氷帝生活
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真田へのプレゼントが一番困る。何をあげていいのか分からない。
だから
参考までにみんなに聞いてみた。
【幸村】
「ねぇねぇ、真田に何あげる?」
「そうだな…。真田も大人になるわけだし、あ、顔はもう大人だけどね。官能小説と手ぬぐいでもあげようかな。伝説のハジケリストは?」
「それがまだ決めてないんだよねー。」
「そんなに考えなくても、その辺の草とかでいいんじゃない?あ、面白そう。ねぇ、真田に草あげてみてよ。」
「はは…。考えとくよ。」
幸村はきっと、昨日早口言葉で真田に負けたのをまだ根に持ってるんだ。まぁその気持ちが分からないでもない。
【柳】
「柳ー。ちょっといい?」
「弦一郎のプレゼントについて…か?」
「さすが!柳は何あげんの?」
「碁盤を用意してある。」
「碁盤?」
「あぁ。誤って刀で真っ二つにしてしまったらしい。弦一郎らしくないな。」
「そうだね。ご乱心かな?」
「さぁな。で、お前は何をやるんだ?」
「まだ決まってないの。どうしよう…」
「そう構えるな。よほど可笑しな物でなければ、何だって喜ぶだろう。」
「…そっか!柳のとこに来てよかった。ありがとね!」
柳は細かい部分で変わり者だが、我がテニス部では割とマトモな方だ。柳からのアドバイスは安心する。
【仁王】
「あ、仁王。」
「何しとん。」
「あんたの教室行く途中だったけど、手間がはぶけたわ。」
「俺トイレ行きたいんじゃけど。」
「すぐ済むから。真田のプレゼントどーした?」
「ヒミツ。」
「チンコ蹴るわよ。」
「それだけは勘弁。あれ、風林火山Tシャツ。丸井の色違いで売っとった。」
「ねぇ、それってどこに売ってるの?」
「もう限界。どきんしゃい。」
言いたくないのか、はたまた本気で漏れそうなのか、仁王はポーカーフェイスなので全く読めない。
Tシャツかぁ…。
【ジャッカル】
「桑原く~ん」
「なんだよ。つーかその呼び方新鮮だな。」
「真田のプレゼント何にした?」
「俺は……これ。」
「"お助けチケット"…?」
「去年から真田の手伝いやってんだよ。庭の手入れとか道場の掃除とかな。」
「ふ~ん…」
「お前は何あげるんだ?」
「まだ決まってないんだよね。」
「去年は何あげた?」
「キティちゃんのポーチ。使ってるの見たことないけどね。あー…どうしよう!」
「お前勇気あるよなι爪切りとか実用性あっていいんじゃねぇか?」
「う~ん、もうちょい考えてみる。ありがとね!」
一番の常識人であるジャッカル。そして心が綺麗なので、喜んで我が身を差し出すのだ。そんなジャッカルに愛おしさすら覚える。
プレゼントは自分の体か…。
【柳生】
「ジェントル!」
「おや、伝説のハジケリストさんではないですか。何か御用ですか?」
「真田のプレゼントなんだけど、何にしようか困ってるんだよね。ジェントルは何にした?」
「私は日本茶を。」
「日本茶?」
「えぇ。この前お茶について熱く語っていましたから。それより、一昨日は十兵衛、昨日はピロシ、今日はジェントルですか。あだ名で呼ぶのは結構ですが、統一したまえ。」
「お茶かぁ…。ありがと!また後でね!」
「待ちたまえ!あだ名を統一…」
さすが紳士。普段の会話の中で欲しがっている物をそれとなく聞いてさりげにプレゼントだもんなー。柳生の彼女になったら気分いいだろうなー。
日本茶か…。高いんだろうなー。
【ブン太】
「ブーン!」
「太までいえっつの。なんだよ。じゃがりこならもうないぜ?」
「安心して。じゃがりこ求めて来たわけじゃないから。」
「ふーん。で?」
「真田のプレゼントなんだけどさー、あんた何あげんの?」
「そんなの…文鎮に決まってんだろぃ?あとファブリーズ。」
「は?ちょっと待って。なんで文鎮?」
「なんでって…。文鎮あげまくるって事は、自分が欲しいからだろぃ?」
「文鎮を文鎮で返すの?"目には目を"精神ですか。文鎮って高いんでしょ?」
「いや、真田から貰ったヤツ返すから。」
「えー!あんたサイテー!」
「なんでだよ。みんなそうしてるぜ?もちろんプレゼント用意して、それプラス文鎮。」
「今みんなに聞いてきたけど、文鎮あげるなんて一言も言ってませんでしたー。」
「あー、もう暗黙の了解だから言ってねーだけだな。嘘だと思うならもう一回あいつらに聞いてみろぃ。」
「むぅ~。で、なんでファブリーズなの?真田は臭いって事?」
「お前結構失礼だよなιまぁ俺等よりは男臭いけどよ。こないだ赤也がかあちゃんにファブリーズかけられたって話してたら、真田が興味津々とばかりに食いついてきたんだよ。」
「それで実物を?」
「そーゆーコト☆どう?俺って気が利くだろぃ?」
「んー、微妙。じゃ、あたし赤也のとこ行ってくるから。また後でね!」
みんな本当に真田に貰った文鎮を、貰った本人にあげてるのだろうか…。そうだとしたらあたしはバカかもしれない。家にはあの文鎮が2つ、今でも飾られているそして真田はファブリーズをどこに吹き掛けるのだろうか…。
【赤也】
「黙れ小僧!」
「Σうおっ!!伝説のハジケリスト先輩?!も~、びっくりさせないでくださいよ~。何か用スか~?」
「今の似てた?」
「う~ん…イマイチっスね。先輩はカルシファーが一番似てるっスよ!」
「マジで?!まぁ自信あったんだけどね。」
「もしかしてそれだけっスか?!」
「違う違う!赤也は真田のプレゼント何にすんの?」
「俺は入浴剤買いましたよ!あとは文鎮を探すだけっス♪伝説のハジケリスト先輩は?」
「え!!やっぱり文鎮返すの?!」
「まぁ返すって事になっちゃうんスけど、一応プレゼントの一つって事にしますね。で、伝説のハジケリスト先輩は?」
「ねぇ!それってみんなそうしてんの?!」
「多分そうじゃないスか?俺は幸村部長から聞きましたよ?"文鎮は真田の誕生日が来たら返すのが暗黙のルールなんだ"って。」
「そうなんだ…。知らなかった…。」
「で!!伝説のハジケリスト先輩は何あげるんスか?!」
「あたしちょっともう一回幸村のとこ行ってくるわ!じゃーね!」
「えっ、ちょっ、伝説のハジケリスト先輩?!」
じゃあ何故、真田は返されると分かっててみんなに文鎮をあげるのだろうか。
これは…立海ミステリー?!
「幸村!」
「伝説のハジケリストから二回も俺に会いに来てくれるなんて、嬉しいな。」
「ねぇ、真田に文鎮返してるって本当?!」
幸村はキョトンとしている。
「みんな真田に貰った文鎮、真田の誕生日にプレゼントとしてあげてるって…。どうなの??」
「そうだけど…知らなかったの?」
「何でもっと早く教えてくれなかったの?!」
そうすれば文鎮二つも持て余すなんて事はなかったのに。部屋掃除するとき埃かぶっちゃって大変なんだから!
「なんでって…てっきり知ってると思ってたよ。」
「誰かが教えてくれなきゃ分かんないよー!赤也は幸村に聞いたって言ってたよ?」
「赤也は頭弱いから。ごめん。これからは俺が伝説のハジケリストを護るから。」
「何から?!」
「伝説のハジケリストを困らせる、この世のありとあらゆるものから。」
普段、わりと幸村に困らせられる事が多いが、その美貌で迫られたら何も言えない。彼の顔が美しいのが最大の罪だ。
「ありがとう…(〃_〃)」
「ふふ。」
「じゃあ、あたし戻るね。」
「教室まで送るよ。」
「Σって送られてる場合じゃないし!」
「うわっ!急にどうしたの?」
幸村にうっとりしてしまい、目的をすっかり忘れてしまっていた。
恐るべし幸村!恐るべし美形!
「真田の文鎮の事!」
「あぁ、その話ね。」
幸村は柔らかく微笑むと、あたしの肩に手を置いた。
「いい?真田にとって文鎮をあげるということは、あげる相手を認めてるということなんだ。」
「はぁ…。」
「てことは、貰った場合は認められてるって思えるわけなんだよ。」
「でも…なんでまた文鎮?」
「紙の上に文鎮を置くと、紙は動かないだろ?」
幸村の表情は柔らかいままだが、声には力強さがあった。
「俺達も頂点に立ち、そのポジションを不動のものにするって意味が込められてるんじゃないかな。」
「そうだったの…」
きっと、真田が一番に立海大テニス部を想っているだろうということは、十分に分かってる。きっとみんなも分かってる。
それなのにあたしは真田の真意を何年も読み取れなかったのだ。
「あたし、ブン太にサイテーって言っちゃった。許してくれるかな?」
「心配しなくても大丈夫だよ。そういえば…プレゼント何にするか決きまったの?」
「もちろん!言っとくけど、草じゃないよ?」
真田の誕生日には文鎮をあげよう。
「残念だな。じゃあ何あげるの?」
「内緒vV」
「あ、なんかその言い方色っぽいね。もう一度言ってみてよ。」
それと…
「ねぇ幸村?」
「何?」
「真田って本当にサンリオ好きなの?」
「そうだよ?去年伝説のハジケリストがあげたポーチだって、プライベートで使ってるんだから。」
「そっか。」
「うん。」
じゃあ今年は、文鎮とキキララのタオルにしよう。
いつもお世話になっている真田に感謝と信頼の意を込めて…。
終わり
オマケ
↓↓↓
「ブン太、さっきはサイテーなんて言ってごめんね。あたし何も分かってなかった。」
「分かればいいって。でもお前、知らなかったなんてバカだよなー。」
「そうよね…あたしは大馬鹿者よね。」
「ホントホント。お前ん家に文鎮2つあるってことだろぃ?」
「うん。」
「みんな文鎮なんて使わねーから、"来年は違う物くれ"っつー意味込めて返してんのに、毎年くれるからなー。」
へ…?
「ブン太、今なんつった?」
「だから、"来年は違うもんよこせ"って。」
幸村、貴方は分かっててああ言ったのですか?
幸村、私はどうすればいいですか?
教えて下さい。
終
[後書き]
文鎮の謎が解けると思いきや…ん~、イマイチ♪
伝説のハジケリストさんなら真田に何をあげますか?私だったら耳かきあげます。
真田誕生日おめでとう!
だから
参考までにみんなに聞いてみた。
【幸村】
「ねぇねぇ、真田に何あげる?」
「そうだな…。真田も大人になるわけだし、あ、顔はもう大人だけどね。官能小説と手ぬぐいでもあげようかな。伝説のハジケリストは?」
「それがまだ決めてないんだよねー。」
「そんなに考えなくても、その辺の草とかでいいんじゃない?あ、面白そう。ねぇ、真田に草あげてみてよ。」
「はは…。考えとくよ。」
幸村はきっと、昨日早口言葉で真田に負けたのをまだ根に持ってるんだ。まぁその気持ちが分からないでもない。
【柳】
「柳ー。ちょっといい?」
「弦一郎のプレゼントについて…か?」
「さすが!柳は何あげんの?」
「碁盤を用意してある。」
「碁盤?」
「あぁ。誤って刀で真っ二つにしてしまったらしい。弦一郎らしくないな。」
「そうだね。ご乱心かな?」
「さぁな。で、お前は何をやるんだ?」
「まだ決まってないの。どうしよう…」
「そう構えるな。よほど可笑しな物でなければ、何だって喜ぶだろう。」
「…そっか!柳のとこに来てよかった。ありがとね!」
柳は細かい部分で変わり者だが、我がテニス部では割とマトモな方だ。柳からのアドバイスは安心する。
【仁王】
「あ、仁王。」
「何しとん。」
「あんたの教室行く途中だったけど、手間がはぶけたわ。」
「俺トイレ行きたいんじゃけど。」
「すぐ済むから。真田のプレゼントどーした?」
「ヒミツ。」
「チンコ蹴るわよ。」
「それだけは勘弁。あれ、風林火山Tシャツ。丸井の色違いで売っとった。」
「ねぇ、それってどこに売ってるの?」
「もう限界。どきんしゃい。」
言いたくないのか、はたまた本気で漏れそうなのか、仁王はポーカーフェイスなので全く読めない。
Tシャツかぁ…。
【ジャッカル】
「桑原く~ん」
「なんだよ。つーかその呼び方新鮮だな。」
「真田のプレゼント何にした?」
「俺は……これ。」
「"お助けチケット"…?」
「去年から真田の手伝いやってんだよ。庭の手入れとか道場の掃除とかな。」
「ふ~ん…」
「お前は何あげるんだ?」
「まだ決まってないんだよね。」
「去年は何あげた?」
「キティちゃんのポーチ。使ってるの見たことないけどね。あー…どうしよう!」
「お前勇気あるよなι爪切りとか実用性あっていいんじゃねぇか?」
「う~ん、もうちょい考えてみる。ありがとね!」
一番の常識人であるジャッカル。そして心が綺麗なので、喜んで我が身を差し出すのだ。そんなジャッカルに愛おしさすら覚える。
プレゼントは自分の体か…。
【柳生】
「ジェントル!」
「おや、伝説のハジケリストさんではないですか。何か御用ですか?」
「真田のプレゼントなんだけど、何にしようか困ってるんだよね。ジェントルは何にした?」
「私は日本茶を。」
「日本茶?」
「えぇ。この前お茶について熱く語っていましたから。それより、一昨日は十兵衛、昨日はピロシ、今日はジェントルですか。あだ名で呼ぶのは結構ですが、統一したまえ。」
「お茶かぁ…。ありがと!また後でね!」
「待ちたまえ!あだ名を統一…」
さすが紳士。普段の会話の中で欲しがっている物をそれとなく聞いてさりげにプレゼントだもんなー。柳生の彼女になったら気分いいだろうなー。
日本茶か…。高いんだろうなー。
【ブン太】
「ブーン!」
「太までいえっつの。なんだよ。じゃがりこならもうないぜ?」
「安心して。じゃがりこ求めて来たわけじゃないから。」
「ふーん。で?」
「真田のプレゼントなんだけどさー、あんた何あげんの?」
「そんなの…文鎮に決まってんだろぃ?あとファブリーズ。」
「は?ちょっと待って。なんで文鎮?」
「なんでって…。文鎮あげまくるって事は、自分が欲しいからだろぃ?」
「文鎮を文鎮で返すの?"目には目を"精神ですか。文鎮って高いんでしょ?」
「いや、真田から貰ったヤツ返すから。」
「えー!あんたサイテー!」
「なんでだよ。みんなそうしてるぜ?もちろんプレゼント用意して、それプラス文鎮。」
「今みんなに聞いてきたけど、文鎮あげるなんて一言も言ってませんでしたー。」
「あー、もう暗黙の了解だから言ってねーだけだな。嘘だと思うならもう一回あいつらに聞いてみろぃ。」
「むぅ~。で、なんでファブリーズなの?真田は臭いって事?」
「お前結構失礼だよなιまぁ俺等よりは男臭いけどよ。こないだ赤也がかあちゃんにファブリーズかけられたって話してたら、真田が興味津々とばかりに食いついてきたんだよ。」
「それで実物を?」
「そーゆーコト☆どう?俺って気が利くだろぃ?」
「んー、微妙。じゃ、あたし赤也のとこ行ってくるから。また後でね!」
みんな本当に真田に貰った文鎮を、貰った本人にあげてるのだろうか…。そうだとしたらあたしはバカかもしれない。家にはあの文鎮が2つ、今でも飾られているそして真田はファブリーズをどこに吹き掛けるのだろうか…。
【赤也】
「黙れ小僧!」
「Σうおっ!!伝説のハジケリスト先輩?!も~、びっくりさせないでくださいよ~。何か用スか~?」
「今の似てた?」
「う~ん…イマイチっスね。先輩はカルシファーが一番似てるっスよ!」
「マジで?!まぁ自信あったんだけどね。」
「もしかしてそれだけっスか?!」
「違う違う!赤也は真田のプレゼント何にすんの?」
「俺は入浴剤買いましたよ!あとは文鎮を探すだけっス♪伝説のハジケリスト先輩は?」
「え!!やっぱり文鎮返すの?!」
「まぁ返すって事になっちゃうんスけど、一応プレゼントの一つって事にしますね。で、伝説のハジケリスト先輩は?」
「ねぇ!それってみんなそうしてんの?!」
「多分そうじゃないスか?俺は幸村部長から聞きましたよ?"文鎮は真田の誕生日が来たら返すのが暗黙のルールなんだ"って。」
「そうなんだ…。知らなかった…。」
「で!!伝説のハジケリスト先輩は何あげるんスか?!」
「あたしちょっともう一回幸村のとこ行ってくるわ!じゃーね!」
「えっ、ちょっ、伝説のハジケリスト先輩?!」
じゃあ何故、真田は返されると分かっててみんなに文鎮をあげるのだろうか。
これは…立海ミステリー?!
「幸村!」
「伝説のハジケリストから二回も俺に会いに来てくれるなんて、嬉しいな。」
「ねぇ、真田に文鎮返してるって本当?!」
幸村はキョトンとしている。
「みんな真田に貰った文鎮、真田の誕生日にプレゼントとしてあげてるって…。どうなの??」
「そうだけど…知らなかったの?」
「何でもっと早く教えてくれなかったの?!」
そうすれば文鎮二つも持て余すなんて事はなかったのに。部屋掃除するとき埃かぶっちゃって大変なんだから!
「なんでって…てっきり知ってると思ってたよ。」
「誰かが教えてくれなきゃ分かんないよー!赤也は幸村に聞いたって言ってたよ?」
「赤也は頭弱いから。ごめん。これからは俺が伝説のハジケリストを護るから。」
「何から?!」
「伝説のハジケリストを困らせる、この世のありとあらゆるものから。」
普段、わりと幸村に困らせられる事が多いが、その美貌で迫られたら何も言えない。彼の顔が美しいのが最大の罪だ。
「ありがとう…(〃_〃)」
「ふふ。」
「じゃあ、あたし戻るね。」
「教室まで送るよ。」
「Σって送られてる場合じゃないし!」
「うわっ!急にどうしたの?」
幸村にうっとりしてしまい、目的をすっかり忘れてしまっていた。
恐るべし幸村!恐るべし美形!
「真田の文鎮の事!」
「あぁ、その話ね。」
幸村は柔らかく微笑むと、あたしの肩に手を置いた。
「いい?真田にとって文鎮をあげるということは、あげる相手を認めてるということなんだ。」
「はぁ…。」
「てことは、貰った場合は認められてるって思えるわけなんだよ。」
「でも…なんでまた文鎮?」
「紙の上に文鎮を置くと、紙は動かないだろ?」
幸村の表情は柔らかいままだが、声には力強さがあった。
「俺達も頂点に立ち、そのポジションを不動のものにするって意味が込められてるんじゃないかな。」
「そうだったの…」
きっと、真田が一番に立海大テニス部を想っているだろうということは、十分に分かってる。きっとみんなも分かってる。
それなのにあたしは真田の真意を何年も読み取れなかったのだ。
「あたし、ブン太にサイテーって言っちゃった。許してくれるかな?」
「心配しなくても大丈夫だよ。そういえば…プレゼント何にするか決きまったの?」
「もちろん!言っとくけど、草じゃないよ?」
真田の誕生日には文鎮をあげよう。
「残念だな。じゃあ何あげるの?」
「内緒vV」
「あ、なんかその言い方色っぽいね。もう一度言ってみてよ。」
それと…
「ねぇ幸村?」
「何?」
「真田って本当にサンリオ好きなの?」
「そうだよ?去年伝説のハジケリストがあげたポーチだって、プライベートで使ってるんだから。」
「そっか。」
「うん。」
じゃあ今年は、文鎮とキキララのタオルにしよう。
いつもお世話になっている真田に感謝と信頼の意を込めて…。
終わり
オマケ
↓↓↓
「ブン太、さっきはサイテーなんて言ってごめんね。あたし何も分かってなかった。」
「分かればいいって。でもお前、知らなかったなんてバカだよなー。」
「そうよね…あたしは大馬鹿者よね。」
「ホントホント。お前ん家に文鎮2つあるってことだろぃ?」
「うん。」
「みんな文鎮なんて使わねーから、"来年は違う物くれ"っつー意味込めて返してんのに、毎年くれるからなー。」
へ…?
「ブン太、今なんつった?」
「だから、"来年は違うもんよこせ"って。」
幸村、貴方は分かっててああ言ったのですか?
幸村、私はどうすればいいですか?
教えて下さい。
終
[後書き]
文鎮の謎が解けると思いきや…ん~、イマイチ♪
伝説のハジケリストさんなら真田に何をあげますか?私だったら耳かきあげます。
真田誕生日おめでとう!