寒い...寒い...
全身の感覚がもう無い。低体温で死ぬ...

せっかくミュータントタートルズの夢見れたのにあんまり良い事なかったな...


そんな事を考えてる時に誰かの足音が聞こえた。
そして名無しを軽々持ち上げて抱きしめる。

「すまなかった、お前をここまで追い詰めて...」
「ラ...ファ...エ..ロ...さん？」

ラファエロが名無しを探し見つけ出した。

「喋らなくて良い」
ラファエロは持参した毛布で名無しを包みしっかりと抱いて下水道へと戻って行く。

ホームに戻る途中で名無しがスゥスゥと寝息を立てて寝ているのに気付きラファエロは安心する表情を浮かべた。
「名無し、本当に申し訳なかった
1度ホームを失って、色々酷い目にあって、家族くらいしか信じれなくなって...すまない言い訳ばかりで...けど名無しがこの世界のやつじゃないって解ってからあんなにキツく接したことが申し訳なくなった
こんな姿で出て行く程追い詰めて申し訳ない！」

実質1人で喋ってる様な物だ。今は自分の弱い所を見せても恥ずかしくない。

「ラファ...エロさん...」
「なっ...！！！」
名無しは起きていた。
あんなに強がってた自分がこんなに小さい姿を見せてしまって恥ずかしい。

寝ていた筈の名無しはラファエロが話をしていたので起きたようだ。
途中から聞いていたが威張る態度の理由と謝罪を聞けて名無しは安心した。
そんな顔を見てラファエロは少し強めに抱きしめて、もう1度名無しに謝った。