3話 看病③ ラファエロ
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ふと目が覚めた。
フワフワした敷布団、フワフワした毛布に掛け布団。少しずつ意識が戻って来る。
そして気付いた誰かの視線。
「...ラファエロさん?」
「起きたかよ」
ラファエロが2段ベッドの横にある脚立に座って名無しを見下ろしていた。
夜中の間にラファエロのベッドに運ばれたようだ。
「今日は俺様が看病の当番だ」
そう言うとラファエロは脚立を降りて寝床から去って行ってしまった。
少し経つと手に何かを持って戻って来る。
「飯だ、食え」
パン粥が盛り付けられたお皿を差し出された。
寝ていた体を上半身だけ起こしお皿とスプーンを持ってパン粥を掬う。
それにしても相変わらず無愛想で看病もやらされてる感じがして食事に躊躇してしまう。
もう一度ラファエロの顔を見てみれば
「食わねーのかよ?」
怒られそうなので食べた。
視線が気になる...
ずっと見られてるせいか食があまり進まない。
「なぁ、お前もう体調は戻ってるんだろ?だったら具合悪ぶってないで通常通りにしたらどうだ?」
ラファエロの言葉に驚いた。視線が気になって食べられなかっただけなのに体調が悪い振りをしていると疑われ、パッとラファエロの顔を見れば真顔で甘えだの何がしたいだの悪口ばかり言ってくる。
確かに今の私は一昨日のレオに看病された時より体調は良くなった。けど万全ではない。
「どうせお前はここでタダ飯食って、元気になったら家に帰るんだろ?そしてNYの下水道で珍しい亀に出会ったって笑い話をするんだ...」
「そんな事...しない...」
「良い加減にしろよ。夢の世界だかなんだかしらねーけど、レオが連れて来たから仕方ねえって思ってたが何が起こるかわからねぇ。前に住んでた場所は爆破されて引っ越して来てんだ。
俺様達は生きてる。人にバレねーようにこんな臭い下水道で...」
何が言いたいのかわからない。
スプーンとお皿が持てない程手が震える。
ラファエロはどうしてこんなにも私に攻撃的なのか。
こんなに言われてたら、もう何も食べられない。
名無しは膝の横にお皿とスプーンを置き体を倒してラファエロとは逆の方を向いて布団を頭の近くまで被った。
「俺様が何が言いたいかわかるか?...元気になって此処を出たらバラすんだろ?モンスターに会ったってな」
ラファエロの言葉に何も返せなかった。突然現れてタダ飯、宿泊、介護、元気になればいずれここを離れなきゃいけないんだ。そうしたら皆んなに会った事を...話すの......?
返事の無い名無しを見てため息をすればまたどこかに去って行っていく。
昨日、一昨日にレオナルドとミケランジェロに優しく看病されたせいかそのギャップに悲しさで目が熱くなってしまった。涙を溢すのを必死に堪えて再度体を起こしてみれば目眩なんて感じない。ラファエロの言う通り、体調は良くなっていた。気になったのは体力。パン粥を食べる為に体を起こした時に感じた倦怠感はただの体力低下だ。それもそのはず、この2日間寝たきりだったのだから運動不足にでもなってるだろう。
...私の居場所は此処じゃ無い。けど皆は内緒にする...!
名無しは覚悟を決めた。
フワフワした敷布団、フワフワした毛布に掛け布団。少しずつ意識が戻って来る。
そして気付いた誰かの視線。
「...ラファエロさん?」
「起きたかよ」
ラファエロが2段ベッドの横にある脚立に座って名無しを見下ろしていた。
夜中の間にラファエロのベッドに運ばれたようだ。
「今日は俺様が看病の当番だ」
そう言うとラファエロは脚立を降りて寝床から去って行ってしまった。
少し経つと手に何かを持って戻って来る。
「飯だ、食え」
パン粥が盛り付けられたお皿を差し出された。
寝ていた体を上半身だけ起こしお皿とスプーンを持ってパン粥を掬う。
それにしても相変わらず無愛想で看病もやらされてる感じがして食事に躊躇してしまう。
もう一度ラファエロの顔を見てみれば
「食わねーのかよ?」
怒られそうなので食べた。
視線が気になる...
ずっと見られてるせいか食があまり進まない。
「なぁ、お前もう体調は戻ってるんだろ?だったら具合悪ぶってないで通常通りにしたらどうだ?」
ラファエロの言葉に驚いた。視線が気になって食べられなかっただけなのに体調が悪い振りをしていると疑われ、パッとラファエロの顔を見れば真顔で甘えだの何がしたいだの悪口ばかり言ってくる。
確かに今の私は一昨日のレオに看病された時より体調は良くなった。けど万全ではない。
「どうせお前はここでタダ飯食って、元気になったら家に帰るんだろ?そしてNYの下水道で珍しい亀に出会ったって笑い話をするんだ...」
「そんな事...しない...」
「良い加減にしろよ。夢の世界だかなんだかしらねーけど、レオが連れて来たから仕方ねえって思ってたが何が起こるかわからねぇ。前に住んでた場所は爆破されて引っ越して来てんだ。
俺様達は生きてる。人にバレねーようにこんな臭い下水道で...」
何が言いたいのかわからない。
スプーンとお皿が持てない程手が震える。
ラファエロはどうしてこんなにも私に攻撃的なのか。
こんなに言われてたら、もう何も食べられない。
名無しは膝の横にお皿とスプーンを置き体を倒してラファエロとは逆の方を向いて布団を頭の近くまで被った。
「俺様が何が言いたいかわかるか?...元気になって此処を出たらバラすんだろ?モンスターに会ったってな」
ラファエロの言葉に何も返せなかった。突然現れてタダ飯、宿泊、介護、元気になればいずれここを離れなきゃいけないんだ。そうしたら皆んなに会った事を...話すの......?
返事の無い名無しを見てため息をすればまたどこかに去って行っていく。
昨日、一昨日にレオナルドとミケランジェロに優しく看病されたせいかそのギャップに悲しさで目が熱くなってしまった。涙を溢すのを必死に堪えて再度体を起こしてみれば目眩なんて感じない。ラファエロの言う通り、体調は良くなっていた。気になったのは体力。パン粥を食べる為に体を起こした時に感じた倦怠感はただの体力低下だ。それもそのはず、この2日間寝たきりだったのだから運動不足にでもなってるだろう。
...私の居場所は此処じゃ無い。けど皆は内緒にする...!
名無しは覚悟を決めた。
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