呑んデレラ
「マツバ、今日も通院か?」
「……まあな」
マツバは身体中に包帯を巻いて、3限目から登校した。
「怪我、日に日に酷くなってねぇ?」
モルテがマツバを見て言った。
「…………そろそろ殺られるかも、な……」
「……何か言ったか?」
「……いや、何も……」
「俺もさ、昔よく転んで怪我してたけど……お前ほどじゃなかった」
“オレ、ドジだから”そう言って、マツバは苦笑い。
「親なんだろ?」
「え、あ! ち、違うよ……」
マツバは急に挙動不審になる。
「……最近、給食は、お代わりしまくってるし。家で食べてないんじゃ──」
「好きな献立なだけだって。それより、今日って空いてるか?」
「あー、ゴメン。予定入ってる」
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