その他の生活
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淳がルドルフに行ってから数ヵ月が経つ。
「淳…元気かなぁ。」
あたしは実は淳が好きだった。ルドルフに行くって聞いた時すっごく嫌だった。泣きそうだった。
引き止めたかったけど、そんなことができるはずがなく、「がんばってね!」って笑顔で見送った。
会いたい時に会えない。
どうしようもないほどツライ。
「どうしたの?具合悪でもいの?」
サエさんがあたしの顔を覗き込んだ。
「ううん。ちょっとね。」
「淳のことかい?」
「なんで分かるの?!」
サエさんにはいつも心を読まれる。
「淳元気かなって。女できてたらどうしよう…。」
「そんなに気になるなら手紙書いたらどうかな?」
手紙…!なんか純情系で素敵な響きだわ!
「でもなんかあからさますぎてウザったくない??」
「みんなの近況も兼ねてそれとなく手紙で聞いてみたらいいんじゃない?」
サエさん最高!!それいただき!
「よし!あたし書く!書いてみる!」
―翌日―
「やぁ。手紙書いた?」
「うん!もう今朝出した。早く返事来ないかな~♪」
「ははっ。早く来るといいね。ところで、何て書いたの?」
「ヒミツー!」
「淳!手紙が来てるだーね!女の子からだーね!」
「ありがとう、柳沢。」
淳は丁寧に封筒開け、手紙を開いた。
淳へ
元気?寮生活には慣れた?
あたしは淳がいなくてちょっと淋しいな。ルドルフってかわいい子多い?
そうそう、新しい部長が決まったよ。これがなんと一年生!"スキンヘッドを油性ペンで塗り潰しちゃいました"みたいな頭した子なんだけどそれが中々やり手でさー!サエさんは相変わらず優しくて無駄に爽やかだよ。正直疑わしいときあるけど。ダビバネコンビも変わらずだよ。バネさんね、辞書のエロい単語のとこ全部マーカーでチェックしてんだよ!バネさんから辞書借りたとき見ちゃった。内緒ね!
いっちゃんはねー、ハマグリに当たって今学校来てないんだ。
オジイはキャバクラ行き過ぎて破産寸前らしいし。
みんなほんと相変わらずでしょ?(笑)また手紙書くね!お互いがんばろーね!
P.S
亮がエロ本とか全部淳の部屋に隠してるって言ってたよ。
淳は手紙を封筒に丁寧に戻し、鍵のついた引きだしにしまった。
(…クスクス。伝説のハジケリストらしいや。みんなも本当に変わってないな…。僕も返事書かなきゃな。会えないのはツライけど、こういうのも悪くないかもね…。)
あたしは朝目が覚めて一番に郵便受けに向かった。
祈るように中を覗く。
……………!!
「淳から返事来たぁ!」
あたしは急いで封筒を開けた。
伝説のハジケリストへ
手紙ありがとう。こっちの生活も悪くないよ。
今ダブルスやってるんだけど、パートナーの柳沢ってやつの語尾がおもしろいんだ。変わってるけどいいやつだよ。
寮生活もなんとかやってる。たまに母さんの料理が恋しくなるけどね。
そうだ、スカウトに来た観月っていただろ?観月に言われて髪をばっさり切ったんだ。まだ違和感あるなぁ。あ、夏休みには帰るから。そのときはよろしく。
P.S
伝説のハジケリストが一番だよ。
何の一番?!『六角勢の中で一番ヤバイのはお前だろ。』の一番?!
淳髪切ったんだ…。見たいなー(〃▽〃)
「サエさん!返事来たよ!」
教室に着き、サエさんに叫ぶ。
「おはよう。早かったね。で、何て書いてあったんだい?」
「あたしが一番だって。何の一番なんだろうか…。」
「本人に聞いてみたら?」
サエさんは柔らかく笑った。
「あとね、淳髪切ったんだって!絶対かっこいいよ!見てみたいなー。夏休み帰って来るまで待てないよ!」
サエさんの胸ぐらを掴みぶんぶん振る。
「…会いに行ってみる?一緒に行ってあげるよ?」
あたしはサエさんの胸ぐらから手を離して大きく頷いた。
(淳に会える!)
「やった!次の休みに行こう!サエさん大好きーvV」
うれしすぎてサエさんの手をちぎれんばかりに握った。
「ははは。こんなとこ見られたら淳に怒られるな。」
「え?なんか言った?」
「次の休みが楽しみだね、って言ったんだよ。」
「ただいま。」
「亮、これどういうこと?」
「は?」
帰るなり母さんに一枚のハガキを突き出された。
そのハガキを受け取り内容を読んだ。
木更津 亮様
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請求額 \60,000
「Σなっ…!!」
(手紙…、ちゃんと届いたかなぁ。早く伝説のハジケリストに会いたいな…。夏休みまで待てないや。
あのハガキ見たら亮驚くだろうな。僕の部屋にエロ本隠すなんていい度胸じゃない。クスクス…。)
「どうしたんです?ずいぶんと嬉しそうじゃないですか。」
「なんでもないよ。クスクス…。」
終わり
[後書き]
葉書を見た亮は顔面蒼白したことでしょう。木更津兄弟の喧嘩ってすごそうですよね!