＿姉と妹の夜ご飯＿＿



視点なし


「……姉さん？」
「アヤ！どうしたの？何かあった？」

錬金術の素材を探している､ノアの邪魔をしないように声をかけるアヤ｡
ノアは元気よく､
顔を上げてアヤの方へと顔を向ける｡

「夜ご飯…出来たよ？」
「本当！？ありがとう！アヤｯ！あたし､お腹すいちゃったよ〜早く食べに行こう！」

ノアの明るい笑顔につられて､アヤも小さく不器用な笑顔を見せて､ノアの方へ歩いていく｡

そこには今日収穫した､魚や野菜､動物のお肉が入った､美味しそうな鍋が囲炉裏にかけてあった｡


「へぇ〜､今日は鍋？いいじゃん！
さすがはあたしの妹！」
「…ありがとう､姉さん」
「もう！そこに立ってないで早く座って食べましょう？アヤ！…それにしても､すごい量ね…この量食べ切れるかしら…」
「今日､収穫物が多かったの……食べ切れなかったら､その…シンイさんやネイさん…村の人達におすそ分けに行きましょう」
「そうね､私の日頃の行いの解消よ！」
「(それで許してもらえるかな…)」


そう思いながら､アヤは小皿に自分の分のノアの分を入れていく｡

そして､2人は手を合わせて｡
妹は小さい声で､姉は大きい声で言った｡


「「いただきます」」


終わり……