氷帝生活
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「お邪魔しまーす。」
「どうぞ。」
日吉と付き合い始めて初めて家にお呼ばれした。
道場なだけあって純和風。
日吉っぽい。
「立派な家だね。あたしはてっきりキノコハウスかと…」
「帰ります?」
「ゴメンナサイ」
日吉に案内され、部屋に入る。
「適当に座ってて下さい。お茶持ってきますから。」
「は~い。」
あたしは日吉の部屋を見回した。
(殺風景だけど日吉っぽいな…。)
正直なところ、友達のおじいちゃんの部屋に似ている。
おそらく、あたしは氷帝で初めて日吉の部屋を見た人間だろう。
「お待たせしました。」
湯飲みを二つとお煎餅が乗ってるお盆を持って日吉が現れた。
「日吉の部屋っておじいちゃんみたいだね。あ、いただきます。」
日吉もあたしもお茶を一口飲み、お煎餅を食べ始めた。
お煎餅を噛む音とお茶をすする音だけが響く。
(やることないな…ι)
日吉は元々口数少ないし、学校ではもちろん、帰りも手を繋いだりキスしたりなんてことは全くない。
「おいしいね。」
「そうですね。」
せっかく二人きりなのに!せっかく日吉の部屋にいるのに!
「あのさ、なんでかまってくれないの?」
「どういう意味ですか?」
「どーゆー意味って…あたし達恋人同士じゃん?」
「そうですけど…。」
日吉は指に付いたお煎餅のカスを払い、湯飲みを持った。
「なんかこう、ベタベタしたりさ。」
「何かと思えば…。人前でそんなことできるわけないでしょう?ましてや学校で。それに…」
「何よ。」
「いえ…。とにかく、他の奴らの前でそんな真似、絶対しませんからね。」
日吉は口数も少なく、人と群れるのを嫌がる。そして何より礼儀作法にはうるさい堅物だ。
まぁ口は悪いけど。
それを知ってて付き合ったのだから、ベタベタできないのは覚悟していたのだが…。
「絶対にイヤ?」
「嫌です。」
ひそかに狙っていた《体育倉庫で○○》、《誰もいない教室で○○》の夢は断たれてしまった。
「もーいーですー。」
分かってはいたけどやっぱムカツク…。
「伝説のハジケリストさん、お茶入れます?」
「……( ̄Λ ̄)」
かまってくれるまでシカト決め込んでやる。
「…伝説のハジケリストさん、お茶…」
「……( ̄Λ ̄)」
ちゃぶ台を挟んで正座で向かい合っているという絵に笑いそうになったけど、ここは堪える。
「しょうがない人ですね。」
日吉が微笑んだ。滅多に見れない日吉のスマイル。
「全く…貴女には敵いませんよ。」
日吉はあたしの隣に座ると、優しく髪をなでた。
「そんなんじゃ足りないもん。」
あたしは日吉におもいっきり抱き着いた。
「……///」
髪をなでる日吉の手が止まり、固まっている。
「あの…、俺はこういった事に慣れてないんで…。」
普段何があっても冷静で動揺しない日吉。そんな日吉を困らせる事ができるのはあたしだけ。
「もう少しこのままでいて。」
「……///」
結局最後まで日吉はカッチコチだった。
「お邪魔しました。」
「送りますよ。」
「手、繋いでくれる?」
日吉は下を向いて真っ赤になってしまった。
(やっぱ無理か。ま、駄目元で言ってみただけだし。日吉に抱き着けたし、今日はいっか。)
「冗談だって!じゃ…」
「行きましょう。」
日吉はあたしの手を握って歩き出した。
「日吉…手が湿ってる。」
「一人で帰れますよね?」
「嘘です。ゴメンナサイ。」
こうして段々距離を縮めていこう。
あたし達はまだまだこれからなんだから。
終わり
[後書き]
遅くなってすみません!!
その割にこんなんですみません!!
姐さんがせっかくリクしてくれたのにぃぃぃ(>_<)
いちゃいちゃ出来てないがな!!
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ!!m(__)m
ダメ出し受けます!姐さん見捨てないで~(T_T)