小ネタ集④
「エレナちゃん……」
屋敷に戻ると大変な事が起きていた。
エレナちゃんが……剛毛になってしまった……
「ホント、ゴメン……」
まさか、栄養剤がこんなに効くなんて……
「……怒ってる……よね?」
彼女を後ろから抱き締める。
「毛深いのも……受け入れる。それに──」
「カイトくん、何して……きゃあ!」
「え? エレナちゃ──うわ!」
僕が抱き付いていたのは、本物の熊だった。
──何故、此処に熊が?!
「あ、いたいた。熊五朗」
「カ、カルロさん?!」
「この子、今……欲情期らしいんだけど大丈夫だったかな?」
「え?」
「ライの部屋に置いといたんだけど、相性が合わなかったみたいで」
ライ様でも、流石に熊は危ないですよ。
なんて思っていたけど、カルロさんから出た言葉は──
「ライに襲われそうになって逃げ出したって話」
「そうだったんですか? だから怯えてたんですね」
そして、エレナちゃんは熊が落ち着くまで匿っていたんだとか。
ライ様……恐るべし……
〈Invincible?-無敵?-〉
END.