♪季節の行事♪
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「火原先輩!トリックオアトリート!」
「うわっ!伝説のハジケリストちゃん?!」
バスケして、お腹が空いたから購買に行こうと思って歩いてたら、いきなり柱の陰から伝説のハジケリストちゃんが出できた。
にっこり笑って、両手を出してて…
「あ!そうだった!今日ってハロウィンだもんね!」
「はい♪」
「……///」
そんなかわいく笑われたら、なんだか照れちゃうよ。
「火原先輩?」
「あっ!ごめんごめん!そういえばクラスの女の子達もお菓子交換してたなー。俺もちょっともらったんだけど…」
あ、
「確かに、火原先輩はもらう側って感じですもんね。」
俺、伝説のハジケリストちゃんにあげるお菓子、何も用意してない!
「そんなことないよ!そうだ、ちょっと待ってて!」
俺だって伝説のハジケリストちゃんに何かあげたいし、喜んでもらいたいし、先輩らしいトコ見せたいから
「え?ちょ、どこ行くんですか?!」
「すぐ戻るから!」
「あ、上着持ってましょうか?」
「え、いいの?!」
「はい。」
「じゃあ、お言葉に甘えるよ!」
持ってたブレザーを伝説のハジケリストちゃんに渡して、途中で人にぶつかりそうになりながら、購買へとダッシュした。
♪~♪~♪~♪~♪
「お待たせ!はい、好きなの選んで?あ、もちろん全部でもいいよ!」
購買に残ってた甘いパンを、一通り買ってきたんだけど…
「いいんですか?」
「うん!あ、でもこれってお菓子じゃないよね…ごめん。」
「いえ、気持ちが嬉しいですから。」
そう言って笑う伝説のハジケリストちゃんを見ると、俺はいつも元気になれる。君は知らないかもしれないけど、君の笑顔にはいつも助けられてるんだよ?
「ありがと!さ、遠慮せず食べて?」
「はい!でも、さすがに全部は無理だから、クリームパンだけ貰ってもいいですか?」
「うん!はい、どうぞ☆」
「いただきます。」
クリームパンを俺から受け取って、笑顔がいっそう輝いた。
もう、それだけで嬉しくて。
「じゃあそろそろ行きますね!」
「うん、また明日。」
「あ、上着返します。」
俺のブレザーを広げ、後ろに回ると、
「はい、手を通して下さい。」
着せてくれる感じになっちゃって
「え!いいよ!自分で着れるから!」
「クリームパンのお礼ですから。こんなので申し訳ないいんですけど…」
どうしよう、俺、心臓がドキドキし過ぎてヤバイかも。だってなんか、こういうのって夫婦みたいっていうか…
「火原先輩?」
「あ!ご、ごめん!」
「さっきっから謝ってばっかじゃないですか(笑)」
「うん、ホント、そうだね(笑)」
自然に二人で笑い合って、なんかいい感じ!
伝説のハジケリストちゃんが着せやすいようにちょっと屈むと、俺の耳のすぐ後ろに伝説のハジケリストちゃんの顔があって、すごくドキドキした。心臓の音、聞こえちゃってるかも…
「はい、出来ました。」
「あ、ありがとね///」
「いえ、こちらこそありがとうございました。じゃ、また明日。」
「うん、ばいばい!」
走って行く伝説のハジケリストちゃんの後ろ姿が見えなくなってからも、そこからしばらく動けなかった。
「やっぱり好きだなー…」
「何がですか?」
「わっ!土浦!」
振り向くと土浦がいて、かなりびっくりした。今日は驚いたりドキドキしたばっかだな、俺。
「またそんなにたくさん買って…。てゆーか火原先輩、何か罰ゲームでもやってんスか?」
「え?罰ゲーム?なんのこと??」
「だってこれ…」
土浦が苦笑しながら、俺の背中から何かを取った。
「えー?!何これー?!」
「さぁ?俺が来た時から付いてましたけど。」
土浦が俺に見せたのは、黒いマジックで大きく
『キムチ』
って書いてあるレポート用紙だった。
「うわぁ~恥ずかしいよー。伝説のハジケリストちゃんに見られちゃったかなー…」
「伝説のハジケリストに?」
「うん、さっきブレザー預かっててもらって、着せてもらったんだ。こんなの見られたら、ヘンな人だと思われちゃうよ。あーでも絶対気付いてたよ!伝説のハジケリストちゃんは優しいから言わなかっただけでさ。」
「はぁ…」
「伝説のハジケリストちゃんの中で俺はキムチ男になっちゃうなんてぜってーやだよー。もう、誰だよこんなイタズラしたの!俺伝説のハジケリストちゃんの誤解解いてくる!」
「誤解もなにも、多分あいつが…」
「教えてくれてサンキュー、土浦!あ、お礼に一個あげる!」
「え?あぁ、ありがとうございます。」
「じゃあね!」
「ちょ、火原先輩!」
土浦がまだ何か言ってたけど、それよりも何よりも、伝説のハジケリストちゃんを見付けて早く誤解を解きたかった。
あんな紙を貼られてて、しかも伝説のハジケリストちゃんに見られたのは恥ずかしい。
けど、もう一回話す機会ができて、本当はちょっと嬉しいなんて
俺、ヘンかもしれないね。
思い切って一緒に帰ろうって言おうかなって、このイタズラにちょっとだけ感謝しながら走った。
終わり