氷帝生活①
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『キャー!!跡部様ぁvV』
『いや~んwこっち向いて~!!』
只今部活中。
「俺様にロブを上げたお前が悪い。」
レギュラー同士で試合形式の練習をしているところだ。
『跡部様~!!私を酔わせて~vV』
『素敵~w』
跡部の相手は宍戸。跡部は腐っても実力者だ。
宍戸も頑張ったが、やはり跡部に軍配が上がった。
「勝者は…(パチン!)俺だ!」
『キャー!!!(≧▽≦)』
黄色い声が一気に沸き上がる。
(何で跡部ばっかり?宍戸がかわいそうじゃないか!!)
ボール籠を運びながらそんな事を思っていた。
あたしはタオルで汗を拭く宍戸の元へ駆け寄った。
「お疲れ。」
「あぁ。やっぱスゲェな、あいつは。その…次は負けねぇからよ。」
そう言った宍戸は爽やかだった。
みんな何故あんなイロモノ俺様男がいいのか。
そりゃあ顔は綺麗だけど…。
「おい、ボール籠降ろせよ。重いだろ。」
宍戸の方が優しいのに。みんな顔しか見てないのね…。
「宍戸もキャーキャー言われたい?」
「は?興味ねぇよ。」
そうよね…。そう思ってなきゃやってらんないよね…。
これじゃ宍戸が不敏だ…。
「大丈夫!あたしは分かってるから!」
「何をだよιそれよりボール籠…って自己完結かよ!」
宍戸の為にも、跡部だってただの男子中学生だということを分からせてやらなきゃ!
宍戸が何か言ってたがそれを無視し、あたしは決意を胸に宍戸の元から足速に去った。
「いた。」
長太郎と話している跡部は、あたしに背中を向けている。
(見てらっしゃい!)
あたしはボール籠からボールを手に取り振りかぶった。
「覚悟!!」
今、跡部の背中めがけて豪速球が放たれた。
相当距離があるため、背中を狙ったはずの豪速球は下降した。
「あっ!跡部さん後ろ…!」
「アーン?」
跡部が振り返ったその時。
「∑ぐっ…?!!」
当たった。
股間の紳士に。
「(うわ~ι)だ、大丈夫ですか?!」
「……。」
跡部は立て膝をつき、右手で下腹部を押さえている。
『キャー!!跡部様どーしたの~(>□<)』
『跡部様ぁ~!!』
いや、股間を狙う気は本当に無かったんだよ?
「うわ…ごっつ痛そうやな…。」
「股間てやっぱり痛いの?」
試合を終えた忍足があたしの後ろでドリンクを飲んでいた。
「やっぱ痛い…よね?」
「そやな…。ミルコのハイキックくらった方がマシやな…。」
「∑そんなに?!」
ミルコのハイキックなんてくらったら再起不能だ。
「それに匹敵するくらいに痛いっちゅー例えやけども…聞いてる…?」
あたしは心配になり、忍足を放置して急いで跡部に駆け寄った。
「あ、伝説のハジケリスト先輩!」
「跡部!!大丈夫?!」
跡部の額には玉のような汗が浮いていて、小刻みに震えている。
「股間は無事?!」
『跡部様の股間?!キャー!!いや~んw』
『跡部様ぁ~ww』
股間と聞いて一気に沸き上がる女子達。
「∑伝説のハジケリスト先輩!声大きいですよ(〃□〃)」
「え?!大きい?!何が?!」
『跡部様…///(バタッ)』
『いや~んvV抱いて~!』
女子達を取り囲む空気のピンク濃度が増した。
「とにかく、暫くすれば治りますから!ね?」
「だって下手したら再起不能なんでしょ?!」
『そんなぁ~!跡部様ぁ~!!』
『いや~ん!!跡部様しっかりー!!』
よほど当たり所が悪かったのか、当の跡部は未だ静かに悶絶している。
「(たぶん)それはないですから。」
「本当に?!」
「そんなに心配なら…確かめてみ…?」
いつの間にか忍足が横にいた。
「確かめるって…どーやって?」
「…簡単やで?後ろから跡部に抱き着いてやな…耳に息吹き掛けたんねん…。」
「意味分かんないし!!そんなことしたらあの女子達に殺されるじゃん!!」
ただでさえ忍足と長太郎に囲まれてるということで、女子の皆さんからの視線が痛いというのに。
「そうですよ!伝説のハジケリスト先輩がそんな事しなくても朝一で見れば分かるじゃないですか!」
「朝?なんで??」
「Σ(〃□〃)…俺…その…すみません!///」
「えっ?!」
長太郎は口を押さえ、顔を真っ赤にして走って行ってしまった。
「ねぇ、なんで朝?」
「ん…?なんでって言われてもな…俺もよう分からんわ…。なんで朝勃つ…」
ガシッ!!
「∑うわっ!!なに?!」
忍足の足首を跡部が掴んでいた。
「…っ…人が黙って聞いてりゃ…。」
「跡部!股間はもう大丈夫なの?!」
『跡部様が復活したわ~vV』
『こっち向いて~w』
跡部復活に女子達は歓喜の声をあげた。
「ったく…股間…股間うるせー…んだよ。」
忍足の足首を頼りに立ち上がり、辛そうに前髪をかきあげた。
「大丈夫なん…?すごい汗やけど…。」
「なるほどな。犯人は忍足…てめぇか。」
「へ??」
「なんでそーなるん?!心配したってんのに…。」
「俺様への声援に嫉妬でもしたんだろ?アーン?」
跡部はすっかり回復したようで、心配して損をした気分だ。
「違うもん!忍足じゃないし。あたしだし。」
「なっ…!」
跡部は驚愕の表情を浮かべた。
が、
「ククッ。そうか。お前がやったのか。」
「そうだけど?」
「なるほどな。読めたぜ。お前は俺様への声援が気に入らなかった…違うか?」
左手を顔面に当て、あたしが跡部の股間を痛め付けた理由を見抜こうとインサイトし出した。
「そうだよ。」
「フッ…そうか。やはりな…。安心しろ。俺様の活力はいつだって伝説のハジケリスト…、お前なんだからよ。」
インサイトを外した跡部の人差し指があたしの顎を持ち上げた。
女子達にめっちゃ見られてる。…怖い怖い怖い。
「は?何言ってんの?ムカつくなぁ。」
「(強がりやがって。まぁそこがいいんだけどよ。)ククッ…ハーッハッハ!!」
腕を広げて高笑いする跡部。股間を打った衝撃でどーにかなっちゃったのだろうか…。
女子達の黄色い声は依然として止まない。
みんな本当に何故、こいつがいいんだろうか…。
―Bコート 岳人VS日吉―
「なぁ、なんか跡部笑ってねー?」
「フン。頭でも打ったんじゃないですか?それよりも早くサーブ打って下さい。」
「さぁ、俺様に酔いな…」
「この…!」
「∑アカン…!1日2回もくらったら死ぬて!」
―Cコート 慈郎vs樺地―
「おい!どこ行くんだよ~!」
「跡部さんが危ない…です。」
「ん?跡部?…∑うわ!伝説のハジケリストが至近距離で振りかぶってる!こえ~!!」
「∑うっ…!!?」
そして跡部は本日2度目のボール同士の衝突を味わった。
終わり
[後書き]
お待たせしました!!リク内容が『跡部のギャグ』ということで、跡部が体を張ってくれました。
個人的には股間ネタ好きなのですがどうでしょう?!
真由美様、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。本当すみませんm(__)m
苦情、批判、遠慮しないでしてください!!
ここまでお付き合いいただいた伝説のハジケリスト様も失礼しました(>_<)