孤立世界

霈 頸木(おおあめ くびき) ♂
見た目10代後半 170㎝
「頸木?…誰の事ですか梅吉さん。俺の名前は霈。それひとつだけですよ」
「俺はもうずっとここで生きて行くと決めたんだ。母さんや家族のみんなを捨てたこと…後悔は、してない。梅の側に居られるなら、後悔なんて」




ゲンガー
簣(あじか)に作られた人形の一つ。昔、人形だからという理由で村から迫害されていた頸木を一時期友人以上の関係として認め、一緒に居てくれた梅吉だけに格別の想いを持っている。梅吉が成長し村から姿を消して以来、彼を探すため数週間以上黙ったまま家を空けたまに帰ってくるといった行為を繰り返し、ようやく数年前に所在を突き止めた。「頸木」という名前ではなく、家族しか知らない「霈」という名前で芳(よし)の麻薬カルテルの組員になり、梅吉の部下になるが、自分が誰なのかまったく気がつかず、多少優れた部下として扱われるたび悲しくむなしい気持ちになる。
実の弟のような、唯一無二の親友のようなそんな存在であった梅吉の側に居続けることができるなら、自分がどれだけ彼に恋焦がれていた「頸木」という人物であろうとも、黙っていようと心に決めた。
あまり人前で笑わず、周囲と距離を置こうとするため友人は皆無。「独裁者の国」に薬を提供している組織内で、自分が簣作の「生き人形」だということがばれれば、家族はもうあの村では生きていけないと思い、プロフィールに関しては細心の注意を払う。
表の名前は「頸木」。現在は「霈」の名で生きている。

一人称…俺
二人称…あなた
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