ショッピングは簡単に時間を川の様に流れさせる。
あっという間に門限の時間から残り1時間になってしまった。
買い物続きで疲れてるだろうと買った物はヴァーンリムジンへそして先にホームへ、エイプリルと名無しはカフェへ向かった。

注文した飲み物と軽い軽食を手にテラス席に座れば、エイプリルは名無しの気分を聞いてくれた。
「今日はどうだった？気晴らしになった？」
「凄く楽しかったです！」
良かったとエイプリルも微笑みながら満足げな表情。
「それと名無し、もっと気を楽にして良いの
今日一緒にお店回ってたけどずっあ笑顔だった
私やあのカメ達にももっと気を楽にして素を出せればストレス無く過ごせると思うな」

確かにそんな気がした。この世界に来てあまり落ち着つかない。
今まで周りに気を遣っていたけど、そんなに気にしなくても良いんだ。もっと自由に接して過ごしても良いんだ。
エイプリルの言葉で心も軽くなった気がする。

「あと名無しって、ドニーの事好きでしょ？」
飲んでいた物が気管に入り咽せてしまった。
「な、何でそれを！？」
エイプリルが何度も見てたでしょ？と笑いながら言った。
あたしそんなにドニーを見てた？

「とにかく誰かを好きになる事は良い事だと思う
人は好きな気持ちがないと日々楽しくないもの
それにドニーは優しいし彼氏になったら尽くしてくれそう
束縛と嫉妬がすごいかもしれないけど」

確かに束縛と嫉妬は凄いと思う。それでも尽くしてくれそうというエイプリルの言葉が嬉しかった。


門限の時間も後少し、カフェで十分に休憩をとったのでホームに帰る事にした。