無遊病
「──それでね、結局二人は戻って来なかったって話」
「二人のアレな写真って……何?」
「ミモザ、気になるんだ?」
「ええ。スフレがあまりにも楽しそうに話すものだから」
そう言って、ミモザは笑顔を見せた。
「……これね」
と、ザクロは自分のスマホの画面をミモザに見せる。
「もう! ザクロ! 少しは焦らそうよぉ」
頬を膨らますスフレの頬をザクロはツンとつつく。
「ミモザは生徒会が忙しいんだから、時間取らせないの」
「……はぁい」
スフレは“ざんねーん”と言った様子だ。
「……ベッドシーンなのに裸ではないのね」
「あ! ミモザも思った? 私も気になったの!」
身を乗り出す、スフレ。
「けど」
「けど?」
「……ギルは喜んでいるんじゃないかしら?」
「あたしも思ってた」
ミモザとザクロは顔を見合わせてクスクス笑う。
「でもさぁ、モルテはどうなのかなぁ?」
そう言って、スフレもクスクス笑う。
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