捻子の友情
「おい、ギル」
モルテはギルに何かを投げ渡す。
「──おっと。何す…………あ、コレ……」
「そいつだよ、俺に似てるってやつ」
受け取ったドールを見てギルは笑う。
「確かに似てるな。下心ありそうな顔してる」
「……何か言ったか?」
「いや、別に?」
ギルはドールの頬をそっと撫でた。
「俺の懐から出した金なんだから、大事にしろよ」
「本当にプレゼントなんだ。モルちゃんと思って可愛がるよ」
ドールの頭を撫で回して見せる、ギル。
「……はいはい。どうせすぐに飽きんだろうけど」
「まあ、そうだな。その時はうちのモルちゃんの玩具にするよ」
「モルモットのモルちゃん、な……紛らわし……」
不貞腐れながらブツブツ言うモルテを見て笑う、ギル。
つられて笑う、モルテ。
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