立海生活その①
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は真田と初めてのデート。只今の時刻は待ち合わせ時間の10分前。
ちょっと早く来過ぎたかしらなんて、大間違いだ。
待ち合わせ場所に着くと、お約束通りに彼はすでにそこにいた。
「ごめんね。遅くなって。」
分かってはいたんだ。真田が常識の時間内より早く着いてる事は。
「俺が早く来ていただけだ。気にするな。」
ただ、この言葉が聞きたかった。
憧れというヤツだ。
「今日どうする?」
「うむ。喫茶店に行こう。」
今の時代、"喫茶店"という場所を探すのが困難なため、あたし達はドトールに入った。主旨は間違っちゃいないからいいだろう。
「真田は携帯持たないの?」
「必要なかろう。」
ドトールに入り、あたしはアイスココアを、真田はアイスコーヒーを飲みながら話し始めた。
「なんで?メールとかしたいじゃん。」
「その代わりに交換日記をしているではないか。機械的な文字は好かん。」
真田の徹底されたアナログっぷりに、あたしは胸がキュンとなる。
「文字というのは書き手の性格が出るからな。」
そしてこの年不相応な外見を裏切らない性格がたまらない。真田の言葉を借りれば"たまらん!"だ。
「………。」
「………。」
「真田。」
「なんだ。」
「普通はにんじん、じゃがいも、玉ねぎ、お肉が具で入ってて、甘口、中辛、辛口がある食べ物なーんだ。」
あたしは高鳴る鼓動を抑えきれずに彼の答えを待つ。
ドキドキ…
ドキドキ…
「カレーライスだろう。」
ちっが~う(≧ロ≦)
真田だったら"辛み入り汁かけ飯"とかいって欲しかった…。
ほんのちょっと萎えた。
「どうした。腹でも減っているのか。」
「ううん。減ってない。」
「………。」
「………。」
《ガタッ》
真田がいきなり立ち上がった。
「どうしたの?トイレ?」
「いや、少し席を外す。すぐ戻るから待っていろ。」
そう言って真田は店から出て行った。
『すぐ戻るから待っていろ。』
ああっ…!!この年代では絶対有り得ない物言い…。なんて素敵なのっvV真田…いえ、弦一郎!ワタクシはあなたの為なら何年でも待つわ!
―30分後―
真田は古めかしいビニール袋を持って帰ってきた。
「すまない。待たせたな。」
「ううん。どこへ行ってたの?」
真田はビニールから黒い長袖のシャツらしき物を取り出すと、あたしに差し出した。
「着ろ。そのような下着紛いの格好で外を歩かせるわけにはいかんからな。」
「でも…」
真田…コレはキャミソールっていうんだよ?
「急いではいたが、お前に似合う物を選んだつもりだ。」
キュン…v
「ありがとう!さっそく着てみるね!」
「礼には及ばん。」
恋人からの初めてのプレゼントに胸が躍る。
あたしは早速着てみた。
「うむ。似合っているぞ。」
「……。」
黒い長袖のシャツの中央にはゴールドの大きなライオンが、いざ喰わんとばかりに大きな口を開けている。
その周りには、これまたゴールドのラメがふんだんに配われている。
「これ、どこで買ってきてくれたの?」
「ここへ来る途中にあったブティックだ。」
「あー…あそこね…。」
ド派手なおばちゃん達御用達のあのブティック。髪の毛が紫のおばちゃん、金メッシュのおばちゃんが行き交うあのブティック。
「ライオンは百獣の王だからな。」
ああっ…!そんな真っ直ぐな瞳でそんな事言われたら…
「そうだよね!あたし、王者の恋人だもんねvV」
そうよ!王者立海大の彼を持つんだもん。これくらい着こなさなければやってけないわ!
「たまらんな。」
「何が?」
「独り言だ。そろそろ出よう。」
「うん。」
あたしは真田からの初プレゼントを身に纏い、王者の彼と共に、誇らしげに町中を歩いた。
「あれ…?こっちに歩いて来るの、真田副部長じゃないスか?」
「真田は遠い場所からでも分かりやすいのぅ。」
「おや、熟女の方とご一緒ですね。お母様でしょうか。」
「真田副部長のかあちゃんにしては派手っスね。」
「真田!あたしいつもコレ着るねvV」
「そうか。そう言われると、買った甲斐があるな。」
「だって…初めて真田から貰った物だもん…///」
「……///」
もう胸が一杯だ。幸せ過ぎて、夢でも見てるんじゃないかと思うくらいだ。
そして
「あ、やっぱり真田じゃ。」
「ヤギュー先輩!熟女じゃないっスよ!」
「あれは…伝説のハジケリストさんではないですか。なぜあのような格好を?」
「顔カワイイのに勿体ないっスね~。」
あたしの目が覚めるまで、あと160メートル。
終わり
[後書き]
リク内容『真田夢』です。ある意味『真田夢』です。
凛様、初リクなのにこんなモンしか書けなくてすみません(>_<)散々待たせといてコレはねぇよ!などのご意見は掲示板までお願いしますm(__)m勿論書き直しも受け付けます(>_<)
伝説のハジケリスト様、ここまでお付き合いいただき、有難うございました!