ポックリさん




──ポックリさん
──ポックリさん
──答えて下さい

ミモザ
ザクロ
スフレ
ギル
そして……俺、モルテ。

誰もいない深夜の旧校舎で“コックリさん”を真似た、有りもしない“ポックリさん”の儀式を行っていた。
誰が書いたかも分からない、儀式表。
誰が用意したのかも分からない、一万円札。
誰のものかも分からない、血の付着した錆びたナイフ──

儀式は“失敗”した。
そもそも、“何も起こらなかった”……筈だった。

この日、“ポックリ”さんをしたことで俺達の絆は深まったのは誰もが感じていたと思う。



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