次という老人を訪ねるといい。俺の紹介だと言えば伝わるだろう」
「……は、はい。ありがとうございますっ」
柚葉は深々と頭を下げた。
その後、二人は協力して家族の亡骸を埋葬し手を合わせた。