命(名)演技




GDVV財団・会長室──


「スバルお爺様」
「突然呼び出すとは何事かな、ミモザ」
「新しい遊びを始めたんじゃないかって、心配してるのよ」


ミモザはスバルの顎を持ち上げる。


「ははは、ミモザは心配性だねぇ」
「許可なく、逃がしたのも許せないわ」


冷ややかな眼差しでスバルを見る、ミモザ。


「許可も何も“もういらない”と言っていたじゃないか」
「……何だ、お爺様聞いていたの」


ミモザは笑顔でそう言った。


「聞こえるように話していたように感じたが?」
「流石、お爺様」



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