小ネタ集③
「よぉ、メア」
「……ロイ……」
学校から帰宅して、ドアを開けたら……嫌なサプライズが待っていた。
「……仕事、どうしたの……」
「それどころじゃねぇもん。サボったに決まってんだろ」
それどころじゃない、って何……
それ、メアのセリフなんだけど。
「……クビになるよ……」
「心配ねぇよ。皆、ぼくの下僕同然だからな。身体使えば、社長より上になれんの」
……ロイはメアを後ろから抱き締める。
物凄く、厭らしい手付きで。
「それよか、知ってっか? 今日は餓鬼の日!」
「……知ってるけど、何?」
餓鬼の日って……
絶対……こいつ、勘違いしてる……
「知ってんなら、話は早いな。そんじゃ早速、子づ──」
「……ばかっ!! しないから!」
先行く変態は、レベルが桁違いの勘違いをしてた……
──この後、ロイに数日かけて“こどもの日”の説明をした。
変態を兄に持つと、苦労する……
そんなのが二人もいるなんて……最低最悪。
〈メアとロイ〉
END.