ポックリさん




「スフレは何を願った?」
「神様に?」


スフレとは昔、何度か一緒に遊んだことがあるらしい。
全く覚えてねぇけど。

彼女は特に目立った変化はない……はずだ。


「半分、叶って。半分はまだ……かなぁ」
「病院はまだ通ってんの?」
「……まあねぇ。きっと、一生の付き合いになるかもぉ」


ひ弱とは真逆の印象だけど、彼女は定期的に病院に通っている。
何が悪いとかは知らねぇし、興味もまあ……ねぇしな。


「スフレ、どんどん可愛くなってるよな」
「本当に!? 嬉しいなぁ」
「彼氏作らねぇの?」
「それはいらない」


スフレの声のトーンが低くなった。


「男が嫌いなワケじゃねぇのにな」


そう、スフレは男女隔てなく付き合える。
そこは俺と似てる。


「誰か一人の私になるのが嫌なだけだよぉ。例え、好きな芸能人やアイドル相手でも」
「好きな芸能人とかでもダメなのか。俺だったら、即オッケーだけどな」


脳裏に何人もの芸能人が浮かぶ。


「あははっ! モルテらしぃ! ギル、妬きそぅ」
「何でギルが出てくるんだよ」
「ギルって、モルテ命じゃん?」



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