失ったモノ、芽生えた決意
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そんなある日、末っ子の柚葉は体調を崩し自分の部屋で布団の中にいた。
熱はなかったが身体が怠く母から念の為に大人しく寝ているようにと言われたからだ。
「ぎゃああッ!!」
「いやあぁぁ!!」
「っ!?」
部屋の外から聞こえてきたのは聞いた事のない母と姉の悲鳴だった。
「お、お母さんっ、お姉ちゃん…?」
柚葉は布団から出ると恐る恐る部屋の外に出た。
「っ!?」
外に出た瞬間、血の匂いがした。
「ぐうっ、なぜ…私の事を知っている!?」
(お父さんの声…!!)
柚葉は聞こえてきた父の苦しそうな声に反応すると駆け出した。
「なぜ?それはお前が柱だったからさ。俺はさぁ、出会った柱は殺すって決めてんだよね。柱って強いだろ?俺は強い人間を殺して食うのが好きなんだよねぇ」
「っ!!」
柚葉は慌てて身を隠した。
そこには父と鬼がいた。
そのバケモノは“鬼”と呼ばれている存在でその鬼は父の胸ぐらを掴んだまま壁に押し付けている。
(は、早く助けなきゃ…っ、でも…足が、動かないっ)
柚葉はガタガタと身体が震えて動けなかった。
「だったら、なぜ二人を殺した!?」
「……え……?」
怒気を含んだ父の言葉に心臓が激しく鼓動し、柚葉は上手く息が出来なかった。
「はあはぁはぁっ…」
(こ、殺した…?誰を?)
「くくくっ、そんなの邪魔だったからだよ。あの女、邪魔しやがって……ソイツもだけど泣き喚くウザい女のガキも殺したらお前だって怒りで俺と本気で殺し合いをしてくれると思ったんだがなぁ……がっかりだよ。お前、柱だったんだろ?ならなぜそんなに弱いんだ?柱って奴は結局弱っちいのか?」
「っ!!」
(お母さんとお姉ちゃんが……死んだ?)
柚葉はガタガタと震えたまま泣きながら両手で自分自身を抱きしめた。
柚葉は恐る恐る顔を出すと目の前の悲惨な光景に息を呑んだ。
(お母さんっ、お姉ちゃんっ!!)
父と鬼がいる奥に見えたのは変わり果てた姿の母と姉が倒れていた。
瞳孔が開いたまま既に絶命している。
「はあ……はあっ」
許せない、許せない許せない!!
怒りが頭の中を支配していく。
今まで動かなかった柚葉の身体が動いた。
(早くお父さんを助けなきゃ…じゃないとお父さんまで死んじゃう!!でも武器なんてないのにどうしたらっ……)
柚葉は一旦顔を引っ込めると辺りを見渡した。
「!!あれって…!」
柚葉はニ階に上がる階段の傍に刀が落ちている事に気が付いた。
それは鬼を唯一殺す事が出来る日輪刀と呼ばれている武器だった。
熱はなかったが身体が怠く母から念の為に大人しく寝ているようにと言われたからだ。
「ぎゃああッ!!」
「いやあぁぁ!!」
「っ!?」
部屋の外から聞こえてきたのは聞いた事のない母と姉の悲鳴だった。
「お、お母さんっ、お姉ちゃん…?」
柚葉は布団から出ると恐る恐る部屋の外に出た。
「っ!?」
外に出た瞬間、血の匂いがした。
「ぐうっ、なぜ…私の事を知っている!?」
(お父さんの声…!!)
柚葉は聞こえてきた父の苦しそうな声に反応すると駆け出した。
「なぜ?それはお前が柱だったからさ。俺はさぁ、出会った柱は殺すって決めてんだよね。柱って強いだろ?俺は強い人間を殺して食うのが好きなんだよねぇ」
「っ!!」
柚葉は慌てて身を隠した。
そこには父と鬼がいた。
そのバケモノは“鬼”と呼ばれている存在でその鬼は父の胸ぐらを掴んだまま壁に押し付けている。
(は、早く助けなきゃ…っ、でも…足が、動かないっ)
柚葉はガタガタと身体が震えて動けなかった。
「だったら、なぜ二人を殺した!?」
「……え……?」
怒気を含んだ父の言葉に心臓が激しく鼓動し、柚葉は上手く息が出来なかった。
「はあはぁはぁっ…」
(こ、殺した…?誰を?)
「くくくっ、そんなの邪魔だったからだよ。あの女、邪魔しやがって……ソイツもだけど泣き喚くウザい女のガキも殺したらお前だって怒りで俺と本気で殺し合いをしてくれると思ったんだがなぁ……がっかりだよ。お前、柱だったんだろ?ならなぜそんなに弱いんだ?柱って奴は結局弱っちいのか?」
「っ!!」
(お母さんとお姉ちゃんが……死んだ?)
柚葉はガタガタと震えたまま泣きながら両手で自分自身を抱きしめた。
柚葉は恐る恐る顔を出すと目の前の悲惨な光景に息を呑んだ。
(お母さんっ、お姉ちゃんっ!!)
父と鬼がいる奥に見えたのは変わり果てた姿の母と姉が倒れていた。
瞳孔が開いたまま既に絶命している。
「はあ……はあっ」
許せない、許せない許せない!!
怒りが頭の中を支配していく。
今まで動かなかった柚葉の身体が動いた。
(早くお父さんを助けなきゃ…じゃないとお父さんまで死んじゃう!!でも武器なんてないのにどうしたらっ……)
柚葉は一旦顔を引っ込めると辺りを見渡した。
「!!あれって…!」
柚葉はニ階に上がる階段の傍に刀が落ちている事に気が付いた。
それは鬼を唯一殺す事が出来る日輪刀と呼ばれている武器だった。