失ったモノ、芽生えた決意
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「ぐぐぐっ、貴様…まさか柱か!?」
「………」
鬼に睨みつけられても彼は微動だにせず、刀を鞘に戻した。
(惨めだ…なんて惨めなんだっ!せめてあの餓鬼だけでも一矢報いなくては!)
その時その場にいた三人は誰も鬼の企みに気付くことが出来なかった。
ザシュッ
「あぐっ!?」
次の瞬間、柚葉は左腕の辺りに痛みを感じた。立っていられなくて倒れてしまう。
柚葉の左腕には短刀が刺さっていた。
その短刀は鬼の身体が消滅するようにすぐ灰になって消えた為、柚葉自身も何が起きたのか分からずにいた。
「「柚葉!?」」
柚葉は左腕の鋭い痛みと心臓が握り締められているような痛みに苦しんでいた。
義勇はすぐ駆け寄ると柚葉の顔を覗き込んだ。
心配しているようなそんな目をしている。
「どこか痛むのか?」
「はぁ、はぁっ……う、腕とっ…む、ねっ…」
はぁはぁと荒い呼吸を繰り返している。
「!!怪我をしているな…待っていろ、今手当を…」
「義勇君、救急箱ならっ…はぁっ、リビングに……」
「!分かりました。貴方も怪我が酷い…じっとしていて下さい」
義勇は柚葉の父を彼女の側に座らせると救急箱があるリビングへと急いだ。
そのまますぐに戻ってくると傷が酷い柚葉の父から手当をしようとした。
「はぁはぁっ、私はいい……それより娘を……」
「!!……分かりました」
義勇はその言葉の意味を察し目を伏せると柚葉の左腕の手当を始めた。
「大丈夫か?」
手当をしてもらった頃には痛みは少しずつ治まってきていた。
たが心臓の辺りがドクンドクンと鼓動している。まるでなにかに反応しているかのようだ。
「はぁはぁっ、傷は…平気です……でも、なんか胸が…」
「痛むのか?傷はないようだが……」
「ん…っ、いた…くてっ、なんか嫌な…感じがしてて……ドクンドクンって…なって…て…」
「………」
義勇は立ち上がると刀を抜きまだ消えていない鬼の首の元へ行き鬼を睨みつけながら刀を向けた。
「貴様、一体何をした!?」
「くくくっ、“呪い”だよ」
「……呪い、だと?」
ぴくっと眉が動く。
「その呪いは鬼に…反応、する。鬼に…会う度に心臓を締め付けられる苦しさを…味わえっ」
鬼はその言葉を最期に灰となって消えていった。
「はぁはぁっ……あ、れ?」
鬼が消えた直後、ドクンドクンと鳴っていた鼓動が治まり痛みも嘘のようにスッと消えていた。
「……大丈夫か?」
「は、はい……もう平気です…」
刀を鞘に戻し自分の元へ戻ってきた義勇に頷いた。
「がはっ、ゲホッゲホッゴホッ」
「!?お、父さんっ!?」
吐血し、激しく咳き込む父の元に柚葉は駆け寄った。
「はぁはぁっ、無事…みたい、だな…良かっ…た…」
ぜぇぜぇと苦しそうに呼吸を繰り返している。
「………」
鬼に睨みつけられても彼は微動だにせず、刀を鞘に戻した。
(惨めだ…なんて惨めなんだっ!せめてあの餓鬼だけでも一矢報いなくては!)
その時その場にいた三人は誰も鬼の企みに気付くことが出来なかった。
ザシュッ
「あぐっ!?」
次の瞬間、柚葉は左腕の辺りに痛みを感じた。立っていられなくて倒れてしまう。
柚葉の左腕には短刀が刺さっていた。
その短刀は鬼の身体が消滅するようにすぐ灰になって消えた為、柚葉自身も何が起きたのか分からずにいた。
「「柚葉!?」」
柚葉は左腕の鋭い痛みと心臓が握り締められているような痛みに苦しんでいた。
義勇はすぐ駆け寄ると柚葉の顔を覗き込んだ。
心配しているようなそんな目をしている。
「どこか痛むのか?」
「はぁ、はぁっ……う、腕とっ…む、ねっ…」
はぁはぁと荒い呼吸を繰り返している。
「!!怪我をしているな…待っていろ、今手当を…」
「義勇君、救急箱ならっ…はぁっ、リビングに……」
「!分かりました。貴方も怪我が酷い…じっとしていて下さい」
義勇は柚葉の父を彼女の側に座らせると救急箱があるリビングへと急いだ。
そのまますぐに戻ってくると傷が酷い柚葉の父から手当をしようとした。
「はぁはぁっ、私はいい……それより娘を……」
「!!……分かりました」
義勇はその言葉の意味を察し目を伏せると柚葉の左腕の手当を始めた。
「大丈夫か?」
手当をしてもらった頃には痛みは少しずつ治まってきていた。
たが心臓の辺りがドクンドクンと鼓動している。まるでなにかに反応しているかのようだ。
「はぁはぁっ、傷は…平気です……でも、なんか胸が…」
「痛むのか?傷はないようだが……」
「ん…っ、いた…くてっ、なんか嫌な…感じがしてて……ドクンドクンって…なって…て…」
「………」
義勇は立ち上がると刀を抜きまだ消えていない鬼の首の元へ行き鬼を睨みつけながら刀を向けた。
「貴様、一体何をした!?」
「くくくっ、“呪い”だよ」
「……呪い、だと?」
ぴくっと眉が動く。
「その呪いは鬼に…反応、する。鬼に…会う度に心臓を締め付けられる苦しさを…味わえっ」
鬼はその言葉を最期に灰となって消えていった。
「はぁはぁっ……あ、れ?」
鬼が消えた直後、ドクンドクンと鳴っていた鼓動が治まり痛みも嘘のようにスッと消えていた。
「……大丈夫か?」
「は、はい……もう平気です…」
刀を鞘に戻し自分の元へ戻ってきた義勇に頷いた。
「がはっ、ゲホッゲホッゴホッ」
「!?お、父さんっ!?」
吐血し、激しく咳き込む父の元に柚葉は駆け寄った。
「はぁはぁっ、無事…みたい、だな…良かっ…た…」
ぜぇぜぇと苦しそうに呼吸を繰り返している。