ランセス=リーフリー
(描いて頂いた絵になります)
竜暦50000年のオス(人間換算5歳)
長寿の竜族である。
体躯は2.5m
これ以上は大きくはならないようだ。
【種族生態】
種族名はシンリーン族と呼ばれる。(森林)
森林に住まうと言われる竜族。空を飛ばないので陸竜の分類にあたる。
外見的な特徴として、自らの体を覆うのは鱗ではなく草木である。
植物をこよなく愛し、とてもゆっくりな時間を過ごしている。
寿命が非常に長く、人間換算で表すことができないほど。
(もし人間換算するのであれば10000年で竜齢1年)
種族を通して非常に温和で、争いごとは好まない。
そして生命の根本を司るものとして他の種族からも良くされている。
いろいろな呼び名があるが豊穣の竜とも森の守り神などとも呼ばれる。
種族の一番上には大精霊と呼ばれるものがいる。
この大精霊は同族ではなく、ある程度の区画の森林につき1匹の妖精である。
何かしらの指示がない限りはシンリーン族は自由に動く。
【個体:ランセス=リーフリー】
体力 15000
魔力 30000
攻撃 3000
防御 6000
敏捷 4500
人間換算すると5歳程度で、非常に長い期間生きているのにもかかわらず口調は「僕」だったり「がーう」だったりする。
幼く振舞っているようではあるが、いざ自らに秘められている生命の力を引き出す際には口調も振る舞いも大きく変わる。
唐突に我口調になったり、難しい言葉を発し始めたりする。
通常のシンリーン族にはない特殊な能力がランセスには備わっている。
それは炎による熱などをシャットアウトする「絶炎耐性」を持っているという事。
これは炎や熱によるダメージなどを完全に無効化することを意味する。
効果は絶大で一般的な竜族の炎ブレスから、灼熱の溶岩まですべて無効化。
特に溶岩に関しては触れられる事すら拒否できる程なので、溶岩溜まりに落ちても地面を自由に動けたりする。
大体「竜賢者」と呼ばれればランセスを意味する。
【日常】
大体寝てるか、草木の世話をしている。
食事も取らず光合成だけで大丈夫。
自分の住む森はもちろん、出歩いて町などの草木を見に行くこともある。
そのため他種族との交流は盛んで、すれ違う時も挨拶を交わしたりするほど馴染みもある。
時間の流れの感覚が通常の生物と大きく違うため、色々な物の価値観がずれていることも。
【戦闘】
自身に秘められた生命の力を最大限生かし、後衛で治療術に専念する。
治療術の効果は計り知れない。(過去に死者を蘇生したり、四肢を捥がれた生物の完治も容易い)
とはいえ大掛かりな治療には膨大な魔力を要するため、連発はできない。
必殺技はシーリングスピア。
蔦を召喚し相手を串刺しにし生命力を吸収する。
逆術に当たる行為でランセスも使用をためらうが、状況次第では放つかも?
相手を傷つけることを嫌うランセスだが、特定の状況に陥るととても狂暴になる。
「生命を振りまく事が出来るのと同時に、死を振りまくこともできる」ことを忘れてはいけない。
(一例を挙げると、敵対する存在を木々の蔦を召喚し体を貫かせて縛ったりし、本人に備わっている立派な爪で首を掻っ切るのだとか。その現場を見た者はいないが…)
【逆術】
生命を司るものが生命を殺める行為をシンリーン一族は逆術と呼んでいる。
これを行使する者は信頼を失い追放される。
例外としてあらかじめ大精霊に許可を得ているものであれば…ごく一部ではあるが使用を許される。
ランセスは逆術を行使したことはないが、現場を目撃した事がある。
ランセスの同族で知り合いである2匹ととある切り立った崖の付近を散歩中、突如落石が発生しランセスたちは巻き込まれてしまう。
ランセスは無事だったが知り合いの2匹は落石の下敷きになってしまい重傷を負ってしまった。
いくら治療に長けている種族とはいっても、自らが瀕死の様態ではその力をふるまうことはできない。
治療を施そうとするランセスよりも前に…その岩の下敷きになった1匹がもう1匹の命を奪い生きながらえようとしていたのだという。
吸命の術…他者の命を自らの命に置き換える正真正銘の逆術である。
その結果、1匹は完全に消滅してしまい…帰路についたのはランセス含め2匹。
仲間を失い終始無言…重い空気をランセスが裂く。
「君は…何をしたのかわかってるの?」
涙ながらにこう訴えたのだという。
知り合いの命を奪ってまで生きながらえたこの者を…ランセスは許すことはできないでいた。
この事は瞬く間に広まり…逆術を使ったこの者は大精霊の命の元…追放されたのだという。
追放されたシンリーン一族の者は帰る場所もなく力も奪われ、途方もない長さの孤独を味わうことになる。
生命の力を奪われたシンリーン族は…いずれその体が朽ちるまで自らの行いを悔いる事だろう。