奔星ノ在リ処
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綱吉が普段通り登校していたその日、ブロック塀の上を歩く不可思議な少女に会った。その少女は三浦ハルと名乗りリボーンと友人になりたいのだと言う。奇行が目立つ子だがリボーンはそれを了承し、晴れてハルの望みは叶った。こんな見るからに変な赤ん坊を相手に変わった子がいたものだ、と綱吉が内心思っているとまたもやリボーンが己を殺し屋だと言い銃を取り出してしまった。
そこから何故かあれよあれよと綱吉がリボーンに物騒な事を教えていると勘違いしたハルは激昂し、翌日には何故か甲冑を着て現れた。勝負だと薙刀を振り回すハルに必死に逃げる綱吉。そこに友人の獄寺も加わり、辺りはカオスと化した。
綱吉を守るため投げられた獄寺のダイナマイトで歩道橋から落ちてしまったハルは、甲冑のせいで泳げずバタバタと水中を暴れている。このままでは溺れる。そう綱吉が焦った瞬間、どこからともなく現れたリボーンに眉間を撃ち抜かれた。
額に灯る炎と一気に漲る力で何とかハルは救い出した綱吉はしかし、今度は別の面倒事に見舞われる。
変わった子だとは思っていたがまさか助けたあの一瞬で好きになられるなんて…!猛烈なアプローチを始めたハルから逃げる綱吉はまるで海辺の恋人のようであった。
そんな2人の姿を歩道橋から見下ろす人影が2つ。
「どうだ?うちのツナは。」
「ん―…。」
歩道橋の手すりに立つリボーンと、その横で綱吉達を見下ろしていたのは昴だった。
感情のない目がふと下から逸らされる。流れるように顔が上がり、特徴的な輝く瞳は鏡のようにリボーンの顔を反射するだけだった。
「貴方に免じてもう少し様子を見てあげる。」
お眼鏡にはかなわなかったらしい。だがそれでこそやり甲斐があると言うもの。遠ざかって行く背を見送ったリボーンはほくそ笑んだ。
◇
それは夏休みが開けて暫くした日のことだった。
久しぶりに補習もなくゆっくりと寝ていた綱吉はリボーンの強烈な蹴りで叩き起された。
「いってー!!」
「何時まで寝てんだ。客が来てんだ、準備しろ。」
そう言ってさっさと綱吉を置いて行くリボーン。客って自分には関係ないだろう。と言うかそもそも起こし方どうにかならないのか。そんな色々なことを考えながら悶絶していたが、泣く泣く穏やかな朝を諦めた綱吉は仕方なく支度に取り掛かったのだった。
パジャマから着替えた後、顔や歯を洗い身支度を整え終わると止まらない欠伸を噛み殺しながリビングへと入る。
「お客さんって誰えぇぇ?!」
扉を開け見えた光景に思わず綱吉は大声を上げた。
それもそのはず、いつもの見慣れたその場所にリボーンとあの星空の瞳を持つ少女、昴が優雅に座ってお茶を飲んでいたからだ。どういう事だと目を白黒させていると母の奈々がキッチンから楽しげに出てきた。
「つっくん、いつの間にこんな可愛い子とお友達になったの?言ってくれたら美味しいお菓子も用意したのに!」
「いや、友達とかじゃなくてっ、」
「ちょっと何かないか見てくるから。その間おもてなしお願いね。」
「ちょっと母さん!」
ご機嫌に財布片手にリビングを後にする奈々に綱吉が悲痛な声をあげる。しかし気にする様子もなく玄関を出て行き、場は再度綱吉とリボーンと昴だけとなった。
どういう状況だ、これ…。自分の家なのにまるで知らない空間のようだと固まっていると、昴の向かいに座っていたリボーンが綱吉を呼ぶ。
「おせーぞツナ。」
「リボーン!遅いとかじゃなくてなんでこの人が家に?!」
「オレが呼んだんだぞ。昴はお前のファミリー候補だからな。」
「なんで?!と言うか昴って誰?!」
「昴は昴だ。お前が今も鼻の下伸ばしてるコイツだそ。」
「伸ばしてないよ!!」
怒涛の展開に綱吉の絶叫が止まらない。常々意味不明な言動を取ってはいたが、まさか顔見知り程度の相手を我がもの顔で家に招き入れ、あまつさえファミリー候補だなんて…。とんでもない状況に綱吉は昴を見つめる。澄まし顔でなんの反応のないその姿は、リボーンの話を予め知っていたようだった。
どういうつもりだろうか…。真意が掴めず訝しむ綱吉に、ふいに昴が顔を向ける。バチッと音がしそうな程絡まった視線は逸らせない。キラキラと煌めくその特徴的な瞳を見つめ続けていると昴がす、と自分の前の席へ指を指した。揃えられた指先は座れの合図だった。
ここオレの家なんだけど…。若干モヤモヤしながらリボーンの隣、昴の対面の椅子を引いた。
「えっと、あの、昴…さん?リボーンから色々言われたと思うんですけど、あの、ほんとファミリーとかマフィアとか冗談みたいなもんですから!忘れてもらって大丈夫ですから!」
しどろもどろになりつつも綱吉は昴に謝罪した。どうせまたリボーンがろくでもない事を言ったのだろう。普通あんな物騒な話を信じる者などいない。ここまで来た理由は不明だが兎に角誤解を解いて早く帰ってもらおうする綱吉に、しかし昴はその形の良い唇を動かした。
「私を選ぶのは当たり前なのよ。私は可愛いもの。でも、貴方はどうなの?」
「え?」
「私をそのファミリーとやらにしたいなら、貴方が私と釣り合わなきゃダメなのよ?」
そう言って浅く微笑む昴にポカン、とする。笑顔も綺麗だなと思う反面、頭の中では先程の言葉が回り続けた。今、何を言われた?
「ならいっちょ見せてやるか。」
はっとする。停止していた思考が動き出したが、綱吉はついつい昴の言葉より先にリボーンに反応してしまう。
「は?!何をだよ?!」
「『オレの』育てたお前の実力をだ。」
「オレのがめっちゃ強調されてるー!」
絶対面倒になるのを察した綱吉は必死にリボーンを止めようとした。が、この規格外の赤ん坊がそんなもので止まるはずもなくニヒルに笑う。
「女の望みを叶えてこそ一流のマフィアだぞ、ツナ。」
「だからオレはマフィアなんかっ!〜あぁもう!!」
話を聞けよ!!
遂に渾身の綱吉の叫び声が木霊したが、2人の澄まし顔が崩れることはなかった。
そこから何故かあれよあれよと綱吉がリボーンに物騒な事を教えていると勘違いしたハルは激昂し、翌日には何故か甲冑を着て現れた。勝負だと薙刀を振り回すハルに必死に逃げる綱吉。そこに友人の獄寺も加わり、辺りはカオスと化した。
綱吉を守るため投げられた獄寺のダイナマイトで歩道橋から落ちてしまったハルは、甲冑のせいで泳げずバタバタと水中を暴れている。このままでは溺れる。そう綱吉が焦った瞬間、どこからともなく現れたリボーンに眉間を撃ち抜かれた。
額に灯る炎と一気に漲る力で何とかハルは救い出した綱吉はしかし、今度は別の面倒事に見舞われる。
変わった子だとは思っていたがまさか助けたあの一瞬で好きになられるなんて…!猛烈なアプローチを始めたハルから逃げる綱吉はまるで海辺の恋人のようであった。
そんな2人の姿を歩道橋から見下ろす人影が2つ。
「どうだ?うちのツナは。」
「ん―…。」
歩道橋の手すりに立つリボーンと、その横で綱吉達を見下ろしていたのは昴だった。
感情のない目がふと下から逸らされる。流れるように顔が上がり、特徴的な輝く瞳は鏡のようにリボーンの顔を反射するだけだった。
「貴方に免じてもう少し様子を見てあげる。」
お眼鏡にはかなわなかったらしい。だがそれでこそやり甲斐があると言うもの。遠ざかって行く背を見送ったリボーンはほくそ笑んだ。
◇
それは夏休みが開けて暫くした日のことだった。
久しぶりに補習もなくゆっくりと寝ていた綱吉はリボーンの強烈な蹴りで叩き起された。
「いってー!!」
「何時まで寝てんだ。客が来てんだ、準備しろ。」
そう言ってさっさと綱吉を置いて行くリボーン。客って自分には関係ないだろう。と言うかそもそも起こし方どうにかならないのか。そんな色々なことを考えながら悶絶していたが、泣く泣く穏やかな朝を諦めた綱吉は仕方なく支度に取り掛かったのだった。
パジャマから着替えた後、顔や歯を洗い身支度を整え終わると止まらない欠伸を噛み殺しながリビングへと入る。
「お客さんって誰えぇぇ?!」
扉を開け見えた光景に思わず綱吉は大声を上げた。
それもそのはず、いつもの見慣れたその場所にリボーンとあの星空の瞳を持つ少女、昴が優雅に座ってお茶を飲んでいたからだ。どういう事だと目を白黒させていると母の奈々がキッチンから楽しげに出てきた。
「つっくん、いつの間にこんな可愛い子とお友達になったの?言ってくれたら美味しいお菓子も用意したのに!」
「いや、友達とかじゃなくてっ、」
「ちょっと何かないか見てくるから。その間おもてなしお願いね。」
「ちょっと母さん!」
ご機嫌に財布片手にリビングを後にする奈々に綱吉が悲痛な声をあげる。しかし気にする様子もなく玄関を出て行き、場は再度綱吉とリボーンと昴だけとなった。
どういう状況だ、これ…。自分の家なのにまるで知らない空間のようだと固まっていると、昴の向かいに座っていたリボーンが綱吉を呼ぶ。
「おせーぞツナ。」
「リボーン!遅いとかじゃなくてなんでこの人が家に?!」
「オレが呼んだんだぞ。昴はお前のファミリー候補だからな。」
「なんで?!と言うか昴って誰?!」
「昴は昴だ。お前が今も鼻の下伸ばしてるコイツだそ。」
「伸ばしてないよ!!」
怒涛の展開に綱吉の絶叫が止まらない。常々意味不明な言動を取ってはいたが、まさか顔見知り程度の相手を我がもの顔で家に招き入れ、あまつさえファミリー候補だなんて…。とんでもない状況に綱吉は昴を見つめる。澄まし顔でなんの反応のないその姿は、リボーンの話を予め知っていたようだった。
どういうつもりだろうか…。真意が掴めず訝しむ綱吉に、ふいに昴が顔を向ける。バチッと音がしそうな程絡まった視線は逸らせない。キラキラと煌めくその特徴的な瞳を見つめ続けていると昴がす、と自分の前の席へ指を指した。揃えられた指先は座れの合図だった。
ここオレの家なんだけど…。若干モヤモヤしながらリボーンの隣、昴の対面の椅子を引いた。
「えっと、あの、昴…さん?リボーンから色々言われたと思うんですけど、あの、ほんとファミリーとかマフィアとか冗談みたいなもんですから!忘れてもらって大丈夫ですから!」
しどろもどろになりつつも綱吉は昴に謝罪した。どうせまたリボーンがろくでもない事を言ったのだろう。普通あんな物騒な話を信じる者などいない。ここまで来た理由は不明だが兎に角誤解を解いて早く帰ってもらおうする綱吉に、しかし昴はその形の良い唇を動かした。
「私を選ぶのは当たり前なのよ。私は可愛いもの。でも、貴方はどうなの?」
「え?」
「私をそのファミリーとやらにしたいなら、貴方が私と釣り合わなきゃダメなのよ?」
そう言って浅く微笑む昴にポカン、とする。笑顔も綺麗だなと思う反面、頭の中では先程の言葉が回り続けた。今、何を言われた?
「ならいっちょ見せてやるか。」
はっとする。停止していた思考が動き出したが、綱吉はついつい昴の言葉より先にリボーンに反応してしまう。
「は?!何をだよ?!」
「『オレの』育てたお前の実力をだ。」
「オレのがめっちゃ強調されてるー!」
絶対面倒になるのを察した綱吉は必死にリボーンを止めようとした。が、この規格外の赤ん坊がそんなもので止まるはずもなくニヒルに笑う。
「女の望みを叶えてこそ一流のマフィアだぞ、ツナ。」
「だからオレはマフィアなんかっ!〜あぁもう!!」
話を聞けよ!!
遂に渾身の綱吉の叫び声が木霊したが、2人の澄まし顔が崩れることはなかった。
