工藤さん家の娘さんは目が見えない。
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リビングでくつろいでいると、ピンポーン、とインターホンが鳴った。
誰だろうか。宅配はないし、蘭ちゃんや新ちゃんも来る予定はない。内心首を傾げながらテレビドアホンのボタンを押す。
「はい。」
『かなえちゃーん!お母さんよ〜!』
『かなえ、ただいま。』
「え?!」
外にいたのは父と母だった。帰ってくるなんて連絡は来ていない。慌てて玄関の扉を開け2人を迎え入れる。
「サプラーイズ!びっくりした?」
「驚いたよ!連絡くれれば良かったのに。」
「連絡したらサプライズにならないだろう。」
勢いよく私を抱きしめる母と楽しげに言う父に肩を下げる。似た者夫婦だこと。
ひとしきり挨拶も済み2人と共に家の中に入ると、リビングで早速ムクが母に飛びかかる音がした。それを微笑ましく思いながらも用意したお茶をテーブルへと置く。
「ありがとうかなえ。…うん、紅茶の淹れ方上手くなったな。」
「かなえちゃんは努力家だもの。美味しいに決まってるわ。」
「そんな事もないけど…。」
褒められるのは嬉しいがやはり照れの方が大きい。少し温かくなった頬を掻きながらはにかみ、2人の前のソファへと腰掛けた。
「それにしても、2人共元気そうで良かっかよ。」
「かなえちゃんも元気そうで安心したわ。やっぱりあのイケメン刑事さん達のおかげかしら?」
「もー、またそうやって茶化す。あの2人はただの友達でーす。」
「でも彼らは優秀だからな。今度私からも挨拶しておこうか。」
「お父さんまでやめてよ。」
冗談だと笑う父と残念そうな母に呆れたように苦笑した。心配なのは分かるが態々親を会わせるのは、ちょっと躊躇う。萩原さんと松田さんに何かある訳じゃないし、自慢の両親なんだけど…。複雑な子供心と言うやつだ。
そんな内心を振り払うよう2人に海外の生活を聞けば、待ってましたと言わんばかりに喋り出した母にまた苦笑いが漏れた。電話で知っていたし楽しそうなのも何よりだが、ちょっと飛ばしすぎじゃないか?食べ物のお土産は嬉しいけど、何後から沢山渡すって。何を渡すの。クローゼットの中はまだ着てない服いっぱいあるんだけど?
若干疲れ気味に母の話を聞いていると、そう言えばと父から声がかかった。
「新一は学校か?」
「え?…あ、」
しまった。ピシッと固まる私に父と母が訝しげに名を呼んでくる。やばい、まずい。ダラダラと冷や汗が流れ始める私は、何とか笑顔を作りながら答えた。
「うん、ちょっとね。何だったかな…。部活とか何とか言ってたよ。」
「あれ?新ちゃんまた部活入ったの?」
母の不思議そうな声に今度こそ笑顔が引き攣った。やらかした。部活辞めたんだった。しかし言ってしまったものはどうしようもなく、次の言い訳を考えアワアワとする私を父が低い声で制した。
「かなえ。」
「…はい。」
「ちゃんと説明しなさい。」
「はい…。」
デジャヴな感じに、それでも前より逃げ場がないことを悟り頭がどんどんと下がっていく。
ごめん新ちゃん。不出来な姉を許してくれ。
誰だろうか。宅配はないし、蘭ちゃんや新ちゃんも来る予定はない。内心首を傾げながらテレビドアホンのボタンを押す。
「はい。」
『かなえちゃーん!お母さんよ〜!』
『かなえ、ただいま。』
「え?!」
外にいたのは父と母だった。帰ってくるなんて連絡は来ていない。慌てて玄関の扉を開け2人を迎え入れる。
「サプラーイズ!びっくりした?」
「驚いたよ!連絡くれれば良かったのに。」
「連絡したらサプライズにならないだろう。」
勢いよく私を抱きしめる母と楽しげに言う父に肩を下げる。似た者夫婦だこと。
ひとしきり挨拶も済み2人と共に家の中に入ると、リビングで早速ムクが母に飛びかかる音がした。それを微笑ましく思いながらも用意したお茶をテーブルへと置く。
「ありがとうかなえ。…うん、紅茶の淹れ方上手くなったな。」
「かなえちゃんは努力家だもの。美味しいに決まってるわ。」
「そんな事もないけど…。」
褒められるのは嬉しいがやはり照れの方が大きい。少し温かくなった頬を掻きながらはにかみ、2人の前のソファへと腰掛けた。
「それにしても、2人共元気そうで良かっかよ。」
「かなえちゃんも元気そうで安心したわ。やっぱりあのイケメン刑事さん達のおかげかしら?」
「もー、またそうやって茶化す。あの2人はただの友達でーす。」
「でも彼らは優秀だからな。今度私からも挨拶しておこうか。」
「お父さんまでやめてよ。」
冗談だと笑う父と残念そうな母に呆れたように苦笑した。心配なのは分かるが態々親を会わせるのは、ちょっと躊躇う。萩原さんと松田さんに何かある訳じゃないし、自慢の両親なんだけど…。複雑な子供心と言うやつだ。
そんな内心を振り払うよう2人に海外の生活を聞けば、待ってましたと言わんばかりに喋り出した母にまた苦笑いが漏れた。電話で知っていたし楽しそうなのも何よりだが、ちょっと飛ばしすぎじゃないか?食べ物のお土産は嬉しいけど、何後から沢山渡すって。何を渡すの。クローゼットの中はまだ着てない服いっぱいあるんだけど?
若干疲れ気味に母の話を聞いていると、そう言えばと父から声がかかった。
「新一は学校か?」
「え?…あ、」
しまった。ピシッと固まる私に父と母が訝しげに名を呼んでくる。やばい、まずい。ダラダラと冷や汗が流れ始める私は、何とか笑顔を作りながら答えた。
「うん、ちょっとね。何だったかな…。部活とか何とか言ってたよ。」
「あれ?新ちゃんまた部活入ったの?」
母の不思議そうな声に今度こそ笑顔が引き攣った。やらかした。部活辞めたんだった。しかし言ってしまったものはどうしようもなく、次の言い訳を考えアワアワとする私を父が低い声で制した。
「かなえ。」
「…はい。」
「ちゃんと説明しなさい。」
「はい…。」
デジャヴな感じに、それでも前より逃げ場がないことを悟り頭がどんどんと下がっていく。
ごめん新ちゃん。不出来な姉を許してくれ。