「その、名無しは時空転送物質の血液をしているからクランゲの事件を招かない様に保護してるって訳ね」
「ああ、だから外出は夜だけの予定だ」
「もちろん此処に居る間も不自由しない様に工夫しているよ」
エイプリル、レオナルド、ドナテロ3人で名無しの詳しい話をしている中、名無しは3人の隣で静かに話を聞いていた。
するとエイプリルが小さなため息をして考え込むと名無しに振り向き口を開く。
「買い物とか行きたくない？」

買い物！？

それは制限された名無しにとって自由に外を歩いて良いと言われている様なものだ。
明るい太陽の下で街を歩き、営業時間内のお店で好きな物を選んで買う。
しかしそれが出来たらどれだけ毎日楽しい事か。気を付けろと言われている中、そう簡単に昼間の外出が叶う訳無い。

「ドニー、私が居れば大丈夫
彼女も少しは陽の光を浴びないと、人なんだから精神的にも参っちゃう」
ドナテロは1度名無しを見たが直ぐに答えを放つ。
「そしたら皆に聞いてみよう
先生も僕達に任せてくれてるし、心配もしてる」
僕だけの許可じゃ外出はさせられないと、スプリンターやガイズに聞く事になった。

スプリンターがやって来て、訳を話すと心の面も心配したのか外出許可を出した。
ガイズも先生が良いと言うのならと許可を出す。

昼間の外出はエイプリル同伴の元必ず小まめな連絡をし、門限を守る事を約束に名無しは本日の昼間の外出を許された。