氷帝生活
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「柳生ってさ、どんな女の子が好きなの?」
あたしは密に柳生が好きだ。
それがバレないように自然に尋ねる。
「そうですね…清らかな女性が好みです。」
清らか…??
「清らかか…。爽やかで美しいという意味だ。」
「えぇー!駄目じゃん…。」
唯一人、あたしの柳生への想いを知る蓮二に相談を持ち掛けた。
あたしは爽やかでもければ美しくもない。
「そう落ち込むな。希望はまだある。」
「希望?」
そうね、今からでも清らかになる努力をすればあたしにもまだチャンスが…!!
「そもそも、好みのタイプというのは…「蓮二!あたし今から清らか目指して頑張る!有難う♪また相談のってね!」
決意を新たに帰宅した。
「やれやれ…。人の話しを最後まで聞かない奴だな。」
―翌日―
「おはようございます。」
柳生が来た。
いつもだるそうに挨拶してたのがいけないんだ。ここは朝から爽やかに!
「おはようごさいます。柳生さんはいつも早いですね。(ニコッ)」
よっしゃ!決まった!完璧だ!昨日鏡の前でかなり練習したもんねー。
さぁ、あたしの清らかな笑顔と振る舞いに落ちるといいわ!!
「どうしたんです?…あぁ、宿題ですか。しょうがないですね。貴女の為を思うと良くないのですが…。」
柳生は自分の鞄を開けてノートを取り出した。
「(ちげーよ!)いいえ、宿題はちゃんとやって来ましたよ?(ホントはやってないけど。)」
でもそんな優しい柳生に胸きゅんした。
「そうですか…。おや?」
「どうかしました?」
「貴女がネクタイをきちんと絞めているなんて珍しいですね。それにおさげとは…。」
気付いてくれた!
清らかな女性を演出するため、普段は緩めているネクタイをぴちっと絞めて苦しいのを我慢する。
柳生が自分の変化に気付いてくれたのがとても嬉しかったが、ここで崩してはいけない。
「だらし無いのは良くありませんから…(ニコッ)」
ハイ!!2発目の清らかスマイルも決まったー!
これはいけるでしょ!
「伝説のハジケリストさん…。」
柳生があたしに近寄ってきた。
そして柳生の綺麗な手が伸びてきた。
落ちたか?!キス来るか?!いよいよラブ×2ライフの始まりか?!
あたしは期待を込めて眼を閉じた。
『ピトッ』
「熱はないみたいですね。」
は…??
柳生の掌はあたしの額に当てられていた。
「最近何か変わったものを食べませんでしたか?」
「いいえ?何故?」
「あまりにもいつもと様子が違うものですから。」
「そうかしら?」
「ええ。何か企んでいるのではと恐怖心に駆られます。」
恐怖心…?
あたしの中で何かがキレた。
「何それ…何か企んでるって?!あたしはただあんたの好きなタイプに近付こうって頑張ってるだけじゃん!!柳生なんかこっちからアデューよ!!」
悲しみと怒りに任せて走った。
「なにさ!!」
屋上に着き、おさげをほどきネクタイを緩めた。
やっぱあたしには無理だったんだ。
清らかなんて似合わないと言われたも同然だ。
それはつまり、『タイプじゃない』ってこと…。
「失恋した~!!」
「誰が失恋したんです?」
「あたしだよ!悪かったな!!って……!Σ(゚Д゚;)」
振り返ると奴がいた。
「先ほどの事ですが…」
「…どーせ清らかとはほど遠いから。もういいからほっといて。」
「聞いて下さい。私の好みは確かに清らかな女性です。」
未練を残させないようにトドメ刺そうってか。
「もういいって!ほっといてよ!!」
「放っておけません!!」
気付けばあたしは柳生の腕の中にいた。
「人の話は最後まで聞きたまえ!好みのタイプと実際に好きになる人は違うものです。貴女だってそうでしょう?」
「まぁ確かに…。」
実は、あたしの好きなタイプは山吹中の亜久津君だ。
「私はそのままの貴女に十分魅力を感じています。ですから…」
「えっ?!でも…っ!…。」
次の瞬間、唇が塞がれた。
「人の話は最後まで聞きなさいと言ったはずです。」
「すみません…。」
この日、私達は恋人同士になりました。
「レディが脚を広げて座るのはやめたまえ!」
「しょーがないじゃん!開くもんは開くんだから。」
「そうですか…では、スカートの下にジャージを履いて下さい。だいたい貴女は…」
(今のうちに…。)
「Σ待ちたまえ!まだ話は終わってませんよ!」
少し小煩いけど紳士な彼氏。
あたしの大好きな人。
終わり
[後書き]
柳生夢が書きたくなって書いてみましたが…。
なんだコレ??
甘いわけでもないしあやふや!!私はやっぱり駄文の天才だ!ホントにごめんなさいm(__)m
最後まで読んで下さって有難うございました!!!