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龍と狂犬の熱
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真島からの告白から数日後、今度は桐生から誘いを受けた。
それはさくらにとって好都合でもあった。
相談、と言えるかは分からないが、このことを話そうと思ったから。
「こんばんは、桐生さん。……あれ?麗奈さんは?」
セレナに入ったさくらだが、いつも居る筈の麗奈が居なかった。
「麗奈なら居ねぇよ。今日ここは休みでな、麗奈に許可取って貸し切った」
「そうなんですか。でも麗奈さん居ないんじゃお酒飲めませんね」
「心配ねぇよ。好きなモン飲んでいい。麗奈にはしっかり金は払ってあるからな」
貸し切ってるしな、と告げながらフッと笑う桐生。
二人の仲は軽くだが知っていた為、それ以上は追求しなかった。
「…… さくら、兄さんから聞いたんだが…お前兄さんから告白されたんだってな?」
さくらが言うまでもなく、既に桐生は知っていたようだ。
「あ、はい……。この間……」
「まだ、兄さんに返事してねぇだろ?」
「……まぁ、はい。突然のことでビックリしちゃって…」
さくらは、今自分が思うことを桐生に告げた。
「私、こんな子供っぽい見た目だし、色気も皆無だし…正直こんなちんちくりんに惹かれてくれてたなんて思いもしなくて……」
真島は、とても優しい。
極道の人間には違いないが、しっかりとした考えを持っている。
見た目も、一見奇抜だが……落ち着いた雰囲気を見せる時はとても男前だ。
真島の傍なら、自分などよりも美人な女性の方が似合うだろう。
さくらがそう言うと、桐生はさくらの頭を撫でる。
「自分を過小評価しすぎだ、さくら。お前は可愛いんだから、もっと自信持て」
「は、はぁ…」
「少なくとも、兄さんはお前が好きだから告白したんだ。お前が自分をどう思おうと、兄さんはお前が好きで堪らねぇのさ」
桐生に言われ、顔を赤くするさくら。
確かに、散々悩んだ末に告白したと本人も言っていた。
真島が嘘が嫌いということは、さくらも知っている。だから疑いはしていない。
そうなんですね、と呟きながら酒を口にするさくら。
「……まぁ、それは俺も同じだがな」
「…………えっ?」
桐生の発した言葉に固まるさくら。
「俺も、兄さんに負けねぇくらい…お前が好きだ。お前の何もかも。全部が好きなんだ」
言いながら桐生はそっとさくらの手に触れた。
暖かく、優しい手だった。
「き、桐生……さん?」
「兄さんが告白したからって、引き下がるつもりはねぇ。選ぶのはお前だが、その為には俺も兄さんと同じ土俵に立たねぇとな」
触れていた手が、ゆっくりさくらの頬に触れた。
桐生の表情は、真島と同じで……真剣であり、目に熱を宿していた。
「俺は極道から足を洗った。……だが今でも『極道』の時の因縁は続いてる。演技だったとはいえ、さくらは真島の兄さんに捕らわれた時……俺の因縁がお前を巻き込んじまったと思った」
「あ、あの時は本当にごめんなさい…」
「俺が言いてぇのは、またいつアレが『本番』になるか分からねぇってことだ」
あの時、演技と知ってどれだけ安堵したかさくらは知らない。
だが、アレがもしも本物であったなら……
「俺はお前を巻き込みたくねぇ。だからといってお前を諦めるなんて出来ねぇ。だから、もしお前が俺の女になったなら…俺は全力でお前を守ってやる」
「…………っ、き、りゅう…さん」
手の甲を持ち上げ、唇が触れた。
その触れられた部分が熱いのは、きっと気のせいではないだろう。
「………… さくら、俺も兄さんも、お前に結論を急がせる気はねぇ。お前の答えが出るまで、俺はいつまでも待っててやる」
「………………」
「混乱させて悪かったな、さくら。そう難しく考えなくていい。日常の生活送って、頭の隅に残すくらい程度でいいんだ」
「桐生さん……」
混乱させたのは自分達。さくらを困らせてしまったのも自分達。
苦しめてるかもしれないが、どうか答えを導いてほしい。
それが桐生、真島の二人の想いだった。
桐生と別れ、自宅に着くなりソファーになだれ込むさくら。
二人からの告白、二人からの強い熱は… さくらの心に届いていた。
「……真島さん、桐生さん……あの二人から告白……、されるなんて……」
混乱は更に極まり、さくらは一人項垂れた。
───私が選ぶのは、桐生さん?真島さん?
※次の章からそれぞれのver.を書きます。
真島ver.、桐生ver.、どちらも選べないver.、お好きなver.をどうぞ!
それはさくらにとって好都合でもあった。
相談、と言えるかは分からないが、このことを話そうと思ったから。
「こんばんは、桐生さん。……あれ?麗奈さんは?」
セレナに入ったさくらだが、いつも居る筈の麗奈が居なかった。
「麗奈なら居ねぇよ。今日ここは休みでな、麗奈に許可取って貸し切った」
「そうなんですか。でも麗奈さん居ないんじゃお酒飲めませんね」
「心配ねぇよ。好きなモン飲んでいい。麗奈にはしっかり金は払ってあるからな」
貸し切ってるしな、と告げながらフッと笑う桐生。
二人の仲は軽くだが知っていた為、それ以上は追求しなかった。
「…… さくら、兄さんから聞いたんだが…お前兄さんから告白されたんだってな?」
さくらが言うまでもなく、既に桐生は知っていたようだ。
「あ、はい……。この間……」
「まだ、兄さんに返事してねぇだろ?」
「……まぁ、はい。突然のことでビックリしちゃって…」
さくらは、今自分が思うことを桐生に告げた。
「私、こんな子供っぽい見た目だし、色気も皆無だし…正直こんなちんちくりんに惹かれてくれてたなんて思いもしなくて……」
真島は、とても優しい。
極道の人間には違いないが、しっかりとした考えを持っている。
見た目も、一見奇抜だが……落ち着いた雰囲気を見せる時はとても男前だ。
真島の傍なら、自分などよりも美人な女性の方が似合うだろう。
さくらがそう言うと、桐生はさくらの頭を撫でる。
「自分を過小評価しすぎだ、さくら。お前は可愛いんだから、もっと自信持て」
「は、はぁ…」
「少なくとも、兄さんはお前が好きだから告白したんだ。お前が自分をどう思おうと、兄さんはお前が好きで堪らねぇのさ」
桐生に言われ、顔を赤くするさくら。
確かに、散々悩んだ末に告白したと本人も言っていた。
真島が嘘が嫌いということは、さくらも知っている。だから疑いはしていない。
そうなんですね、と呟きながら酒を口にするさくら。
「……まぁ、それは俺も同じだがな」
「…………えっ?」
桐生の発した言葉に固まるさくら。
「俺も、兄さんに負けねぇくらい…お前が好きだ。お前の何もかも。全部が好きなんだ」
言いながら桐生はそっとさくらの手に触れた。
暖かく、優しい手だった。
「き、桐生……さん?」
「兄さんが告白したからって、引き下がるつもりはねぇ。選ぶのはお前だが、その為には俺も兄さんと同じ土俵に立たねぇとな」
触れていた手が、ゆっくりさくらの頬に触れた。
桐生の表情は、真島と同じで……真剣であり、目に熱を宿していた。
「俺は極道から足を洗った。……だが今でも『極道』の時の因縁は続いてる。演技だったとはいえ、さくらは真島の兄さんに捕らわれた時……俺の因縁がお前を巻き込んじまったと思った」
「あ、あの時は本当にごめんなさい…」
「俺が言いてぇのは、またいつアレが『本番』になるか分からねぇってことだ」
あの時、演技と知ってどれだけ安堵したかさくらは知らない。
だが、アレがもしも本物であったなら……
「俺はお前を巻き込みたくねぇ。だからといってお前を諦めるなんて出来ねぇ。だから、もしお前が俺の女になったなら…俺は全力でお前を守ってやる」
「…………っ、き、りゅう…さん」
手の甲を持ち上げ、唇が触れた。
その触れられた部分が熱いのは、きっと気のせいではないだろう。
「………… さくら、俺も兄さんも、お前に結論を急がせる気はねぇ。お前の答えが出るまで、俺はいつまでも待っててやる」
「………………」
「混乱させて悪かったな、さくら。そう難しく考えなくていい。日常の生活送って、頭の隅に残すくらい程度でいいんだ」
「桐生さん……」
混乱させたのは自分達。さくらを困らせてしまったのも自分達。
苦しめてるかもしれないが、どうか答えを導いてほしい。
それが桐生、真島の二人の想いだった。
桐生と別れ、自宅に着くなりソファーになだれ込むさくら。
二人からの告白、二人からの強い熱は… さくらの心に届いていた。
「……真島さん、桐生さん……あの二人から告白……、されるなんて……」
混乱は更に極まり、さくらは一人項垂れた。
───私が選ぶのは、桐生さん?真島さん?
※次の章からそれぞれのver.を書きます。
真島ver.、桐生ver.、どちらも選べないver.、お好きなver.をどうぞ!
