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百人見たら百人の解釈があると言われていた映画らしいので、私の解釈ありきで感想綴っていきます。
簡単なあらすじとしては、一人の男が無人島に流れ着き脱出を試みるという流れ。
無人島には猛獣も居なければ、水もあり竹林が中央に広がっているというだけの平々凡々としためちゃくちゃ平和な島。食べれる果物もある。男は竹林の竹で筏を作り、脱出する。
しかし、何度挑戦しても沖へ出る度に何者かの襲撃を受け、筏は壊れ島に戻るはめになる。襲撃者の姿は見えず、脱出を諦める男。絶望の中で幻覚に近い夢を見る。
結論、めちゃくちゃ?マーク飛んじゃうラストです。言いたいことは分かる。伝えたかったこともなんとなーく分かる。愛かな?愛がテーマなのかなぁと思っていろんなサイトを検索していると、様々な解釈があるとともに酷評の嵐。うん…ひさびさにワケの分からん映画を見たよ!!
突然現れるレッドタートル。赤い亀。これは、既に死んだ男の見る夢だったのでは?無人島に漂着した男の、男の死体が見ていた夢なのでは?死体は夢を見るのか、それは誰にも分からない。だからきっと、死体も夢を見る。魂というものが存在するのであれば、その魂が夢を見るのだろうと思う。
最初は見えなかった筏の襲撃者も、突然<赤い亀>となって姿を表す。夢だから、何が真実で何が虚構か分からない。
赤い亀は女になり、そして男と家族になる。家族の絆を描き、その家族に襲いかかる苦難。その苦難を乗り越えた家族は、息子は、外の世界を目指すため親元を旅立つ。亀達と一緒に、息子は島を泳いで出ていった。そうして置いていく男と女。男が息を引き取ると、女は元の赤い亀に戻り、海に戻っていった。深く考えずに見ると、ただの<人生>を見せられているだけなんです。無人島に一人残された、絶望の中の男が夢見た普通の幸せな暮らし。それが男の死体が見た夢。ってのが私の解釈なんですけども。すっごく暇な時に見てみることをおすすめします。創作者の人がどんな解釈をするのか楽しみです。様々なシーンに「あれ?」と思わせるものがあるんですよね。急に止まる鳥や虫たちの声。男に群がる虫(ここで私は男は死んだと判断しました)。岩場の抜け方を女は知らないはずなのに、心得ている不思議(つまり男と女の意識や記憶は共有されているということ?)、そうしてラストに残るのは、ただひとり、男の死体だけというところ。正直ジブリ作品ですよって言われなかったら見なかった…最後のインタビューでも言い訳じみたこと言っててとても萎えたし…久々に「…はあ?」ってなった映画でした。ショートアニメだと面白かったんじゃないかなあ。
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