37℃,catharsis
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DIO、そしてその刺客達との決戦後__思い出されるあの壮絶な旅。一体どれほどの鮮血を見たことか。凄まじい緊迫感。焦燥感__。
それらは決して楽なんてものではなく、過酷としか言いようがないものだった。そんな戦いにより、重症と陥った5人(と1匹)だったが、多少の消えない傷跡を患ったものの今ではすっかり健康体だ。終戦の瞬間の震え、吐息、鼓動。全ての感覚を今でも鮮明に覚えている。
そんな反応をせざるを得なかったのだ。
そんな彼らの様子が、この旅がどれほど過酷だったのかを物語っていた。
__しかし、それも数週間前の話であり、今やすっかり元の生活へと戻っている。して、様々な犠牲を払いやっと掴み取ったこの安心感を幸せと呼ばず果たしてなんと呼ぶのか。
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「明日から暫く日本に滞在しようと思う。」
アメリカへと戻っていたジョセフ・ジョースターから、日本で暮らしている空条承太郎と花京院典明の元にそんな言葉が届いた。理由の一文字もない、端的な一言だった。
日本に滞在するということは、エジプトへと戻ったアヴドゥル、そしてフランスへ戻ったポルナレフ達には伝えていないのだろうか。当の一文を読んだ承太郎は何か訳ありなのだろうかと勘ぐったが、こうして平和が続く今、あまり過度な心配はいらないだろうと思い(平穏な日々に警戒心はすっかりと絆されてしまっているのだろう)、ジョセフが自宅に訪れた時に詳しい話を聞けばいいかと文に目を通した後、すぐに携帯をポケットにしまった。無論返信はしていない。
「(あのジジイの事だ。返信すれば調子に乗り出すかもしれん。)」
そう、承太郎は面倒な事には自分から進んで踏み込まないタイプなのだ。
「「ジョジョ〜〜!!」」
そして、今日も今日とて黄色い歓声を上げる女子生徒達を背に承太郎は帽子の鍔を下げ、「やれやれ__」と溜め息をつくのだった。
また、承太郎とほぼ同時刻にメールを受信した花京院典明。こちらも考えは同じなようで、特に急ぐ必要もないだろうと思い、明日承太郎の家を訪ねることにした。
「(日本に滞在するとなると、場所はおそらく承太郎の家だろう。)」
返信はせず、文に目を通した後、すぐに携帯をポケットにしまった。しかし、こちらは承太郎とは違い返信(ジョセフに絡まれる事)が面倒だったのではなく、ただ返信を忘れていただけだ。(尚、返信を忘れていた事に気づいても罪悪感は全くと言っていいほどにないのだろうが。__まぁ、細かい事をいちいち気にはしていられない)
あれだけの戦いをした彼等だが、なんと言っても空条承太郎、花京院典明の2人は現役高校生である。
花京院は少し皺のついた深緑色の制服を羽織り、雲一つない勿忘草色の晴天を頭上に学校へと向かった。
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一方その頃。
「何故返信をしないのだ!!」
「まぁまぁ、落ち着きなさいよ。」
数十分、数時間と時が経っても一向に返信が来ないことにジョセフ・ジョースターは酷く腹を立てていたのだった。
それらは決して楽なんてものではなく、過酷としか言いようがないものだった。そんな戦いにより、重症と陥った5人(と1匹)だったが、多少の消えない傷跡を患ったものの今ではすっかり健康体だ。終戦の瞬間の震え、吐息、鼓動。全ての感覚を今でも鮮明に覚えている。
そんな反応をせざるを得なかったのだ。
そんな彼らの様子が、この旅がどれほど過酷だったのかを物語っていた。
__しかし、それも数週間前の話であり、今やすっかり元の生活へと戻っている。して、様々な犠牲を払いやっと掴み取ったこの安心感を幸せと呼ばず果たしてなんと呼ぶのか。
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「明日から暫く日本に滞在しようと思う。」
アメリカへと戻っていたジョセフ・ジョースターから、日本で暮らしている空条承太郎と花京院典明の元にそんな言葉が届いた。理由の一文字もない、端的な一言だった。
日本に滞在するということは、エジプトへと戻ったアヴドゥル、そしてフランスへ戻ったポルナレフ達には伝えていないのだろうか。当の一文を読んだ承太郎は何か訳ありなのだろうかと勘ぐったが、こうして平和が続く今、あまり過度な心配はいらないだろうと思い(平穏な日々に警戒心はすっかりと絆されてしまっているのだろう)、ジョセフが自宅に訪れた時に詳しい話を聞けばいいかと文に目を通した後、すぐに携帯をポケットにしまった。無論返信はしていない。
「(あのジジイの事だ。返信すれば調子に乗り出すかもしれん。)」
そう、承太郎は面倒な事には自分から進んで踏み込まないタイプなのだ。
「「ジョジョ〜〜!!」」
そして、今日も今日とて黄色い歓声を上げる女子生徒達を背に承太郎は帽子の鍔を下げ、「やれやれ__」と溜め息をつくのだった。
また、承太郎とほぼ同時刻にメールを受信した花京院典明。こちらも考えは同じなようで、特に急ぐ必要もないだろうと思い、明日承太郎の家を訪ねることにした。
「(日本に滞在するとなると、場所はおそらく承太郎の家だろう。)」
返信はせず、文に目を通した後、すぐに携帯をポケットにしまった。しかし、こちらは承太郎とは違い返信(ジョセフに絡まれる事)が面倒だったのではなく、ただ返信を忘れていただけだ。(尚、返信を忘れていた事に気づいても罪悪感は全くと言っていいほどにないのだろうが。__まぁ、細かい事をいちいち気にはしていられない)
あれだけの戦いをした彼等だが、なんと言っても空条承太郎、花京院典明の2人は現役高校生である。
花京院は少し皺のついた深緑色の制服を羽織り、雲一つない勿忘草色の晴天を頭上に学校へと向かった。
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一方その頃。
「何故返信をしないのだ!!」
「まぁまぁ、落ち着きなさいよ。」
数十分、数時間と時が経っても一向に返信が来ないことにジョセフ・ジョースターは酷く腹を立てていたのだった。
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