泡沫星夜
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『今日の献立、何にしよう』
学校からの帰り道、考えることはいつもそれだけだった。
「ねぇねぇ名前ちゃん!あのゲーム進んだー?」
隣を歩く幼馴染みが笑顔で聞いてくる。
「少しだけならやったよー?」
「誰のキャラがお気に入り?」
「んーと…梓君かな?」
数日前に貸してもらったゲームは意外と面白かった。
「梓かー、可愛いよね!! でも名前ちゃんには宮地君が合うと思うなー」
「え、そう…?」
「うん。宮地君も名前ちゃんも大人びてるし!」
宮地君、か…。
大人びているのはわかるけれど、寡黙な人は実は苦手である。
「大人びているっていうなら誉先輩じゃない?」
「部長かー…部長もわかるけど、やっぱ宮地君って感じがする!
あ、見て見て! この占いサイトでも名前ちゃんは蠍座と相性がいいって出てる!」
この子は勝手に…!!
「え、でも…私はなぁ…」
嫌い、ではないと思う。というかまだキャラ全然わかってないのに似合うとか相性がいいとか言われても困るんだけど!!!
「あはは。まぁまぁあくまでもこれは占いだし、あたしの意見ってだけ。
宮地君もちゃんと攻略してあげなよ~?」
「もちろん、やるよ。ってか全然進めてないんだから誰も攻略できてないし…」
「え!? そうだったの!?」
「うん…あ、でもなんで夏なの?これって春からあるんでしょ?」
「ごめんー! だって名前ちゃん弓道やってるでしょ?夏は弓道部での話だから共感できるものがあるかなーって思って!」
にっこり微笑む幼馴染みに、私は怒る気もなくなった。
「なるほど… わかった。帰ったら少し続きやってみるね」
いつも時間はない。
でも息抜きにと貸してくれたわけだし…うん。やってみるか…
「あれ、なんか車が…」
「へ?」
「名前ちゃん!!危ない!!!!!」
神様、神様。
私に何の恨みがあるんでしょうか?
毎日毎日一生懸命生きてたつもりだったのに。
ここで私の人生終わるんでしょうか?
家に帰ったら晩御飯の準備しなくちゃいけなかったのに。
遊ぼうとか思ってたから罰が当たったんですかね…
幼馴染みが私の名前を叫んだ時、
私の体は宙を舞い、意外と冷静な自分を凄いと思いながらも私は意識を手放した。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
うーん…
あれ、身体が痛くない?
どうしよう、私死んだ?
死んだらお父さんに会えるかもしれないなぁ…
でもお母さんとお兄ちゃん…悲しむだろうなぁ…
痛いのは嫌いだけど、
まだ死にたくないよ…
「………ん?」
そんなことを考えながら目を開けるとそこに広がるのは
「……はい?」
見たことのない学校。
どこだろう、此処は。
少なくとも病院ではないし、私の通う学校でもない。
「……うーん………あれ?」
私、こんな制服着てたっけ?
ブレザー何処行った!
カーディガン何処に消えた!
「あの、転校生の方ですか?」
頭を抱えていたら優しい声が降ってきた。
ゆっくり顔を上げると髪の長い可愛い美少女が。
「…はい?」
え、転校生?誰が?何処に?
いや、そもそも私は帰宅途中だったんですが。
なぜ明るいんですか。
「ごめんなさい、急に驚かせちゃったかな? 私は夜久月子。よかったら貴女の名前、教えて?」
「……苗字名前…です」
「名前ちゃんね。うん、やっぱり転校生だ。職員室に案内するからついてきて」
ふふ、この美少女私の存在を怪しまないのね。
私にとっては充分……
「夜久…月子……?」
「ん?」
この名前、聞いたことが…
「あ、ごめんなさい。ここ、なんて学校ですか?」
「星月学園だよ」
ビンゴ。
私、やっぱり冷静だ。
これは…友達から聞いたことがある。
トリップとか言うやつだ。
……うん、実際になるとは予想もつかなかったけど。
「ここが職員室だよ。クラスが違うけど、この学園で女子は二人だけだから仲良くしてくれると嬉しいな」
「えっ、あ…わ、私のほうこそ知らないことばかりだから…助けてもらえる、と……」
んー?
同じクラスじゃ…ないの?
「ありがとう!じゃあこれからよろしくね。名前ちゃん!」
にっこりと微笑んで、私は彼女と握手を交わす。
いや、あの…月子ちゃん?
貴女結構爆弾発言しますね。
同じクラスじゃないなら私は何処へいけばいいのよーっ!!
うん。
やっぱり…
神様なんてものがいるなら私はそれを呪おうと決めた。
学校からの帰り道、考えることはいつもそれだけだった。
「ねぇねぇ名前ちゃん!あのゲーム進んだー?」
隣を歩く幼馴染みが笑顔で聞いてくる。
「少しだけならやったよー?」
「誰のキャラがお気に入り?」
「んーと…梓君かな?」
数日前に貸してもらったゲームは意外と面白かった。
「梓かー、可愛いよね!! でも名前ちゃんには宮地君が合うと思うなー」
「え、そう…?」
「うん。宮地君も名前ちゃんも大人びてるし!」
宮地君、か…。
大人びているのはわかるけれど、寡黙な人は実は苦手である。
「大人びているっていうなら誉先輩じゃない?」
「部長かー…部長もわかるけど、やっぱ宮地君って感じがする!
あ、見て見て! この占いサイトでも名前ちゃんは蠍座と相性がいいって出てる!」
この子は勝手に…!!
「え、でも…私はなぁ…」
嫌い、ではないと思う。というかまだキャラ全然わかってないのに似合うとか相性がいいとか言われても困るんだけど!!!
「あはは。まぁまぁあくまでもこれは占いだし、あたしの意見ってだけ。
宮地君もちゃんと攻略してあげなよ~?」
「もちろん、やるよ。ってか全然進めてないんだから誰も攻略できてないし…」
「え!? そうだったの!?」
「うん…あ、でもなんで夏なの?これって春からあるんでしょ?」
「ごめんー! だって名前ちゃん弓道やってるでしょ?夏は弓道部での話だから共感できるものがあるかなーって思って!」
にっこり微笑む幼馴染みに、私は怒る気もなくなった。
「なるほど… わかった。帰ったら少し続きやってみるね」
いつも時間はない。
でも息抜きにと貸してくれたわけだし…うん。やってみるか…
「あれ、なんか車が…」
「へ?」
「名前ちゃん!!危ない!!!!!」
神様、神様。
私に何の恨みがあるんでしょうか?
毎日毎日一生懸命生きてたつもりだったのに。
ここで私の人生終わるんでしょうか?
家に帰ったら晩御飯の準備しなくちゃいけなかったのに。
遊ぼうとか思ってたから罰が当たったんですかね…
幼馴染みが私の名前を叫んだ時、
私の体は宙を舞い、意外と冷静な自分を凄いと思いながらも私は意識を手放した。
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うーん…
あれ、身体が痛くない?
どうしよう、私死んだ?
死んだらお父さんに会えるかもしれないなぁ…
でもお母さんとお兄ちゃん…悲しむだろうなぁ…
痛いのは嫌いだけど、
まだ死にたくないよ…
「………ん?」
そんなことを考えながら目を開けるとそこに広がるのは
「……はい?」
見たことのない学校。
どこだろう、此処は。
少なくとも病院ではないし、私の通う学校でもない。
「……うーん………あれ?」
私、こんな制服着てたっけ?
ブレザー何処行った!
カーディガン何処に消えた!
「あの、転校生の方ですか?」
頭を抱えていたら優しい声が降ってきた。
ゆっくり顔を上げると髪の長い可愛い美少女が。
「…はい?」
え、転校生?誰が?何処に?
いや、そもそも私は帰宅途中だったんですが。
なぜ明るいんですか。
「ごめんなさい、急に驚かせちゃったかな? 私は夜久月子。よかったら貴女の名前、教えて?」
「……苗字名前…です」
「名前ちゃんね。うん、やっぱり転校生だ。職員室に案内するからついてきて」
ふふ、この美少女私の存在を怪しまないのね。
私にとっては充分……
「夜久…月子……?」
「ん?」
この名前、聞いたことが…
「あ、ごめんなさい。ここ、なんて学校ですか?」
「星月学園だよ」
ビンゴ。
私、やっぱり冷静だ。
これは…友達から聞いたことがある。
トリップとか言うやつだ。
……うん、実際になるとは予想もつかなかったけど。
「ここが職員室だよ。クラスが違うけど、この学園で女子は二人だけだから仲良くしてくれると嬉しいな」
「えっ、あ…わ、私のほうこそ知らないことばかりだから…助けてもらえる、と……」
んー?
同じクラスじゃ…ないの?
「ありがとう!じゃあこれからよろしくね。名前ちゃん!」
にっこりと微笑んで、私は彼女と握手を交わす。
いや、あの…月子ちゃん?
貴女結構爆弾発言しますね。
同じクラスじゃないなら私は何処へいけばいいのよーっ!!
うん。
やっぱり…
神様なんてものがいるなら私はそれを呪おうと決めた。
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