氷帝生活
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「ねぇ。」
「ん~?」
「食べ過ぎじゃない?」
自習中の教室というのは本当にやりたい放題で、それぞれ好き勝手な事をしている。
あたしはポッキーを食べながら、友達から借りたファッション雑誌をパラパラ見ていた。
「別にいいだろぃ?細かい事気にすんなって!」
そう言ってブン太はあたしの買って来たポッキーを次から次へとポリポリポリポリ食べていく。
「あのね、あたしまだ3本しか食べてないんだけど。」
「ふーん。」
「ふーんて。」
前の席のブン太は背もたれを前にしてに両肘をつき、あたしの方を向いて『犬夜叉』を読んでいる。
「あ。このスカート可愛い。」
「どれ?」
「これ。」
「そうか~?伝説のハジケリストにはこっちがいいんじゃね?」
ブン太がポッキーで指したのはふわっとした白いスカート。
「こーゆーの好きなの?」
「ショートケーキみてーじゃん♪」
「そうだね…。ショートケーキみたいだもんね…。」
食い物から頭を離せないのかコイツは。
ポッキーを見るとあと2本しかない。あたしはポッキーを諦め、キャンディーの袋を出した。
「何それ?」
「フルーツキャンディー。」
ブン太は、へーと言って袋に手を突っ込んだ。
袋から出たブン太の手には、キャンディーが5、6個握られていた。
「いくらなんでも取り過ぎじゃない?飴だよ?」
「俺手ぇでかいから。」
そーゆー問題じゃないが、今更なので敢えて言わない。
包みを一つ一つ乱暴に剥ぎ、次から次へと口に放り込んでいく。
「飴ってそーやって食べるもんなの?それとも何、それも妙技とかいうやつなの?」
ブン太の口の中には大量のキャンディーが入っているため、もごもごして喋れないでいる。
「あははは!」
ほっぺがボコボコしているブン太を一通り笑った後、雑誌に目を戻した。
「この飴うめぇな。」
視界にブン太の手が入ってきた。
「Σえ?!もう無くなったの?!」
あれから1分経っていない。
「どお?俺ってすごいだろぃ?」
「……。」
どお?って言われても。
よく見りゃさっきまで残ってたポッキーもない。
「お前も食えよ。」
「つーかあたしのなんだけど。」
ブン太の手が止まり、真剣な眼差しであたしをじっと見てきた。
少しドキッとした。
「何言ってんだよ。俺の物は俺の物。お前の物は俺の物。そーだろぃ?」
「は…?」
はっきり言ってそんなジャイアニズムはいらない。
呆れたあたしはキャンディーの包みをゆっくり開けて口に入れた。
ピーチの味が広がった。
「なぁ、聞いてんの?」
「聞いてるよ。ジャイアンと同じ事言ってたでしょ。」
「俺のはちょっと違うんだって!」
ブン太は犬夜叉を閉じると机の上に置いた。
「いいか?俺の物は俺の物。お前の物は俺の物。」
「つまり…」
「!!?」
「お前は俺の物♪」
舌を出して笑うブン太。
その舌には桃色のキャンディーが乗っている。
あたしの口の中にあったはずのキャンディーが。
ほんの一瞬の出来事だった。
「違いが分かっただろぃ?」
「や、違いとかそーゆーんじゃなくてさ、何?何が起きたの?」
「この飴ホントうめーな。」
「聞いてます…?」
「うるせーなー。分かったよ!ほら。」
何を分かったのか、制服のポケットからガムを取り出すと、あたしに差し出した。
「くれるの?」
「なんだよ。いらねーのかよ。」
我が儘で気まぐれで。
「ありがとう。」
「おう。」
自分勝手で自信家。
「ねぇ。」
「ん~?」
「返品不可だからね。」
ブン太論がここに成立した。
終わり
[後書き]
キリリク内容『ブン太に殺し文句を言われたい』
こんなモンしか書けない私が殺されそうです。
本当にすみません(>_<)なんとお詫びしたらいいのか!!せっかくリクエストして下さったのに…(T_T)
苦情、書き直し24時間受け付けます!
風花様、さぞ幻滅したことでしょう。申し訳ございません!見捨てないでやって下さいm(__)m
伝説のハジケリスト様、どうかその怒りをお鎮め下さいm(__)m
出直してきます!!(逃走)