「それじゃぁ名無し、もし何かあった時はこれを使って
僕達が急いで駆けつけるから」
ドナテロが渡してくれたのは無線信号付き発信機。ボタンを押すと異常事態を知らせてくれる機械だ。
「あとこれも」
そう言ってドナテロが手に持っていたのは金色に輝くカード。
「どのお店でも無制限に買い物ができるクレジットカードだよ
ポイントも貯まってるからどこでも使えるよ」
持ってはいるものの使う機会が無いからずっと持ってて良いよと渡してくれた。

エイプリルも感心する中、服装も着替える事無く出掛ける事になった。
因みにケイシーはこの後用事があるからと帰ってしまった。一緒に買い物行きたかったとボヤいていたらしい。


「それじゃぁ行って来るわ」
「うん、本当は一緒に行きたいけど、気を付けて」

エイプリルの後に付いて行き後ろにはガイズに見送られ、またまた久しぶりの昼間の外出。
夜と違って暖かい風が心地良い。


「ヴァーンが車用意して待ってくれてるから行きましょう」
そう言ってエイプリルが案内してくれたのはリムジンを停車させて横に立っていたヴァーン。
映画で観ていたので知っていたが会うのは初めて。

少し歩くと大型の車があり隣にオジサンが立っていた。
あの人がヴァーンさんか！遠くじゃ分かりづらかったな。それに意外と背高い。

「初めまして、話は聞いているよ
ヴァーンだ、よろしくね」
「初めまして、名無しです」

「ヴァーン、今日は色々買い物に行くから連れてってよね」
ヴァーンは渋々2人が乗り込んだ車を走らせた。