華の元JK、空を飛ぶ
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突然だが私は猫が苦手だ。
小さい頃、近所の野良猫に引っ掻かれて以来猫には恐怖心しかない。それはこの世界に産まれ直しても同じことで、艇内に日増しに増える猫の姿に顔を歪めていた。
「また…。」
依頼から戻り部屋を開けた私はベッドに伸び伸びと寝ているその姿を見留め、ため息をついた。
私の部屋は日の入りがいい位置にある。そのためかよく日向ぼっこをするかのように私の部屋に動物が入り浸っていて、その中でも群を抜いて多いのが猫だった。勝手に入ってベッドや窓辺を占領し、満足したら扉を開けて外へ出すよう鳴いて催促する。私がピアノを弾いていても武器の手入れをしていてもお構いなしで、その度に作業を中断しなければならないのだからいい加減にして欲しいものだ。
「私ちょっと寝たいんだけど…。」
そう零すもベッドの上の猫達は目を瞑ったまま動く気配はない。気持ちよさそうに寝て…。ほんの少し湧いた怒りをため息でいなし自室を後にした。
仮眠室は生憎使用中。他の眠れそうな部屋も大概使われており、疲労がピークの私はフラフラと食堂へと向かった。およそ寝られる場所などないが兎に角休みたかった私は、入って近くの椅子へと腰掛けるとそのまま頭を抱える。目の奥が絞まっている気がする。本当に寝たい。
「ヒトの子よ、何を辛気臭い顔をしておるのじゃ?」
高く伸びやかな声が聞こえる。それと同時に目の前に何やら生き物の気配がしてゆっくりと顔を上げた。
「…イーウィヤさん…。」
「如何にも!我こそ六竜の『翠』、イーウィヤなのじゃ〜!」
そこに居たのはモフモフとした毛玉…、元いイーウィヤさんだった。珍しい、グランもいないのに私に話しかけてくるなんて。何か用だろうか、と思うも億劫な頭では言葉はあまり浮かんでこなかった。
「どうしましたか…。」
「イーウィヤは日向ぼっこがしたいのじゃ。しかし主の部屋には他の猫がおって、イーウィヤの寝る場所がないのじゃ!」
そう言って鼻を鳴らす彼?彼女?に目がしょぼしょぼとする。やばい、全然理解出来ない。なんか日向ぼっことか寝るとか言ってたような…。
「ほれ!早く戻って奴らを追い出すのじゃ!」
猫の姿にも関わらず表情豊かなイーウィヤさんは、フサフサの尻尾を揺らす。長い毛が動きに合わせてふわりと動くのを思わず目で追いかけてしまう。ふわふわ…。柔らかそう…。
「聞いておるのか!ヒトの子、おぉぉ?!」
重たい腕を何とか持ち上げてイーウィヤさんを引き寄せる。そしてそのまま抱き締めふわふわの身体に顔を埋めた。
「なんじゃ?!いきなり何をするのじゃ!!」
あー、気持ちいい…。柔らかい、めっちゃいい枕。
「この高貴なイーウィヤに対してなんと無礼な!早く退かぬか〜!!」
声を出す度振動するのもいい。
ジタジタと顔の下で動くのも気にならず、私はそのまま柔らかい毛と温かい体温に包まれながら意識を手放していった。
おまけ
(「やほ〜。」
「イーウィヤに、スイ?」
「は!特異点!ワムデュス!丁度いいところに来た、このヒトの子を早く退けるのじゃ!重いのじゃ〜!!」
「凄い寝てる。ワムも寝る〜。」
「止めぬか!イーウィヤぞ!我は高貴なイーウィヤぞ〜!!」)
小さい頃、近所の野良猫に引っ掻かれて以来猫には恐怖心しかない。それはこの世界に産まれ直しても同じことで、艇内に日増しに増える猫の姿に顔を歪めていた。
「また…。」
依頼から戻り部屋を開けた私はベッドに伸び伸びと寝ているその姿を見留め、ため息をついた。
私の部屋は日の入りがいい位置にある。そのためかよく日向ぼっこをするかのように私の部屋に動物が入り浸っていて、その中でも群を抜いて多いのが猫だった。勝手に入ってベッドや窓辺を占領し、満足したら扉を開けて外へ出すよう鳴いて催促する。私がピアノを弾いていても武器の手入れをしていてもお構いなしで、その度に作業を中断しなければならないのだからいい加減にして欲しいものだ。
「私ちょっと寝たいんだけど…。」
そう零すもベッドの上の猫達は目を瞑ったまま動く気配はない。気持ちよさそうに寝て…。ほんの少し湧いた怒りをため息でいなし自室を後にした。
仮眠室は生憎使用中。他の眠れそうな部屋も大概使われており、疲労がピークの私はフラフラと食堂へと向かった。およそ寝られる場所などないが兎に角休みたかった私は、入って近くの椅子へと腰掛けるとそのまま頭を抱える。目の奥が絞まっている気がする。本当に寝たい。
「ヒトの子よ、何を辛気臭い顔をしておるのじゃ?」
高く伸びやかな声が聞こえる。それと同時に目の前に何やら生き物の気配がしてゆっくりと顔を上げた。
「…イーウィヤさん…。」
「如何にも!我こそ六竜の『翠』、イーウィヤなのじゃ〜!」
そこに居たのはモフモフとした毛玉…、元いイーウィヤさんだった。珍しい、グランもいないのに私に話しかけてくるなんて。何か用だろうか、と思うも億劫な頭では言葉はあまり浮かんでこなかった。
「どうしましたか…。」
「イーウィヤは日向ぼっこがしたいのじゃ。しかし主の部屋には他の猫がおって、イーウィヤの寝る場所がないのじゃ!」
そう言って鼻を鳴らす彼?彼女?に目がしょぼしょぼとする。やばい、全然理解出来ない。なんか日向ぼっことか寝るとか言ってたような…。
「ほれ!早く戻って奴らを追い出すのじゃ!」
猫の姿にも関わらず表情豊かなイーウィヤさんは、フサフサの尻尾を揺らす。長い毛が動きに合わせてふわりと動くのを思わず目で追いかけてしまう。ふわふわ…。柔らかそう…。
「聞いておるのか!ヒトの子、おぉぉ?!」
重たい腕を何とか持ち上げてイーウィヤさんを引き寄せる。そしてそのまま抱き締めふわふわの身体に顔を埋めた。
「なんじゃ?!いきなり何をするのじゃ!!」
あー、気持ちいい…。柔らかい、めっちゃいい枕。
「この高貴なイーウィヤに対してなんと無礼な!早く退かぬか〜!!」
声を出す度振動するのもいい。
ジタジタと顔の下で動くのも気にならず、私はそのまま柔らかい毛と温かい体温に包まれながら意識を手放していった。
おまけ
(「やほ〜。」
「イーウィヤに、スイ?」
「は!特異点!ワムデュス!丁度いいところに来た、このヒトの子を早く退けるのじゃ!重いのじゃ〜!!」
「凄い寝てる。ワムも寝る〜。」
「止めぬか!イーウィヤぞ!我は高貴なイーウィヤぞ〜!!」)