捻子の友情




「愛プリ、ね」
「やっぱり知ってるんだね、モルちゃん」
「俺、今さバイトでソレ売ってんの」
「…………笑える」


失笑する、ギル。


「ギル、想像すんな。スフレも少し前に買いに来たんだよ」
「スーちゃんが?」
「そ、興味無さそうだったけど周りに流されてたつぅか……」


モルテは溜め息混じりに笑う。


「どのコが気に入ったんだろう」
「へぇ。気になるんだ?」
「……まあ、それなりにね」
「流石、ギル。女子にモテるだけあるね」


モルテの言葉にギルはあからさまに不機嫌な顔になる。


「機嫌損ねんなって」
「別にそんなんじゃない」
「……俺に似てるって、買ってったよ」


“どこが似てんだか分かんねぇけど”
モルテはそう付け加えた。


「モルちゃんと似てるキャラがいるんだ? ソイツ、今度僕に買ってきてよ」
「はあ?! 嫌だっての」



.
2/10ページ
スキ