立海生活
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「ありえない!!」
たった今、先週やった英語の小テストが返ってきた。
「前から言ってるように、50点以下の人は放課後再試をやります。教室はここです。」
んなアホな!
まさか再試になると思ってなかったあたしは、頭の中はもう綺麗サッパリ。
「なにお前、再試?46点だって~!ダッセー!」
ブン太があたしの答案用紙を奪った。
「ちょっ!返してよ!そーゆーあんたは何点だったのさ!」
どーせブン太も似たり寄ったりでしょ。
「俺?ギリギリ52点だぜぃ♪」
「ウソ?!」
あたしはブン太からブン太の答案用紙を奪った。
「マジだ!!」
答案用紙のマルの数を数えてみたけれどやっぱり52点だ。
ブン太に負けた…。
「俺ってすごいだろぃ♪再試頑張れよ☆」
「くっそー!あ、お願いだから真田には言わないで!」
バレたら長~い説教、そして真田が家庭教師に来かねない。
恐ろしや…。
「いいけど…はい!」
ブン太が笑顔で両手を出してきた。
ちゃっかりした奴だ。
「分かったよ。はい。」
口止めのために両手に飴を乗せた。
「ホントに頼むよ?命かかってんだから!」
「任せとけって!」
そして放課後を迎えた。
『ガラッ』
「あれ?!伝説のハジケリスト先輩?!」
教室のドアが開いたと思ったら、見慣れた後輩の姿が。
「Σ赤也?!なんでここにいるの!部活は?!」
「なんでって、再試の教室ここっスよね?」
そーいえば小テストって全学年やってるっけ。
「今回赤点とった奴少ないらしいっスよ~。」
「だから教室一緒なんだ。」
「ってことは伝説のハジケリスト先輩も赤点っスか?!」
よりによってこんな時に赤点とるなんて…。
「そうですが何か?」
「珍しいっスねー。あれ?丸井先輩は?」
「あいつは奇跡的にギリギリで大丈夫だった。」
ホント奇跡だ。
『ガラガラ』
「教科書をしまって下さい。問題用紙を配ります。」
周りを見渡すと再試の生徒が10人くらいいた。
「できた人から前に出して退室して下さい。始め!」
「先生!終わったっス!」
「まだ試験中なので静かに退室して下さい。」
試験開始から20分くらいして赤也が一抜けした。
(よし、終わった。まぁこんなもんでしょ。思ったよりできてよかった…。)
あたしは赤也より少し後に退室した。
「伝説のハジケリスト先輩!お疲れっス!」
「お疲れ~。」
廊下に出ると、赤也が座って待っていた。
再試を終たあたし達は足取り重く部活に向かった。
「部活行きたくね~。」
「なんで?テニスやりたくてうずうずしてたんじゃないの?」
「テニスはやりたいっスけど…ぜってー後で真田副部長から説教っスよι伝説のハジケリスト先輩なんでヨユーなんスか?!」
赤也はあたしの鞄を掴んでおねだりをする彼女のように揺さ振った。
「あたしはブン太に頼んで上手く言ってもらってるから☆」
「そんなー!一緒に説教されましょうよー!」
「やだね。真田の説教なんて絶対ごめんだね。」
「話し長い上に正座っスもんね~。」
「誰の話が長いんだ?」
「「!!Σ( ̄□ ̄;」」
下を向きながら歩いていたあたし達。
顔を上げたらそこには噂の真田副部長がいた。
「こ、こんちわっス!」
「ど、どうしたの?!部活中でしょ?!」
なんであんたがここにいるのよ?!
「たわけ!!聞いたぞ!」
「なにを…?」
「今回の小テスト、再試だったそうだな。」
ブン太ァァァア!!!
「再試とは努力を怠ったな。」
「いや、でも…!」
「言い訳は後で聞こう。観念して部室に来い。赤也!!お前もだ!」
「Σうっ!;」
あたしを置いて逃げようとした赤也も、あえなく御用となった。
―2時間後―
「疲れた…ブン太は何やってんのよ?!まったく!」
「そもそも丸井先輩に頼むのが間違いなんスよ~。」
長時間の正座で足が痛い。赤也は慣れたもんで、普通に歩いている。
「おかげで真田家庭教師の刑だよ…。」
「きついっスね~ι」
しばらく歩くと、ブン太とジャッカルが水道にいるのを見つけた。
「あっ!ブン太!あんた真田に言ったでしょ?!」
「ちげーよ!俺はちゃんとごまかしたぜ?な?」
ブン太がジャッカルに助けを求めた。
「まぁな。ただ、タイミングが悪かったな。」
「どーゆー事っスか??」
―部活前―
真田「おい、伝説のハジケリストはどうした。」
丸井「あいつなら再…(おっと)係の仕事があるから遅れるって言ってたぜ。」
柳「それはどうかな。」
真田「どういう意味だ。」
柳「確か今日は再試の日だったな。」
真田「それがどうした。丸井がここにいるということは伝説のハジケリストも再試なんてことはなかろう。」
柳「丸井が持ってる菓子…口止めされているとも考えられるぞ。」
真田「どうなんだ丸井。」
丸井「そ、そんなんじゃねぇよ!」
柳「怪しいな。」
真田「ええい!確かめてくる!」
丸井(あーあ。俺知ーらね。)
「柳…!!!」
「な?!俺は悪くないだろぃ?!」
あたしは腹腸が煮え繰り返りそうだった。
「柳はどこ?!出て来い!!」
「おい!落ち着けって!赤也、押さえろ!」
「伝説のハジケリスト先輩目ぇ血走ってますよ!;落ち着いて下さいって!」
後ろからジャッカルに羽交い締め、前は赤也がお腹に抱き着いている。
「柳を出せ~!!」
「どうした。」
タイミング良く柳が現れた。
「出~た~な~(☆_☆)」
「柳!逃げた方がいいぞ!」
「真田の事けしかけやがって!おかげであたしは…!!」
「何の話しだ。」
「ブン太から聞いたんだからね!あたしが再試だった事、ブン太に口止めしてるんじゃないかって真田に言ったんでしょ?!」
「…それは何時頃の話しだ?」
「部活始まる前に部室で言っただろぃ?」
柳は顎に手を当てて、しばらく考えたあとこう言った。
「残念ながら、俺はその時職員室にいたんだが…。」
は…?
「嘘だと思うなら先生に聞いてみるといい。」
柳が嘘をついてるとは思えない。
「もうわけ分かんないっスねι」
「俺は嘘ついてないぜ?ジャッカルもいたもんな?」
「あぁ。」
ブン太も嘘はついてない。
「柳が二人いるってこと?!」
「それはないだろι思ったんだけど…」
「お疲れ様です。」
「あぁ、お疲れ。」
「いつまでその姿でいるつもりですか?…仁王君。」
「…バレたか。」
「でも何故柳君に?」
「プリッ。」
終わり
[後書き]
日常のヒトコマを書きたかったんですけど…意味不明だ。無駄に長いし!!
仁王はすこぶる意地悪な印象があります。
こんなん読んでいただいて有難うございますm(__)m