テニス100%
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◇◆◇◆◇◆
「そろそろ本気でいかせてもらうよ。」
「望む所っスよ!」
千石は高いトスを上げると、先ほどより高い打点から打ち下ろした。
『15ー0!』
先ほどよりも威力もスピードも上がり、反応する前に決まってしまう。
千石がテニスボールをバウンドさせた。
「さすが千石さんスね。でも…」
そしてトスを上げた時、##NAME2##にゲゲゲ系と言われていた神尾が前に走った。
「!!」
神尾はのラケットがボールを捕え、威力を吸収すると両手で打ち返した。
『15ー15!』
「よっしゃ!!」
「へぇ、やるねぇ…。さすが神尾君♪」
「もう虎砲は封じましたよ!伊達に二年間千石さんを見てテニスやってませんよ!」
千石の虎砲が封じられ、二年生チームの流れが来てから勢いは止まらなかった。
そしてついに逆転され、4ー5となった。
「やぎゅー先輩勉強のしすぎなんスよ!」
「君はしなさ過ぎです。」
「切原君!俺には勉強しすぎって言ってくれないの?」
「千石さんが勉強してるトコ見たこと無いっスよ!なぁ?」
「確かに…。」
「むっ!神尾君まで!」
和気あいあいと話していても、お互い負ける気は毛頭ない。内なる闘志を秘め、チェンジコート。
サーブは柳生。
「おい、あれってまさか…!」
柳生はトスを高く上げ、高い打点から打ち落とした。
『15ー0!』
「なっ…!!」
打ち下ろしたと同時に、コートにボールの痕がくっきり刻み込まれた。
まさに一瞬の出来事だった。
「マジかよ…」
神尾と切原は起こった事態を把握した。
柳生が虎砲を打ったのだ。
それも今までとは比べものにならない威力の虎砲。
つまり…
「さ~て、ここからが本当の試合だ。全力でいかせてもらうよ。」
千石は柳生の姿で
「これにて遊びは終わりです。」
柳生は千石の姿をして
「こんな時まで“ソレ”ってありかよ!」
「チッ!どうりで千石さんのラッキーがなかったわけだ…。くるぞ!」
今まで相手を出し抜いていたのだ。
◇◆◇◆◇◆
「ねぇ…、どーゆーこと??」
「さぁ…?」
一方、伝説のハジケリストと##NAME2##は状況が把握できずにいた。
当然だ。近くで見ていた神尾と切原でさえ気付かなかったのに、少し離れた場所から観ていた伝説のハジケリスト達には全く分からないだろう。
そんなギャラリーをよそに、試合は続行されていく。
「す、すごい!これがあの二人の実力なんだ!ほら、伝説のハジケリスト、しっかり観てる?!」
「キヨちゃんが柳生君になった…。」
状況理解がどうしてもできない伝説のハジケリスト。ふと、あの放課後の屋上での事を思い出す。
夕日に照らされ、しっかりとした姿勢で立っていた、オレンジっぽい髪の男の子。
混乱が混乱を重ね、伝説のハジケリストにはもう、試合を観戦する余裕はなかった。
そして、千石・柳生ペアの勝利で試合は終了した。
続く
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