氷帝生活
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今日は部活を早めに切り上げ、部室でささやかだけどブン太の誕生パーティーを開いた。
その帰り道、途中まで方向が一緒のブン太と赤也とあたしは、今日の誕生パーティーの事を振り返っていた。
「まさか幸村と仁王が食い物係やるなんて思ってもみなかったぜ。」
「伝説のハジケリスト先輩よく止めなかったっスね~。」
止めるも何も、幸村に
『俺達に任せてよ。ね?』
なんて心の底から楽しそうな顔されたら、とてもじゃないけど恐ろしくて止められない。
「でも思ったより普通だったよね。二人とも昼休み返上で家庭科室篭ってたみたいだし。」
「幸村お菓子作った事ないって言ってたわりにはうまかったよな♪」
まぁフルーチェだしね。真田だってできるよね。
「でも仁王先輩の『逆ロシアンおにぎり』はひどかったっスよι」
「ねー!あたしなんてプチトマト入ってたよ!」
「俺なんてバナナっスよ?!気持ちわりぃのなんのって!」
「俺ピーナツだったけど、新食感って感じで結構いけたぜ?」
ブン太が余裕でガムを膨らませている横で、あたしと赤也は味を思い出して顔を歪ませた。
「でもアレだよな。一番悲惨だったの真田じゃね?」
「確かに…。」
「あれは無いっスね…」
真田が選んだおにぎりに入っていたのはバファリン。言われなきゃ何なのか分からない代物だ。
「でもまぁ、バファリンの半分は優しさでできてるって言うし。これで少しは丸くなったりしてね。」
「だといいっスけどね~。」
「ありえねぇって。」
ちなみに柳生のおにぎりにはシゲキックス(レモン)、幸村のはチーズ、ジャッカルのはボンタン飴、仁王のはミカン、柳のはイカの塩辛と、どれが当たりだったのか分かりづらい具だ。
「そーいや仁王先輩のプレゼントシブかったっスね!」
「最初見た時は"え?"って思ったけど、着てみるとかっこよかったよね!」
「でもよ、コレ…いつどこで着んだ?」
ブン太は袋から仁王からのプレゼントを出して広げた。
「夏、海行く時とかいいじゃん。」
「普通に着てもいいじゃないスか!俺こーゆーの好きっス♪」
仁王からのプレゼント。それは黒い無地に、白い文字で【妙技】と書かれたTシャツだ。
「それにしても、こんなのどこで手に入れたんだろうな。」
「さぁ。」
「仁王先輩マジでセンスいいっスよね!」
ブン太はTシャツをしまうと、袋を覗いたまま溜息をついた。
「これはマジで使い道ねぇよ。」
「何?」
「文鎮でしょ~?俺も貰いましたよ。」
文鎮と言えば真田。同級生へのプレゼントで何故文鎮なのか。
「みんな貰ってるからねー。同じ文鎮。」
「だよな。真田っていくつ文鎮持ってんだろうな。それともそのつど買ってんのか?」
「さぁ…。真田副部長の家が文鎮屋とかなんじゃないっスか?」
「文鎮屋じゃないと思うけど…あ、そうそう!柳から聞いたんだけど、その文鎮、結構高いんだってよ?」
「マジっスか?!」
赤也はブン太から文鎮を取り上げると、食い入るように見た。その横からブン太も文鎮を覗き込んだ。
「つーか文鎮の高い安いなんて分んねぇっての。重けりゃいいんだろぃ?」
「それは言えてるっスね~。俺ら文鎮マニアじゃないっスもんね。」
赤也は文鎮をブン太に返した。
「ところでブン太。いちご誰からいくの?」
あたしと赤也はお金を半分ずつ出していちご100%のソフトを買った。帰りによく3人でいちごトークをしてたので、ふざけ半分で決めたのだ。
「つかさちゃんに決まってんだろぃ?野暮な事聞くなっつの!」
「ハイハイ。飽きたら貸してね!」
「あ、俺も貸して下さい!さつきが俺を呼んでるぜ☆」
「呼んでねぇから。」
いつもみたいにバカ話してたら、あっという間に分かれ道に差し掛かってしまった。
「じゃあね!また明日!」
「丸井先輩お疲れっス!」
「おう!今日ありがとな☆そんじゃ。」
あたしと赤也は最後らへんまで一緒だが、ブン太は途中の角を曲がる。
だからブン太とはいつもここでお別れだ。
「伝説のハジケリスト先輩、いーんスか?」
「何が?」
「だって今日丸井先輩の誕生日っスよ?好きなんでしょ?丸井先輩の事。」
「Σ何で知ってんの?!」
赤也の言葉にびっくりして立ち止まってしまった。
それに気付いた赤也はあたしの方を振り返って言った。
「そんなの見てて分かりますよ~。気付いてないのは丸井先輩本人と真田副部長くらいで。」
「マジで?!うわぁ…バレてたんだ…ι誰も気付いてないと思ってのになー。」
みんなが何も言ってこないから、てっきり上手くごまかせてると思ってた。
あたしは恥ずかしくなって、両手で顔を隠してしゃがみ込んだ。
「な~に言ってんスか!そもそも伝説のハジケリスト先輩すぐ顔に出るじゃないスか~。」
「あんたに言われたくないし。」
「はは…ι」
赤也もあたしの前に同じ様にしゃがんだ。
「今からでも遅くないから電話してみたらどうっスか?」
「何で?!」
「何でって…二人で過ごしたくないんスか?」
「無理だよ。付き合ってないし。」
「でも…」
「いいの!」
あたしは振り切るように立ち上がった。
「今はみんなで楽しくやってればそれでいいの。」
「…そーゆーもんなんスかね?」
今はまだ、この仲間たちといる時は、『仲間』でいたい。告白してフラれて気まずくなるのが嫌だとかそんな簡単な事じゃない。
「ほら!いつまで座ってんの!帰るよ!」
「へーい。」
赤也は納得いかないような表情をしてるけど、分かる日が来るだろう。
「赤也。」
「なんスか~?」
「今年もみんなで全国制覇だ!」
「…そっスね♪」
みんなでいる事の大切さ、仲間でいる事の尊さに。
終わり
[後書き]
うひぃ~!なんだこりゃ!普通の話にしたかったハズが撃沈。
わけ分からない上にブン太出番少ないし…。
今回の小説では、恋仲になるよりも、今は『仲間』としてみんなでいる事が大切だと判断した伝説のハジケリストさんでした!
いや、つまらなくてごめんなさいm(__)m
伝説のハジケリストさんにこんなに大事に想われているうちのブン太は幸せ者です☆
ブン太、誕生日おめでとう!
その帰り道、途中まで方向が一緒のブン太と赤也とあたしは、今日の誕生パーティーの事を振り返っていた。
「まさか幸村と仁王が食い物係やるなんて思ってもみなかったぜ。」
「伝説のハジケリスト先輩よく止めなかったっスね~。」
止めるも何も、幸村に
『俺達に任せてよ。ね?』
なんて心の底から楽しそうな顔されたら、とてもじゃないけど恐ろしくて止められない。
「でも思ったより普通だったよね。二人とも昼休み返上で家庭科室篭ってたみたいだし。」
「幸村お菓子作った事ないって言ってたわりにはうまかったよな♪」
まぁフルーチェだしね。真田だってできるよね。
「でも仁王先輩の『逆ロシアンおにぎり』はひどかったっスよι」
「ねー!あたしなんてプチトマト入ってたよ!」
「俺なんてバナナっスよ?!気持ちわりぃのなんのって!」
「俺ピーナツだったけど、新食感って感じで結構いけたぜ?」
ブン太が余裕でガムを膨らませている横で、あたしと赤也は味を思い出して顔を歪ませた。
「でもアレだよな。一番悲惨だったの真田じゃね?」
「確かに…。」
「あれは無いっスね…」
真田が選んだおにぎりに入っていたのはバファリン。言われなきゃ何なのか分からない代物だ。
「でもまぁ、バファリンの半分は優しさでできてるって言うし。これで少しは丸くなったりしてね。」
「だといいっスけどね~。」
「ありえねぇって。」
ちなみに柳生のおにぎりにはシゲキックス(レモン)、幸村のはチーズ、ジャッカルのはボンタン飴、仁王のはミカン、柳のはイカの塩辛と、どれが当たりだったのか分かりづらい具だ。
「そーいや仁王先輩のプレゼントシブかったっスね!」
「最初見た時は"え?"って思ったけど、着てみるとかっこよかったよね!」
「でもよ、コレ…いつどこで着んだ?」
ブン太は袋から仁王からのプレゼントを出して広げた。
「夏、海行く時とかいいじゃん。」
「普通に着てもいいじゃないスか!俺こーゆーの好きっス♪」
仁王からのプレゼント。それは黒い無地に、白い文字で【妙技】と書かれたTシャツだ。
「それにしても、こんなのどこで手に入れたんだろうな。」
「さぁ。」
「仁王先輩マジでセンスいいっスよね!」
ブン太はTシャツをしまうと、袋を覗いたまま溜息をついた。
「これはマジで使い道ねぇよ。」
「何?」
「文鎮でしょ~?俺も貰いましたよ。」
文鎮と言えば真田。同級生へのプレゼントで何故文鎮なのか。
「みんな貰ってるからねー。同じ文鎮。」
「だよな。真田っていくつ文鎮持ってんだろうな。それともそのつど買ってんのか?」
「さぁ…。真田副部長の家が文鎮屋とかなんじゃないっスか?」
「文鎮屋じゃないと思うけど…あ、そうそう!柳から聞いたんだけど、その文鎮、結構高いんだってよ?」
「マジっスか?!」
赤也はブン太から文鎮を取り上げると、食い入るように見た。その横からブン太も文鎮を覗き込んだ。
「つーか文鎮の高い安いなんて分んねぇっての。重けりゃいいんだろぃ?」
「それは言えてるっスね~。俺ら文鎮マニアじゃないっスもんね。」
赤也は文鎮をブン太に返した。
「ところでブン太。いちご誰からいくの?」
あたしと赤也はお金を半分ずつ出していちご100%のソフトを買った。帰りによく3人でいちごトークをしてたので、ふざけ半分で決めたのだ。
「つかさちゃんに決まってんだろぃ?野暮な事聞くなっつの!」
「ハイハイ。飽きたら貸してね!」
「あ、俺も貸して下さい!さつきが俺を呼んでるぜ☆」
「呼んでねぇから。」
いつもみたいにバカ話してたら、あっという間に分かれ道に差し掛かってしまった。
「じゃあね!また明日!」
「丸井先輩お疲れっス!」
「おう!今日ありがとな☆そんじゃ。」
あたしと赤也は最後らへんまで一緒だが、ブン太は途中の角を曲がる。
だからブン太とはいつもここでお別れだ。
「伝説のハジケリスト先輩、いーんスか?」
「何が?」
「だって今日丸井先輩の誕生日っスよ?好きなんでしょ?丸井先輩の事。」
「Σ何で知ってんの?!」
赤也の言葉にびっくりして立ち止まってしまった。
それに気付いた赤也はあたしの方を振り返って言った。
「そんなの見てて分かりますよ~。気付いてないのは丸井先輩本人と真田副部長くらいで。」
「マジで?!うわぁ…バレてたんだ…ι誰も気付いてないと思ってのになー。」
みんなが何も言ってこないから、てっきり上手くごまかせてると思ってた。
あたしは恥ずかしくなって、両手で顔を隠してしゃがみ込んだ。
「な~に言ってんスか!そもそも伝説のハジケリスト先輩すぐ顔に出るじゃないスか~。」
「あんたに言われたくないし。」
「はは…ι」
赤也もあたしの前に同じ様にしゃがんだ。
「今からでも遅くないから電話してみたらどうっスか?」
「何で?!」
「何でって…二人で過ごしたくないんスか?」
「無理だよ。付き合ってないし。」
「でも…」
「いいの!」
あたしは振り切るように立ち上がった。
「今はみんなで楽しくやってればそれでいいの。」
「…そーゆーもんなんスかね?」
今はまだ、この仲間たちといる時は、『仲間』でいたい。告白してフラれて気まずくなるのが嫌だとかそんな簡単な事じゃない。
「ほら!いつまで座ってんの!帰るよ!」
「へーい。」
赤也は納得いかないような表情をしてるけど、分かる日が来るだろう。
「赤也。」
「なんスか~?」
「今年もみんなで全国制覇だ!」
「…そっスね♪」
みんなでいる事の大切さ、仲間でいる事の尊さに。
終わり
[後書き]
うひぃ~!なんだこりゃ!普通の話にしたかったハズが撃沈。
わけ分からない上にブン太出番少ないし…。
今回の小説では、恋仲になるよりも、今は『仲間』としてみんなでいる事が大切だと判断した伝説のハジケリストさんでした!
いや、つまらなくてごめんなさいm(__)m
伝説のハジケリストさんにこんなに大事に想われているうちのブン太は幸せ者です☆
ブン太、誕生日おめでとう!