工藤さん家の娘さんは目が見えない。
お好きな名前をどうぞ
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『続いてのニュースです。あの高校生探偵のー…、』
「すごいなぁ、新ちゃん。」
アナウンサーの声に感心しながらムクの頭を撫でる。
新ちゃんが高校生探偵として活躍し始めてからニュースやラジオで名前をよく聞くようになった。でも有名になるくらい事件に遭遇するって言うのも何ともな…。
「でもあの子も普通の高校生なんだけどね。」
ねー、と同意を求めるようにムクの頭を撫でる。サッカーの試合で悔しがったり、現場で伊達さん達に怒られたり、蘭ちゃんにドギマギしたり。今日も蘭ちゃんと遊園地デートだねって言ったらデートじゃないって怒るくらい普通の男の子なのだが、なんだかなぁ。致し方ないとは言え囃し立てるアナウンサーに少しモヤッとした。
まぁこんな事本人に言っても煙たがられるだけだが、全く親の心子知らずとは言うが姉の心弟知らずなんて聞いたことないぞと、今頃楽しんでるであろう新ちゃんに心の中で苦笑した。
ザーザーと本格的に降り出した雨が窓を叩いている。新ちゃんと蘭ちゃんは大丈夫だろうか。そう心配していると突然大きな爆発音が響いた。ビクッと起き上がるムクと一緒に肩が跳ねる。隣の家からだから多分博士の研究だろう。また何を作っているのだろうか。意欲があるのは素晴らしいがこう毎回爆発してるのはどうなのだろうかとお節介にも思ってしまう。
とりあえずいつもの事だし大丈夫だろうと、止めていた音楽プレーヤーを再生した。大好きな音が流れてくる。これは昔、新ちゃんと蘭ちゃんが私の誕生日にサプライズで演奏してくれた曲をCDに録音したものだ。あの時は本当に嬉しかったなぁ。まだ幼かったから拙さもあったが私にはどんな演奏より素敵なものに聞こえた。だから定期的に流しているのだが、2人は恥ずかしそうにするので最近では1人の時に聞くようにしている。あ、でもあの時の園子ちゃんのプレゼントも凄かった。流石は鈴木財閥のご令嬢だと度肝を抜かれたとその時を懐かしんでいるとインターホンの音が響いた。
誰だろうか。荷物は頼んでないし…、まさか博士かと先程の爆発音を思い出しながらテレビドアホンのボタンを押す。音声が伝えてくる人物像はやはり博士だが怪我はないらしい。それにほっとするも、音声が告げた『6歳前後の男児』の言葉に首を傾げる。博士は独身だったはずだ。それなのに何故私の知らない子供と家に来るのだろうか。疑問は尽きないが、こんな雨の中待たせる訳にもいかずとりあえず玄関へと向かった。
「博士どうしたんですか?こんな雨の中。」
「おお!いきなりすまんな、かなえ君。ちと話しがあってな。」
「話?」
「あぁ、実はー、」
「姉さん!」
歯切れの悪い博士に訝しく思っているといきなり子供が大声を上げた。随分焦っているようだが姉さんとはなんだろうか。と言うかこの声どこかで…。
「俺だよ!新一だよ姉さん!!へんな薬を飲まされて身体が小さくなっちゃったんだ!」
「…は?」
ポカンと口を開けた私の後ろで電話が鳴り始める。
雨足が落ち着き始めたばかりなのに何だか嵐が来そうな気がした。
「すごいなぁ、新ちゃん。」
アナウンサーの声に感心しながらムクの頭を撫でる。
新ちゃんが高校生探偵として活躍し始めてからニュースやラジオで名前をよく聞くようになった。でも有名になるくらい事件に遭遇するって言うのも何ともな…。
「でもあの子も普通の高校生なんだけどね。」
ねー、と同意を求めるようにムクの頭を撫でる。サッカーの試合で悔しがったり、現場で伊達さん達に怒られたり、蘭ちゃんにドギマギしたり。今日も蘭ちゃんと遊園地デートだねって言ったらデートじゃないって怒るくらい普通の男の子なのだが、なんだかなぁ。致し方ないとは言え囃し立てるアナウンサーに少しモヤッとした。
まぁこんな事本人に言っても煙たがられるだけだが、全く親の心子知らずとは言うが姉の心弟知らずなんて聞いたことないぞと、今頃楽しんでるであろう新ちゃんに心の中で苦笑した。
ザーザーと本格的に降り出した雨が窓を叩いている。新ちゃんと蘭ちゃんは大丈夫だろうか。そう心配していると突然大きな爆発音が響いた。ビクッと起き上がるムクと一緒に肩が跳ねる。隣の家からだから多分博士の研究だろう。また何を作っているのだろうか。意欲があるのは素晴らしいがこう毎回爆発してるのはどうなのだろうかとお節介にも思ってしまう。
とりあえずいつもの事だし大丈夫だろうと、止めていた音楽プレーヤーを再生した。大好きな音が流れてくる。これは昔、新ちゃんと蘭ちゃんが私の誕生日にサプライズで演奏してくれた曲をCDに録音したものだ。あの時は本当に嬉しかったなぁ。まだ幼かったから拙さもあったが私にはどんな演奏より素敵なものに聞こえた。だから定期的に流しているのだが、2人は恥ずかしそうにするので最近では1人の時に聞くようにしている。あ、でもあの時の園子ちゃんのプレゼントも凄かった。流石は鈴木財閥のご令嬢だと度肝を抜かれたとその時を懐かしんでいるとインターホンの音が響いた。
誰だろうか。荷物は頼んでないし…、まさか博士かと先程の爆発音を思い出しながらテレビドアホンのボタンを押す。音声が伝えてくる人物像はやはり博士だが怪我はないらしい。それにほっとするも、音声が告げた『6歳前後の男児』の言葉に首を傾げる。博士は独身だったはずだ。それなのに何故私の知らない子供と家に来るのだろうか。疑問は尽きないが、こんな雨の中待たせる訳にもいかずとりあえず玄関へと向かった。
「博士どうしたんですか?こんな雨の中。」
「おお!いきなりすまんな、かなえ君。ちと話しがあってな。」
「話?」
「あぁ、実はー、」
「姉さん!」
歯切れの悪い博士に訝しく思っているといきなり子供が大声を上げた。随分焦っているようだが姉さんとはなんだろうか。と言うかこの声どこかで…。
「俺だよ!新一だよ姉さん!!へんな薬を飲まされて身体が小さくなっちゃったんだ!」
「…は?」
ポカンと口を開けた私の後ろで電話が鳴り始める。
雨足が落ち着き始めたばかりなのに何だか嵐が来そうな気がした。