氷帝生活①
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みんな勘違いをしてる。
「忍足君ってクールだよねーw」
いや、やる気ないだけだから。
「エキゾチックで何考えてるか読めないし…そこがたまんないのよねぇ。」
アホな事や工□い事ばっか考えてますから。
「声とか仕種艶っぽいしねw」
低すぎて聞き取りにくいですよ。
「伝説のハジケリスト…おる?」
昼休みも中盤に差し掛かった頃、噂の忍足君があたしの教室に来た。
「あっ、忍足君w伝説のハジケリストなら窓際にいるよ!呼ぼうか?」
「いや…教室入ってもええ…?」
「どうぞどうぞ!」
「・・・あの二人仲いいよね~。忍足君も本気っぽいし。」
「悔しいけどなんかお似合いだもんね。」
「いつも何話してるのかな?」
「忍足君のことだから、きっとロマンチックな大人の会話をしてるに違いないわw」
「元気しとった?」
「うん…ってさっきまでメールしてたじゃん。」
忍足君は満足そうに笑うとあたしの隣に立った。
「最近おもろい芸人おらんよな…。」
「そう?アンジャッシュいいじゃん。」
「そぉか…?あんなんやったら俺のがおもろいやん…。」
「はぁ~?(笑)」
忍足君は芸人に関してうるさい。一日に一回はお笑いを語る。
「まぁ俺の中での神様は板尾やな…。」
「ふ~ん。」
そして老人のように何回も同じ事を言う。
「興味ナシ…?」
「いや、板尾のことは96回くらい聞いたから。」
「あと4回で100回やん…ってそんなに言うてないやろ。それは言い過ぎやで。」
「いいな~。窓の外を見ながら忍足君と語れるなんて…。」
「きっと冬にちなんだロマンチックな話してるんだろうねぇw」
「なぁ、あそこでサッカーしてんの岳人やない…?」
忍足君の指差す先には確かに向日君がいた。例のごとくピョンピョン跳びはねている。
「キーパーじゃん。あっ!」
じっとしてられなかったのか、向日君は突っ走って行った。
「人選ミスやな…。しかしまぁ…寒いのによくやるわ…。子どもは風の子…やな。ホンマ。」
同い年なんだけどなぁ。
忍足君はじじくさいとこがある。むしろじじくさい。
【キーンコーンカーンコーン】
「おっ…。時間やな…。」
「うん。また後でね!」
「なぁ…俺本当は板尾て何回言った…?」
「Σまだ気にしてんの?!3回くらいじゃない?」
振り向き様に何を言うかと思えば…。
「そんなもん…?」
「多分。」
「今度から数えてみてくれへん…?」
そして変なとこにこだわる。
「分かったから早く行きなよι授業始まるよ?」
「絶対やで?ほなまた後でな…。」
「忍足君、別れを惜しんでる感じだったね。いいなー。ラブラブ~w」
「わずかな時間でもそばにいたいのね…。王子様みた~いw」
放課後は忍足君が部活終わるのを待って一緒に帰る。
「お疲れ様。」
「ん…。なぁ、コンビニ寄ったらあかん…?」
「別にいいよ!」
帰りにちょっとした寄り道をするのが日課だったりする。
「ねぇ、あれって忍足君と伝説のハジケリストじゃない?」
「いいなぁ~。あたしも忍足君と一緒に歩きたーいw」
「この後お洒落なカフェで制服デートとかするんだろうね~。」
「放課後の肉まんほどうまいもんはないな…。」
「買い食い最高だね♪」
「自分何買うたん…?」
忍足君は肉まんをハフハフしながら聞いてきた。
「ガブリチュウ。」
「なんやのその卑猥なネーミング!ソレなんなん…?」
絶対言うと思った…。
「ハイチュウのでかいやつ。」
「なるほどな…。ガブリといくからガブリチュウいうんやな…。そらガブリチュウやわ…。」
うんうん、と頷いて勝手に納得している。
「ごっつ寒いな…。一口食べる…?」
忍足君は肉まんを差し出した。
「いいの?」
「熱いから気ぃつけてな…。」
忍足君から肉まんを一口もらった。
口の中が暖かくなり、吐く息が一層白くなった。
「ガブリチュウ食べる?」
「んー…どうせなら伝説のハジケリストにガブリチュウしたいとこやねんけど…。」
「何それ(笑)」
みんな勘違いをしてる。
「そのまんまやん…。もしくは伝説のハジケリストが俺にガブリチュウしてもええで?」
「わけ分かんないから。…はは!忍足君眼鏡曇ってる!」
「そら眼鏡も曇るわ…。」
あたしだけが知ってる。
「ホンコンもおもろいよな…。まぁ板尾が一番強いけどな…。」
本当の、等身大の忍足君。
「昨日めばちこできてん…。ごっつ痛かったわ~。」
だからみんなの勘違いを解こうと思わない。
「今週の日曜映画行かへん…?」
「何見るの?」
「行ってからのお楽しみや…。」
これからも、あたしだけの忍足君でいてね。
終わり
[後書き]
不完全燃焼ですかね?!
リク内容が『忍足の甘夢』ということですが、忍足はどうしてもギャグに走りたくなります。
優しい甘さを出したかったのですがコレ…所詮メイはメイでした。う~ん…個人的にはお気に入りなのですがどうでしょうか??
すみません。チョーシこきました。
真由美様、いつもリクして下さってるのに、しかもメールで質問までしたくせに期待に応えられなくてすみません(>_<)書き直し承ります!
伝説のハジケリスト様、ここまでお付き合い下さってありがとうございました☆