小ネタ集①

タスク&リコリス



「ちぇ。何だよ、リコリスのやつ……あんなに怒んなくても……」


数分前──


「ねえ、タスク! 今日ね、たくさん服を買ったの!」
「もしかして、オレっちにファッションショーしてくれんの?」
「……見てくれる?」
「喜んで」


そう答えるタスクにリコリスは笑顔になる。


「……どうかな?」
「すげェ、可愛い!!」
「これは、どう?」
「すげェ、可愛い!!」
「これは──」
「すげェ、可愛い──」


このやり取りが暫く続いた。


「ねぇ、どれが一番似合ってた?」
「どれもみんな、リコリスに似合ってたよ」
「……タスクの馬鹿!」
「え?」
「ばか、バカ、馬鹿!」
「ちょ、リコリス──」


リコリスは真っ赤な顔でタスクを部屋から追い出した。


「──ったく、怒った顔も可愛すぎなんだよ……服も全部、似合ってたし……萌え殺す気かよ……」


そう呟いて、タスクは踵を返した。







END.
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