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一週間後、さくらは真島に吉田バッティングセンターへ呼び出された。
今日この日、人質となる約束だった。
「さーて、早速桐生ちゃん呼び出すかのぅ」
「バレませんかね……?桐生さんは私と真島さんが繋がってるって知らないのに、真島さんが名前知ってるの変じゃないですか?」
「俺はさくらちゃんを拉致したんやで?名前くらい知っとっても疑問に思わんやろ。さくらちゃんと桐生ちゃんは二人で遊んどるんやろ?それを俺がたまたま目撃して、そんで拉致った。どや?辻褄合うやろ?」
「あぁ、なるほど……」
「さぁ〜て、そんじゃ呼び出すで!」
真島はとても上機嫌に電話をしていた。
顔はまさに悪い顔をしている。
「ヒヒ、これで間違いなく桐生ちゃん来てくれるやろなぁ〜!あ〜、楽しみや!」
「今更ですが……本当に桐生さん来ますかね…?こんなのの為に…」
「こんなのて……そんなこと言うたらアカンよさくらちゃん。アイツなら絶対来る。これは断言できるで」
「どうしてですか?」
「どうしても何も、そういう男やからなアイツは。それに……俺が逆の立場でも、絶対さくらちゃんは助けに行くで?」
確信を持って答える真島に、さくらは少し嬉しく思った。
「アイツがどこに居るか知らんけど、すぐ来るやろな。そろそろ人質感出すために縛るけど…ええか?」
いくら人質役を受けてもらったとはいえ、さくらを縛るというのはさすがの真島も気が引けた。
その気持ちはさくらにも伝わり、やんわり頷く。
「縛るのはいいですけど、キツくしないでくださいね…?」
「当たり前や、痕付いたら嫌やしな。……こんくらいでええか?かなり弛めにしたつもりなんやけど」
「大丈夫です」
弛め、というか今にも解けてしまいそうな縛り方に、さくらはまた笑った。
「あ、あとさくらちゃんにコイツ向けてまうけど堪忍な?」
そう言った真島が見せつけてきたのは、磨き抜かれたドス。
さくらはそれはちょっと……と嫌そうな表情になる。
「向ける言うても、さくらちゃんには絶対刃は向けへん!万一何かあったらアカンしな。向けるのはコッチや」
真島は刃のない峰の部分を指さした。
これならば……とさくらも了解する。
真島のことは、信用出来ると思っていたから。
そして真島の予想通り、桐生が現れた。
作戦(?)通り人質のようにさくらを扱う真島。
すると真島が小さな声で
(さくらちゃん、桐生ちゃんに助け求めるんや)
と言うので、さくらはそれに従うことに。
「き、桐生さん…!た、助けて……」
(………… さくらちゃん、むっちゃ棒読みやでソレ…)
他が見たら違和感ありまくりの言い方だったが、すでに血が上っていた桐生には気づかれなかったらしい。
バレたかと一瞬肝を冷やしたが、とりあえず大丈夫なようだ。
無事騙されてくれた桐生と喧嘩出来たことに、真島は満足したのだった。
…………
「……で、今に至るってことか」
「桐生さん……本当にごめんなさい!」
「いや、さくらが謝る必要はねぇさ。兄さんにせがまれてやったことだろ?なら仕方ねぇよ」
「にしても、さくらちゃん…むっちゃ大根役者やったわ。演技ド下手くそやったし。さすがの桐生ちゃんも気づいたかと思うてヒヤヒヤしたで」
「うぅ……、だってどうしたらいいか分からなくて……」
「冷静になって思い返すと、確かに……あれは違和感だらけだったな…」
桐生にまで言われ、そこまで下手だったのかと別の意味で落ち込むさくら。
まぁお前はしっかり大根役者に騙されとったけどなと真島が言えば、桐生も黙り込む。
「ま、これからも二人で色々と楽しめそうやなー♪また三人で遊ぼうやないか!」
楽しそうにしている真島に、桐生とさくらは互いに顔を見合わせ乾いた笑顔を交わす。
───この二人との出会いが、さくらの人生を変えることになる───
今日この日、人質となる約束だった。
「さーて、早速桐生ちゃん呼び出すかのぅ」
「バレませんかね……?桐生さんは私と真島さんが繋がってるって知らないのに、真島さんが名前知ってるの変じゃないですか?」
「俺はさくらちゃんを拉致したんやで?名前くらい知っとっても疑問に思わんやろ。さくらちゃんと桐生ちゃんは二人で遊んどるんやろ?それを俺がたまたま目撃して、そんで拉致った。どや?辻褄合うやろ?」
「あぁ、なるほど……」
「さぁ〜て、そんじゃ呼び出すで!」
真島はとても上機嫌に電話をしていた。
顔はまさに悪い顔をしている。
「ヒヒ、これで間違いなく桐生ちゃん来てくれるやろなぁ〜!あ〜、楽しみや!」
「今更ですが……本当に桐生さん来ますかね…?こんなのの為に…」
「こんなのて……そんなこと言うたらアカンよさくらちゃん。アイツなら絶対来る。これは断言できるで」
「どうしてですか?」
「どうしても何も、そういう男やからなアイツは。それに……俺が逆の立場でも、絶対さくらちゃんは助けに行くで?」
確信を持って答える真島に、さくらは少し嬉しく思った。
「アイツがどこに居るか知らんけど、すぐ来るやろな。そろそろ人質感出すために縛るけど…ええか?」
いくら人質役を受けてもらったとはいえ、さくらを縛るというのはさすがの真島も気が引けた。
その気持ちはさくらにも伝わり、やんわり頷く。
「縛るのはいいですけど、キツくしないでくださいね…?」
「当たり前や、痕付いたら嫌やしな。……こんくらいでええか?かなり弛めにしたつもりなんやけど」
「大丈夫です」
弛め、というか今にも解けてしまいそうな縛り方に、さくらはまた笑った。
「あ、あとさくらちゃんにコイツ向けてまうけど堪忍な?」
そう言った真島が見せつけてきたのは、磨き抜かれたドス。
さくらはそれはちょっと……と嫌そうな表情になる。
「向ける言うても、さくらちゃんには絶対刃は向けへん!万一何かあったらアカンしな。向けるのはコッチや」
真島は刃のない峰の部分を指さした。
これならば……とさくらも了解する。
真島のことは、信用出来ると思っていたから。
そして真島の予想通り、桐生が現れた。
作戦(?)通り人質のようにさくらを扱う真島。
すると真島が小さな声で
(さくらちゃん、桐生ちゃんに助け求めるんや)
と言うので、さくらはそれに従うことに。
「き、桐生さん…!た、助けて……」
(………… さくらちゃん、むっちゃ棒読みやでソレ…)
他が見たら違和感ありまくりの言い方だったが、すでに血が上っていた桐生には気づかれなかったらしい。
バレたかと一瞬肝を冷やしたが、とりあえず大丈夫なようだ。
無事騙されてくれた桐生と喧嘩出来たことに、真島は満足したのだった。
…………
「……で、今に至るってことか」
「桐生さん……本当にごめんなさい!」
「いや、さくらが謝る必要はねぇさ。兄さんにせがまれてやったことだろ?なら仕方ねぇよ」
「にしても、さくらちゃん…むっちゃ大根役者やったわ。演技ド下手くそやったし。さすがの桐生ちゃんも気づいたかと思うてヒヤヒヤしたで」
「うぅ……、だってどうしたらいいか分からなくて……」
「冷静になって思い返すと、確かに……あれは違和感だらけだったな…」
桐生にまで言われ、そこまで下手だったのかと別の意味で落ち込むさくら。
まぁお前はしっかり大根役者に騙されとったけどなと真島が言えば、桐生も黙り込む。
「ま、これからも二人で色々と楽しめそうやなー♪また三人で遊ぼうやないか!」
楽しそうにしている真島に、桐生とさくらは互いに顔を見合わせ乾いた笑顔を交わす。
───この二人との出会いが、さくらの人生を変えることになる───
