迷える森の美女




「……最近ずっと誰かに見られてる気がするんだけど」
「ストーカーってやつ?」
「怖い……警察には行ったの?」


ニーナを周りの女子が心配する。


「行ったよ……あ、もしかしたら警察の人が守ってくれてるから、その視線を感じたのかな」
「そうかもしれないね」
「それなら良かった」


安堵の声に、ニーナは微笑む。


「評判いいって、本当?」
「ザクロは裏も知ってるからそう思うよね」
「当然」
「可愛い子って、守ってあげたいって思うのは男だけじゃないんだよぉ」


スフレは笑顔で続ける。


「女の子にとっても、可愛い子は守ってあげたい存在なの。猫かぶり女子は、そこに入り込みやすいんだよねぇ」
「スフレもその位置じゃないの?」
「ピンポーン♪ だからかな。よく嫌がらせされるの」


スフレはニーナを見て、呟く。


「私は眼中にないのに」



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